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あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません  作者: 真那月 凜


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10-2.とんでもない嫁が来た(side:マックス)

「行こうか」

1時間ほどバートンと話をしてからアンジェラの元に向かった


『何なのよクソ豚のくせに!』

『豚がこの私を蔑ろにするなんて…本当に許さないんだから!!絶対!いつか殺してやるんだから!』

『あんたも!早くこれ外しなさいよ!本当に使えないゴミね?お父様にお願いしてあんたなんかすぐに首にしてやるんだから覚えてなさい!』

『そこのノロマ!一体いつまで待たせるのよ?早くあの豚連れて来なさいよ!首にするわよ!?』


少し離れたところからでさえ、絶え間なく聞こえる金切り声が耳につく

「よくもまぁこれだけ汚い言葉が次々出てくるものだな?」

「これを公の場で披露するのは危険ですね。あの容姿ですのでそれなりのドレスを着せて黙って立たせていれば何とかなる可能性もありますが…あの様子では黙ってること自体が出来そうにありませんね」

「自ら餌を与えることになる、か…ならば公の場に出して恥ずかしくない人間になるまで私は会わないと告げるのもいいかもしれないな」


「すぐに厳格な女性の家庭教師達を手配しましょう」

容赦のないバートンの言葉に少し驚いたが、彼なりにそこで自分の中の帳尻を合わせているのだろうと気づかなかったことにした


「さてバートン、覚悟はいいか?」

「私はいつでも構いませんよ」

バートンはそう言ってニヤリと笑いドアを開けた


「呼んでると聞いたが?」

入り口でアンジェラを見据えてそう言うと睨むように見てくる

「ええ、呼んだわ。嫁いできたのに顔を見せないってどういうことかと思ってね」

上からの物言いに呆れるしかできない

含みを持たせた言い方をするわけでもなく、ただ怒りをぶつけているところを見れば、顔を見せないということがどういう意味かさえ理解できなかったらしい

これは思った以上に頭が足りなかったか…?


「どうもこうも私の優先順位の一番上は絵を描くことだ。それは父上もご存知だしあなたは望んで嫁いできたわけじゃないだろう?私のことなどその辺の豚としか思っていないと聞いたが?」

これはこの部屋にたどり着くまでに聞こえてきた罵詈雑言の中の言葉だ

豚だのクソ豚だの随分好き放題言っていたようだが…

まぁ、実際()()()は身長150cm、体重150kgの短足デブと類される体形だからあながち間違いでもないのだろうか?


「そうよ。でも背に腹は代えられないじゃない。私はあんたの子を2人産むまでここから出してもらえないのよ!?あんたなんかに抱かれるなんて吐き気がするけどそれしか手段がないなら受け入れるわ。だからあんたも役目を果たしなさいよ!」

残念ながらその日は来ないのだがと思いながらため息を吐く

それ以上にこの自分本位のよくわからない考え方を、恥ずかしげもなく披露するあたりどうしたものか…

今すぐにでもこの部屋を立ち去りたいのを必死でこらえていた

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