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あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません  作者: 真那月 凜


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7-4.新しい生活

「私の方こそ出過ぎた真似を。イライザ様のお店だと気づき内心喜んでいたものですから…」

アリシャナの言葉にイライザは首を横に振る

「あなたの言うことは正しいわ。情報を集めるのは大事です。その情報源として噂は役に立ちますが、まず自分でそれが真実なのかを見極めることが重要。一度口にした言葉は噂だからと言い逃れはできませんからね」

「はい。10歳の頃にイライザ様から教わったその言葉を忘れたことはありません。だから余計に悲しくて…ダメだと思っても止められませんでした」

「あなたは自分やスターリング家の方だけでなく、私の為にも怒ってくれたのね」

イライザはそう言って微笑んだ


「ご不快な思いをさせて申し訳ありませんでした!」

スタッフたちが揃って頭を下げていた

その行動にオードリーとテオ、エイドリアンが顔を見合わせる

こんなことはかつてない事だった


「イライザ様から自分の言動に責任を持つようにと日ごろから言われていました。でも、アリシャナ様に言われて初めてその意味を理解した気がします」

「私もです。私…妹が足が悪くて…心無い言葉に何度も腹を立ててきたのに…自分も同じことしてることに気付こうともしてなかった…本当に申し訳ありませんでした」

次々と謝罪される言葉は素直に心に入ってきた

表面的な謝罪とは違うのだと伝わってくる


「もう頭を上げて頂戴。私たちは気にしていないから」

オードリーがたまりかねて声をかける

「でも…」

気にしていないからといって許されるようなことでもないのだと訴える


「…なら、君達がアリシャナに似合うと思うドレスを仕立ててくれないか」

エイドリアンが突然そんなことを言い出した

「リアン様?」

困惑するアリシャナに目配せしてからさらに続ける

「君達も知ってるアリシャナの噂を黙らせるくらいのドレスを」

「それはいいわね。お金に糸目をつけないわ。イライザ様、お願いできるかしら」

「母さんまで…」

テオが呆れたように笑う

「私共に任せていただけるのであれば全力で仕立てさせていただきます」

「よかったわ。じゃぁお願いするわね。アリシャナも、それでいいかしら?」

「はい」

アリシャナが頷くとオードリーは微笑んだ

その後少しだけ話を詰めて店を後にした


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