少女の朝
初投稿になります。ペースは遅いかもですが、頑張ります!
ピピピピっ ピピピピっ カチッ
目覚まし時計の音を今日も止めた。時刻は午前6時。
あぁ、今日も目覚めてしまった。そんな想いを抱えて私は起き上がる。一階からあの人が上がってくる音が聞こえてきた。
急がなくては。
「おはようございます。」
「ああ、おはよう。」
昨日から私のテストに対する怒りは継続中で、あの人は機嫌が悪いらしく、とても低い声で返事をした。
まずい、そう思って早く動こうとする………でも、遅かった。
「おい、学校へ行かないつもりか!?」
あの人の怒鳴り声が響く。
きっと、私の表情は真っ青か能面だろう。
「行きます。行かせてくださいっ。」
まだ朝6時。始業は8時30分。間に合わないはずがないが、急がなくては行けないのも道理。ここは素直に従っておく。
「なら、急げ。退学させてもいいんだからな!」
「あんたはまた、お父さんを怒らせて………」
更に増えた女性の声。私はそれらで体を恐怖で震わせながら、動く。早く登校しないと自分が危険だから。幸い、制服には着替えてあるし荷物も持っている。
玄関の扉を開けながら
「お父さん、お母さん。行ってきます。」
と声をかけて出ていった。そうしないと更に怒られるのがわかってるから。
この地獄から、抜け出したい。
この両親にさようならを伝えたい。
それがこの私、優木さくら、高校1年生の望みだ。