Memory4 剣神と呼ばれる少年
登場人物紹介!
★シーヴェンス=レッドキル(22歳)
真っ赤な髪。赤い目を持ったイケメンの純血の血の民。階級は上級騎士。カイン、ギーガーの上官であり、剣の腕前もとても高い。
彼は純血でありながら故郷には残らずセントリーブラッド共和国を守る騎士になった。カイン、ギーガーと同じく幼い頃から剣の訓練を故郷の大集落ノースブラッドでしており、寒さに強く身体能力も人並み以上ある。いつかカインと戦ってみたいと思っている。
また朝が来た。
凄く眠い、しかし今起きないと剣の訓練に
遅刻してしまう。
本当に騎士の1日は大変でキツイと
カインは改めて感じた。
だが、昨日父に少しだけだが話を聞くことが
出来たので、気持ちは少し楽だった。
「‥行くか‥‥。」
カインはベットから起き上がり、机の上に置いてある朝食のオムレツと牛乳を腹に入れて
訓練場に向かうのだった。
また、同じ事の繰り返しか、でも敵がいるって言ってたよな?敵って人間なのか?それとも何か他の動物?まぁ何にせよいずれ戦う事になるのだろう。訓練は無駄にはならないって事だな。俺にはもう必要ないと思うが‥。
この事はギーガーは知っているのだろうか?
教えてあげたいが、余計な事を喋るとまた
上級騎士に殴られるから止めよう。
あのパンチは流石にきいた‥‥。
そんな事を考えながらいつもの訓練場に着いた。
「おっ今日は、いつもより早いな!」
ギーガーが大きな声で話しかけてきた。
「お前は、朝から元気だな。昨日はすまなかったな‥‥。訓練中いきなり大声など出して。」
カインはギーガーに謝った。大事な友達に迷惑をかけてしまった事をカインは悔やんでいた。
「そんなの気にしてないぜ!ちょっとびっくりしたがな!カインの本音を聞けて良かったと思っているぞ。」
「ギーガー‥‥。ありがとう。」
神聖な場所を汚したのに怒らずに対応してくれるギーガーに対してカインは、とても感謝をしていた。多分他の騎士達は今日の訓練が終わった後、俺に文句や喧嘩を売ってくるだろう。本当に面倒くさい。カインは、そう思いながらギーガーと剣の訓練を始めるのだった。
カインは、いつもより気合が入っていた。
攻撃のトレーニング、防御のトレーニングを力を抜かず最後まで真面目に受けた。
そんなカインを見て、ギーガーは少し考えてから、上級騎士に、ばれないように小声で
「カイン、俺と模擬戦しないか?」
と勝負を挑んだ。
「あぁ、いいぜ。俺もお前に聞きたい事があるからな。今日の訓練が終わったら、早速しよう。」
とカインも小声で、答えた。この時、文句や喧嘩を売ってくる騎士達の事をすっかり忘れていた。それから数時間が過ぎ今日の訓練は無事に終わった。カインとギーガーは、模擬戦を受けるため上級騎士の元へ向かう。
「模擬戦をするなんて久しぶりだな。
シーヴェンス上級騎士は居るかな?」
「そうだなカイン。外の騎士の間に行ってみよう!」
ギーガーは、そう言うと訓練場の出入り口に走りだした。まったく本当に元気な奴だな‥‥。そう考えながらカインも小走りに出入り口に向かうのだった。それにしてもなんだかいつもより楽しいな‥。とカインは心の中で思っていた。
外に出た。もう既に日が暮れて夜を迎えようとしていた。寒い風が2人の見習い騎士の肌を刺激する。だが訓練場の中より断然いい。
2人は、いつも居る暑く篭った空間から解放されて
一息ついた。騎士の間は訓練場から、すぐの所にある。2人は遠くからでも彼が居ることを認識することが出来た。周りの風景に余りにも合ってない目立った真っ赤な髪。22歳にして上級騎士に、なった実力者シーヴェンス=レッドキルの姿がそこにはあった。
ギーガーは、その印象に残る彼の髪を時々見ながら、
「シーヴェンス上級騎士!我は見習い騎士のギーガー=スターと言う者です!彼カイン・B・セントリーと模擬戦をしてもよろしいでしょうか!?」
カインを指差しながら少し緊張した声でギーガーは言った。
「ほう‥。スター家の三男とザック代理王の1人息子か‥。いいだろう!この模擬戦認めよう!少し待っていろ今木刀を持ってくる。」
シーヴェンスは、そう言うと武器庫の方に向かって言った。カインは周りを見回しながら、「出てこいよ!俺に何か言いたいんだろ!
隠れてないで騎士らしく正々堂々と勝負しろよ!」ギーガーは、いきなりカインが大声を出したので驚いた。
周りの草木から数人の純血の血の民の騎士達が出て来た。セントリーブラッド共和国は基本的に混血の為の国だが、純血が入国してはいけないという決まりはない。ここの訓練場は設備が良く広いので、故郷から来る騎士も大勢いる。彼らは故郷から訓練をしに来た騎士かもしれない。純血の中には未だに混血を嫌う者が多くいる。同じ人間なのに見た目で判断するなんて馬鹿げた話だ。もともとこの国に住みここの訓練場を使っている騎士にせよ、正直いつも鎧と兜を装着して訓練をしているので、1人も名前がわからなかった。
軍団のリーダーらしき人物が前に出てきて
「お前の事は知っている!カイン・B・セントリー!忌まわしい混血め!お前は傲慢であるから神聖な場所を汚したりするのだ!自分1人だけで勝てると思うなよ!身の程を知れ!」その男はそう言うとカイン目掛けて殴りかかってきた。その瞬間
「待て!模擬戦でもないのに戦う事は禁止されている!お前達は、それを忘れてたのか?
規律を破った者がどうなるか俺が教えてやろうか!」武器庫から戻ってきたシーヴェンスが割って入ってきた。それから続けて
「戦いたいのなら模擬戦でしろ。お前達が望むなら今ここに道具があるから認めよう。」
冷静な声でシーヴェンスは言った。
「売られた喧嘩だ!買うしかねぇ!まとめてかかってきやがれ!俺を侮辱した事を後悔させてやる!」
カインは大声で叫んだ。忌まわしい混血と言われた事を許せず、怒りが抑えられなかった。兜を被り木刀を手に取り隙のない構えで模擬戦の開始を待った。
血の民の騎士達も同じく兜を被り木刀を構え
「馬鹿じゃないのか?この人数に、あいつ1人で勝てる訳がないだろう」
と笑っていた。ギーガーは突然の出来事にさっきからずっと固まったままだった。周りが静かになるといよいよ始まりの合図が近づいてきた。
「模擬戦始め!」
シーヴェンスが合図を言うと騎士達はカイン目掛けて一斉に突撃してきた。カインは落ち着き一瞬目を閉じすぐさま開いた。
バァン!ドォン!ガァン!ダァン!カインの木刀が騎士達の鉄の兜を次々に弾いていった。相手の僅かな隙を見て攻撃する。それは流れるような美しくとても綺麗な踊りの様な剣技だった。模擬戦は相手の兜を一回か胴を三回または手足を5回攻撃出来たら勝ちだ。勝負は一瞬で決まった。カインは全ての騎士達の兜を弾いた。
「勝者カイン・B・セントリー!
まるで剣神だな‥‥。16歳で力を使わずここまでの腕前とは‥。凄いな‥。
俺も敵うかわからないな‥‥。」
シーヴェンスは驚いた目でカインを見ていた。剣神‥。それは人並み外れた剣の才能を持つ騎士に与えられ、世界でも3人しかいないということをギーガーは知っていたのだった。ここまで剣の腕が上がっていたとは‥。
俺はカインを超える事が出来るのか‥。
そうギーガーは考えながら兜と木刀を装備して、鋭い目で、まだ怒りが完全におさまっていないカインの前に立つのだった。
小説書くのって本当に難しい事だと改めて思いました。
自分の伝えたい事が上手く言葉に出来なくて悩んでいます(u_u)
でも諦めず続けていこうと思います!( ̄▽ ̄)
いつかは、読みやすい小説が書けるような人になりたいです^_^
あと語彙力もっとつけたいですf^_^;
次話は遂にカインとギーガーが模擬戦をし記憶についての情報が少しずつ分かってきます!もう分かっている人が大半だと思いますが、Memory0で出てきた記憶石、これはいったい何を意味し、今は何処にあるのか?カインの旅は、まだはじまったばかりです!(^^)