第一話
出来事は、今日の昼休み。
私、雫はいつも通り親友とお昼を食べようとして翠の袋を持ち、親友の席に近づいた。
「美奈、お昼食べよ?」
そう言うと俯いていた顔を上げ、コクりと頷いて微笑んだ親友。
親友の名前は菅原美奈。優しくて気配りが出来る美奈は、私の自慢の親友だ。
近くの椅子を借りて座ろうとしたが後ろから声が聞こえてきた。
「雫ー、一緒にお昼食べよーよ」
振り返るとお弁当箱を包んだ青色の袋を持っている女の子と、その横に可愛らしい薄いピンク色の袋を持っている女の子。
青色の袋を持っている茶髪の子が咲夜、薄いピンク色の袋を持っている黒髪の子が風香と言う。
どちらも私の友人だ。
しかし、珍しい。
いつもは二人で食べているのに、今日に限って何故私を誘っふたのだろうか?
そう思っていると風香が微笑みながら言ってきた。
「ふふ、何でって顔してるよ、雫。」
『えっ、マジ?』
私は分かりやすいのかどうか分からないが、風香には分かるらしい。
たまには良いじゃない、と後から付け加えて言ってきたのだがその“たまに”が不思議だ。
「菅原さんも、一緒にどう?」
咲夜が言う。
美奈はうん、と小声で言った。
二人で食べるのが普通だったから緊張しているのだろうか。
しかし美奈は暗い顔をしている気がする。
緊張して暗い顔になるのだろうか?
そう思いながら、席を借りて四人グループでお昼を食べる事になった。
(この時の美奈の表情に気付いて、二人で食べれば少しは違う未来になったのかも知れない。)




