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始まりの物語
月の女神は言いました。
「そなたの色のなんと美しいことよ」
月の女神は漆黒に身を浸しゆっくりと目を閉じました。
「すべての色を内服し、誰の色にも侵されぬ」
金の髪が彼女を守りその姿を闇に照らし出しました。
「優しき闇は人々の眠りを守る」
星々が子守唄を歌いだしました。
鳥は羽を休め、幼子は夢の中。
「それでも恐ろしいというのなら私が路を照らしましょう」
月の女神は何も無い暗闇に手を伸ばしソレを抱きしめました。
「宵闇を二人で守りましょう」
こうして夜の神のジンと月の女神のリーズは夫婦となったのです
〜エスタニア国の神話より〜
