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3話 2日目

「おかえり~」

「ただいま」

家に帰ると美咲が俺の漫画を読んでいた

「お前物触れないのにどうやって読んでるんだ?」

「物は触れないんだけどうごけうごけ~って思うとうごくんだー」

得意げに漫画をペラペラめくって見せる、俗にいうポルターガイストというやつである。

「そういえば美咲お前もう母さんにあったのか? 」

「まだ」

「なるべく早くにしとけよお前のこと一番心配してたのは母さんなんだから」

「うん」

 美咲は悩ましげな顔で答えた、やはり美咲は俺に隠していることがたくさんあるらしいだが美咲はいつ消えてしまうかわからないそう強引にいったりしてはいけないのだと思う、どっちにしたって美咲には聞きたいことがたくさんあるのだ。

「美咲」

「ん? 」

「お前が昨日言ってたもう一人のことってなんだ?」

「もう一つのこと?なにそれ?」

「お前が昨日言ってた死ぬ前に覚えてること!」

「うーーん」

『まさか……』

「忘れた! 」

『やっぱり……』


 また犯人への手がかりがなくなってしまった・・

相変わらず美咲はとぼけたような顔をしたままである。

『警察は動いてるのだろうか……』


   *  *  *


 一人の警官がだるそうに煙草を吸う男のもとへと向かう。

「先輩!先輩!」

「どうした上坂そんな大変な顔して」

「例の事件の犯人の姿を捕らえた防犯カメラが見つかったんです! 」

「そんなの最初から見つかってるもんじゃねーのか? 」

「それが近くの防犯カメラはなぜか該当部分の時は映像が乱れていまして……ですが今回見つかったのはかなり遠いところから映されたものだったので無事だったんです! 」

「見せてみろ」

上坂は映像機器の用意をして再生ボタンを押す。

そこにはコートらしきものをかぶったものが被害者の少女らしき影が連れて行かれているような様子が映っていた

「これは……」

しばらくたつと少女らしき影は消えたそしてその瞬間コートのものも消えた。

「どうなってやがんだ……」


   *  *  *


 次の日の朝も俺は見えない美咲に挨拶して学校に向かった。

桜並木の坂には昨日のように、少女がいた。彼女の名前は藤堂雪といい大企業の藤堂グループのお嬢さんであると高尾から聞いたが、まさに絵にかいたような感じである。

しかし今日の彼女の様子は少し違った、立ち止まって桜の木をずっと見ているその姿は散りゆく桜の花のごとく美しい……

なんて俺は恥ずかしいことを言っているんだ

「いくか……」


「…………」



「おはよー! 早瀬! 」

「おはよ」

「なんだよ元気ないなー」

「いやいつもこのくらいだし」

「そうだっけ」


「おはよー!! 」

高尾にも負けないくらいの大きさの女の声が教室内に響く。やかましい……

彼女はクラスの友達にあいさつ回りをしてこっちにむかってきた


「おはよー! 高尾!」

「おっす桜なんでお前昨日休んでたんだ?」

「あーそれが昨日風邪ひいちゃったんだよねー」

「体には気をつけろよ、お前体弱いんだから。」

「あれ?隣の子は誰?」

「昨日友達になった早瀬清隆だ、早瀬こいつは羽川桜一応幼馴染だ」

唐突に会話に入れられた

「よろしく!」

羽川さんの顔が俺に近づく

「よ……よろしく」

俺はキョドって答える。

「じゃあ、またあとで!」

「じゃあな」

羽川さんはそういって去って行った。

羽川さんがほかのとこにいくのを見計らったように

「そういえば、早瀬」

「なんだ?」

「放課後部活見学いかね?」

「別にいいけど」


続く

次回「心霊部へようこそ!」

今週中に投稿の予定です

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