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ムシ娘  作者: こたつぬま
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昆虫クラシック

妖精王となり妖精界を平和に導いたあたしは人間界も平和にすることにした。

リタに恩は絶対に返すと約束した。リタの夢は人間界から憎しみが消えて悪魔が消滅することだ。

その夢を叶える。

あたしは王女たちを集めてオーケストラとアイドルグループとガールズバンドを結成させた。

もちろん人間界で演奏会やコンサートを開催するためだ。

楽器が得意な王女たちはオーケストラでダンスと歌が上手い王女たちはアイドルだ。

バンドが組みたいという王女たちもいたのでバンドも結成させた。

ぜんぶかけもちしている王女もいる。楽器も歌も踊りも得意だから3刀流だ。

オーケストラではアリ族のアリンコ王女はグランドピアノを弾いてキリギリス族のギリス王女はバイオリンを弾いている。スズムシ族のスズ王女はハンドベルを鳴らし、ホタル族のヒカリ王女は指揮者として指揮棒を振っている。空が飛べるので空中音楽隊に指示を出す時は飛んでいる。

クワガタ族のクワコ王女はコントラバスをギコギコ弾き、アメンボ族のアメバ王女はティンパニーを軽快なリズムで叩いている。

コオロギ族のロギー王女は華麗にフルートを吹いてカブトムシ族のカブミは豪快にシンバルを鳴らす。

カタツムリ族のカーリー王女はホルンを吹いていてヒル族のチスイ王女はトライアングルだ。

カーリー王女はクロワッサンのような巻き髪が特徴で騎手のような格好だ。戦場では防御魔法が得意なので花をステッキ(短鞭)に変えて味方の防御力を高めていた。

チスイ王女はドラキュラのような格好をしている。戦場では花を鋭く尖ったつけ爪に変えて川や池の中から現れて血を吸ってきた。

イナゴ族のイナコ王女はハープを奏でている。戦場では巫女の姿で大剣を振り回して暴れ回っていた。タマムシ族のタマ王女はリコーダーだ。戦場では金緑色のカッパを着てバットを振り回して遊んでいた。

クモ族の王女コイトはテルミンを演奏していた。

他にも紹介しきれないぐらいメンバーがいる。

あたしはプロデューサーとして裏方に専念したかったが、みんなからの推薦でアイドルグループに所属させられた。おまけにあたしはファンの人気投票でアイドルグループのセンターにさせられてしまった。ハッチはすごい悔しがり来年の人気投票に備えて歌とダンスの修行に日々、明け暮れている。空飛ぶアイドルがコンセプトだ。グループにはキチョウ、ハッチ王女、ヨル王女、テンコ王女、トンボ王女、ミンミン王女、スズ王女がいる。メンバーは随時募集中だ。

コンサートでは観客席の上まで飛んで行けるのでとても好評だった。虫はもともと縄張りを主張したり異性を惹きつけるために鳴いていたので他のアイドルグループと競争してファンを惚れさせる活動には向いている。

ガールズバンドはスズ王女をボーカルとして腕利きの楽器隊がそろっている。ヨル王女はギター、カトリ王女はベース、カナブー王女はマーチングドラムだ。空飛ぶ楽器隊だ。

虫の妖精は踊りも楽器の扱いも上手いし歌声が見事な種族が多い。

全世界の人間たちをあっという間に魅了してとりこにした。

他にも妖精界の大戦争を大河ドラマ化したり舞台化したり漫画にしたりグッズを販売したりメディアミックスした。ハートフル教団を継いだレッカと連携をとっているので収益はすべてハートフル教団に入る。

妖精音楽隊は全員ハートフル教の信者なので、あたしたちのファンになった人間もみんなハートフル教の信者になった。

そういえばテレビでリタと激しい討論を交わしていたナマズは悪魔の存在が嘘だと暴くためにお金で雇ったカメラクルーとともに立ち入り禁止区域に侵入していた。彼は暗黒龍との戦いに巻き込まれ崩壊したビルの下敷きになり負傷していたところをリタとその仲間たちに助けられて命からがら生還する。リタの死後、ナマズはハートフル教の信者となり全財産をハートフル教団に寄進した。いまは人が変わったように善行している。環境問題と妖精保護にも全力を尽くしている。

人間界で布教活動して3年後、全人類がハートフル教の信者となり世界の人々の心から憎しみは消えて世界は平和になりすべての悪魔は消滅した。

人間たちは妖精との共存のために自然環境に配慮した生活を送りはじめたので空気もきれいになった。

リタの願いは叶えたし恩返しも終わりだ。ずっと突っ走ってきたのでようやく肩の荷が降りた安心感からかあたしは3日もリタのベッドで寝た。

リタの部屋はそのままなのでレッカの許可を得て人間界に降りてきた時はあたしが使っている。

部屋には三日月の夜に撮ったリタとの写真も飾られている。

年の暮れ、悪魔との戦いに勝った記念に大晦日にオーケストラとともに虫たち全員で歌うイベントを開催した。あたしは花のドレスでステージに出演する。

人間たちの前では初披露だ。大歓声と嵐のような拍手に迎えられた。花のドレスはおしゃれなだけじゃなくて香りもすごくいい。着ているあたしは花に包まれているみたいだ。

オーケストラの演奏にあたしの聖歌と妖精たちの合唱が加わると奇跡が起きた。

メロディがさまざまな色の光の蝶に変身してコンサート会場を蝶園に変えたのだ。あとで聞いたらテレビやスマホの画面からも光の蝶が飛び出したらしい。

衛星からの映像では光の蝶は地球を包み込み宇宙に虹が灯されていた。

コンサートの翌朝、教会の裏にある花畑に建てられたリタのお墓にお参りする。

忙しくて最近はなかなか来れなかった。リタの魂はあたしと共にあるので心に住むリタに祈ればいいんだけど、ここに来るとリタの魂を濃く感じる。

あたしは墓標に向かい指でハートマークを作り微笑んだ。

一陣のさわやかな風が吹いて祝福するように花びらが舞い踊った。

参考文献 ウマ娘。初音ミク。偉人たちの名言。

昔読んだマンガの名言。

『花ひらく 季節の花ことばと踊り子たち mashu作品集』

蝶々に、ハチに、カブトムシ...... 聴く博物誌「昆虫クラシック」の記事。


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