義弟ノワールと想定外の出来事
児童性的虐待は1827年~70年間フランスに15歳以下の子供に対する性的虐待が約三万件以上あったと
1886年に論文が発表された。
結婚する花婿と花嫁の平均年齢は男性が20~24歳、そして女性が14~16歳。ちなみに教会法で定められた結婚の最低年齢が男子が14歳、女子が12歳。
セレーヌ(13歳)
義弟ノワール(10歳)
朝食を家族と食べるよう国王から初めて招待が来たが丁重にお断りさせていただき、まぁ仮病を使っただけだけど自室で食べた。初めてのことで戸惑ったのもあるけど私は貴族式のご飯の食べ方なんて身に着けていないからまずい気がするの
これは私の勘なんだけどね。昨日寝るとき整理した記憶をもとに王宮の図書室に行って魔族の事や隣国精霊について調べようと思う。
部屋の扉を少し開け周囲を見渡す扉の前には騎士が二人立っている。
多分新しい近衛騎士だと思うけど、彼らを私は知らない自己紹介とかした方がいいかな?
「、、、あの~、、、私セレーヌっていうの歳は13歳よ。その腹痛はもう治ったから図書室に行ってもいい?」
「!!」
固まる騎士。扉に半分隠れている私。はたから見るとおかしな構図ね。
「だめ、、、?」
「ぐっ、、、、、い、いえ我らも護衛のためついて行くのですがよろしいですか??」
「ええ!!よろしくね!!」
近衛騎士 グランとジェイド
彼らは明日も護衛にあたってくれるらしい。図書室に向かっている時に退屈しのぎと言って自己紹介をしてくれた。二人とも顔はすごく整っていると思う廊下のメイドたちが振り返るくらいだもの
図書室に着くと二人の騎士は図書室前で待っていてくれるらしい私が入った扉に立っていてくれるみたい
図書室の扉は4つ私が入った国王の部屋に近い入口と国王の息子・娘の学習のための扉が部屋から直通にある。
メイド時代よくこの王宮を行き来していた経験がある。っていっても回帰じの話なのだけれど
そういえばメイド執事時代近衛騎士の彼らを見た覚えがなかった何かあったのかただ単にすれ違っただけなのかそれにしても
騎士ってすごく優しいのねと改めて感心したわ!
お目当ての本を集め読んでいると本棚の奥から悲痛な声が聞こえてきた。
ノワールが使用人に跡が残るくらい強く腕を引っ張られている場面に遭遇したのだ。
なななにをしているのかしらあの執事は!!!
私の可愛いノワールに!!!!私の弟に!!!!私だってまだ触、、、、撫でたこともないのに!!!!頭にカッと血が上り気づいたら
駆け足でノワールに近づくそしてノワールの手を掴んでいる無礼な執事の手を掴んでいた。
ノワールは両目それぞれ違う色をしていてとても綺麗であり、まだ子供特有の可愛らしい中性的な容姿をしている髪の色はブロンドで色は白くカワイイ!!!!!。大人になるにつれ身長が私を超すくらい伸び彼は女のうわさが絶えなくなる。
「、、、何をしているのかしらそこの執事。彼がどこのだれか分かっての無礼なのかしら???」
掴んだ手に力を入れて睨む。
無礼な執事は怯みノワールの手を放す。すかさずノワールを抱き寄せる3歳年下の少年身長は私の方が勝っている。どさくさに紛れて義弟ノワールの頭を撫でる彼は私の胸から顔を上げないが震えているのが分かる。
まったく何てことしてくれてるのかしらこの執事は
執事の方に顔を向き直し見据える。
「これはこれはセレーヌ第一王女殿下様お初にお目にかかります。私はガイと申します。ノワール第二王子殿下の世話係兼教師でございます。さノワール殿下をこちらにお返しください。」
そばかすが特徴の無礼な執事の目はノワールに情欲を抱いているように見える。
勘違いだったら申し訳ないけど怪しく見えるのは私の思い込みなのかな?でも現にノワールが震えてるし本人に今問いただすのも原因の目の前じゃ言えないかもしれない。本棚の奥に行こうとしたのも気になるし魔族や精霊、隣国を調べる前にこいつをまずどうにかしないと
「じゃ私も一緒にノワールの勉強に付き合ってもいいかしら?ちょうど私も学びたいと思っていたところなの出来るのよね?授業を教師なら、、ね?」
「!?、、、すみませんが私はノワール様の教師なのでノワール様のレベルにあった授業を行うのです離宮育ちのセレーヌ様がノワール様の学力に合わせられるはずがありません!!!」
「大丈夫よ(何回も回帰しているのだから魔法以外なら分かるわ)」
私が笑ってそういうと無礼な執事は下唇を噛み締めて大根のような芝居をし始めた。
「い、、いたたたたすみません腹痛のため今日の授業はお休みにしましょう!!!ね!ノワール殿下。」
こいつがノワールに話しかけると静かに頷いた。
執事はそそくさと図書室をノワールの部屋から出ていった。
さてこの子をどうすればいいんだろう??まともに接した事ないから心臓がどきどき、、、
そういえばあいつに掴まれていた腕はどうなってるのかしらと腕を見ようとするとノワールが私を突き飛ばす。床に尻もちをついた少し痛かったぞ私の弟よ
「、、、、さ、触らないで、、ぼ、、僕はき汚いからだから、、、」
片目を長い髪の毛で隠した小さい少年は静かに泣きながらそう言った。
私は宝物を触るように安心させるように抱きしめた。
「私にとってあなたノワールは宝物よ汚くなんかないわ。、、、、、私ねノワールとずっとずっと話してみたかったの。」
撫でながらそう言うと彼は大声で泣き始めた近衛騎士が見に来たのだけれど静かに扉の前に帰ってもらった。ノワールが落ち着いたころにあの無礼な執事について聞いてみた。
「あのや、、、執事は本当にあなたの世話係兼教師なのかしら?言える範囲でいいわ」
撫でながらそう聞くとノワールはポツリポツリと話してくれた。
「ぼ、、、くの世話係でも、教師でもない、、です。」
は?んー?ん?
てことは唯の一介の使用人風情が私の弟に手出したってことかあの野郎!?
私だって触ったこともなければ撫でたこともなかったのに!!
「、、、本棚の奥に行こうとしていたわね、その酷かもしれないけれど今まで何されてきたのか私に教えてほしいの(あいつを地に落としてやるわ)。」
「、、、僕の事嫌いになりませんか?」
「大丈夫よ(絶対嫌いにならないわむしろずっと好きよ)」
「軽蔑、、しませんか?」
「あなたに殺されたってずっと好きよ(しないわよ私はずっとあなたたちの味方よ!!)」
「へ?」
「アッ、、何でもないわ!!(危ないわ心の声と言うべきことを間違えたわ!!)」
「、、、、されてもずっと好き、、、、」
ノワールは何か押し黙った後決心したように打ち明け始めた。
「あの執事、、ガイは僕を図書室の奥に連れてってその、、、僕をストレスのはけ口にしてました。かからだをまさぐってきたり、暴力を振るってきたり暴言を、、セレーヌ様??」
ノワールが打ち明けてくれたのに中断させてしまった。
私のエゴで中断させてしまったけれどもこれ以上は言わせてはならないと思ってしまったその行為は予想以上に酷いものだったから。
先ほど執事に掴まれていた腕を見させてもらう。腕をまくると痣は上の方に続いていた。
「周りの侍女や他の執事たちは?何してたの?」
「、、、僕なんかいなかったみたいに接してた。僕がお母様と国王の子じゃないから、、、、皆知ってたんだと思う」
そういうと長い前髪のもう片方の目を私に見せてくれた
グランデ王国国王の血筋の王族は精霊の血筋を引いている証として金の瞳あるいは瞳の中に必ず金が入っている。ノワールの片目は王妃の瞳緑だもう片方の目は青で両目に金はなかった。
よほど注意して見なければ分からないものだった。
ここで初めて彼の苦悩を知った。
彼に殺された時、彼の両目はオッドアイだと初めて知った。けれども光はなく深く濁っていた。
ノワール、彼は国王と王妃の子ではなかった。事実はどうであれ私に関係ない。ただ可愛くて愛しい私の弟(至宝)に変わりはない。
「あなたが国王の子でなくても私に関係ないのよ。可愛くて愛しい私の弟ノワール。」
痣を優しくなでる
私に治癒能力があれば魔法を使えればノワールの痣を治してあげられるのに
ノワールに上半身を見せてもらうも痛ましい傷だらけで顔以外を狙っているのは明白だ。
すかさず、ノワールを抱きしめ気休め程度のスラムで母親が転んで泣き止まない子供に対して歌っていた歌を歌った。私も子供が出来たらやってみたいと思っていた歌だ
撫でながら囁く声で祈りながら歌う。
「暗闇に彷徨う坊や お前が流した雫 ぽたりぽたりと
お前の痛みは私の痛み お前を癒すは私の心 お前を導くは私の想い
眠れ眠れ 幾千幾億の光のもとお前が土に還っても その痛みは私が持っていく」
歌い終わり、ノワールの服を元に戻そうとした、、、、、
痣がきれいさっぱり傷一つなくなっていた、、、?
「、、すっごく綺麗になってる、、、これはノワールが?」
ノワールに聞くが彼は必死に首を横に振っていた。近衛騎士のグランとジェイドが入ってきていたことに気づかなかった。
彼らが何かしたのだろうか??
彼らの顔はびっくりした顔をしている。
何故かしらと顔をノワールに戻すと、私がちょうどノワールの服に手をかけていたところだった。
「きゃぁぁぁぁぁあああああ!!!!ちちちちちちがうのよグラン、ジェイド!!!こここれは!!!」
どうしよう!!何を言い訳してもこの状況はやばいですのよわ!?
ノワールから手を放しあの手この手で言い訳を模索する。
この状況を変えてくれるのはノワールしかいなかった、、、、、、
日本の「七五三」の習慣は子供が3歳・5歳・7歳まで無事に生き延びられたことをお祝いする文化らしいです。