日常
魔王軍の手下ゲタンを一撃で倒した十真は、いつも通り学校へ行き、学校の帰りに現れた謎の人物?見ていただけると嬉しいです!
「何者かが埼玉県さいたま市の住宅街で破壊活動をおこなった模様、犯人はいまだ捕まっていません」とニュースではあの事件はそう取り上げられていた。
俺はまだ自分があの化けものを倒したということは夢だと思っていたが、これほどまでに近所の交差点をテレビで映されていたら夢ではないことを受け入れる他なかった。
十真「琴音お前に聞きたいことがある。」
琴音「うん?、なぁに?」
とソファに座り首をかしげながら反応した。
十真「昨日の事なんだけど、あの化けものについ
て何か知らないか?」
琴音「う~ん、わかんないなぁ」
十真「そうか」
何か情報をつかめないかと期待したがあの化けものはなぜ人を拐うのかいまだによくわからない。それにあのベルゼという男が言っていたことも気になる。
十真「そういえば、なんで琴音は気絶してたんだ?」
琴音「えーとね、目の前で人が殺されて、慌てて逃げる人にぶつ
かって頭を軽く打っちゃったみたい」
十真「え、大丈夫なのか!?」
琴音「大丈夫!大丈夫!私はこう見えても頭丈夫だから!」
その自信はどこからくるんだと言いたくなる。
琴音「あ、でも私が気絶する前によくわかんない
こと言ってたよ」
十真「よくわかんないこと?」
琴音「殺した人を見てこいつじゃないって」
十真「どういうことだ?」
琴音「さぁ?」
こいつじゃないってことは誰かを探していたのか?そういえば殺されたとはニュースで報道されてなかったな。どういうことだ?
考えれば考えるだけわからないことだらけだ。
十真「あぁ!もうわけわかんねぇ!はぁ、とりあ
えず学校行くか昨日は休み扱いになってる
だろうし」
俺の3年間皆勤賞の夢が絶たれた瞬間であった。
今日は遅刻は大丈夫そうだ、いつもより早く家をでたこともあって少し霧がかかっている。
昨日の交差点は警察によって通行止めになっていた。そのせいで回り道しなきゃいけない。
まぁ自業自得か
色々な事を考えながら30分ぐらい自転車をこいでいると、俺の通う埼玉県立濃緑高校が見えてきた。偏差値55くらいの普通の学校だ。駐輪場に自転車をおき下駄箱に向かう途中、誰かが横から走って俺の名前を読んでいるのが聞こえる。
同じクラスの須崎透だ。
須崎「十真~!十真~!お前昨日はどうしたんだ
よ!まさか!漢字の小テストが嫌で逃げや
がったな!」
勢いよく肩を組まれ、威圧的に俺に問いただしてきた。
十真「ちげぇよ、今日の朝、俺の家の近くの交差
点がニュースで映されてただろ?あの事件
に巻き込まれたんだ。」
須崎「なに!?あの破壊されてたやつか?お前大
丈夫かよ?」
十真「あぁなんとかな」
言えない!、俺が関わってるとは言えない!
俺はなんとか話題を変え須崎と教室に向かった。教室の前に着くと須崎が思い出したように言った。
須崎「あ、そういやあいつめっちゃ心配してた
ぞ?」
十真「なに!?あいつが!?」嫌な予感がした。
教室のスライド式のドアを開けると、金髪の女が俺に抱きついてきた。
「十真~!昨日はどうしたの?大丈夫!?」
人目も気にせず抱きついてこう言っているのは、
幼馴染みの小泉奈央だ。昔っから俺についてきてしつこいぐらいのお人好しだ。
十真「あぁ大丈夫だ!とりあえず離れろ!」
奈央「はいはい、でも良かった!十真元気そう
で!」
十真「1日会ってないだけで大袈裟だろ」
「本当に奈央は十真大好きだよね~」
そう言って茶化すのは長身でショートカットでバレー部の工藤美里奈だ。
十真「おい、工藤このバカを制御しとけよ」
工藤「はーい」
奈央「バカって私のこと?なんでよ!」
十真「バカはバカだ。」
奈央「なにそれ!ひどーい」
奈央以外の3人は一斉に笑った、俺は席に向かい
いつも通りホームルームが始まるまで須崎と奈央と工藤と俺の4人で話していた。
その様子を見られているとも知らずに
「あれがゲタンを一撃で倒したやつか?そんな風には見えないが、なぁゲルタ」
ゲルタ「まぁ正確にはとどめをさしたのはベルゼ
様なんだな、ドルトム」
ドルトム「ふんっ、まぁ俺らの仕事はあの特異点
を仲間に引き入れること、そのために
いい人質がいるじゃないか」
窓の外から誰かに見られているように感じた、まるで昨日の化けものと同じような。俺はとっさに振り返ったが、窓の外にはただただ校庭が見えるだけだった。
須崎「どうした十真?いきなり校庭見て?」
十真「いや、なんでもない」
気のせいか?いや、確かに今誰かに見られていた。1人じゃない2人か?どちらにしろ俺はあの化けものを倒した、あの化けものの仲間が俺を殺しに来てもおかしくない、それにこいつらに危険が及ぶかもしれない気を付けないと。
奈央「十真?顔色悪いよ?やっぱり体調よくない
んじゃ」
十真「大丈夫って言っただろ?心配しなくていい
よ」
ゲルタ「危なかったんだな、あいつ完璧においら
たちが見ているのに気づいたんだな」
ドルトム「恐るべし特異点、あの目はただ者じゃ
ない」
2人の魔人はひやひやしていた。
ホームルームが終わり、1時間目から体育であった。体育は正直少し苦手だ。運動能力が皆無なのである。
須崎「十真行こうぜ!」
こいつは俺と違ってスポーツ万能でサッカー部の1年唯一のレギュラーだ。
十真「あぁ」
体育のときは足取りが重い、しかもよりにもよって一番苦手なサッカーなんて!苦痛すぎる!
体育のときは校庭を半々で男子と女子が使う、なので、無様な姿を女子にさらすことになる。男にとってこれほどの屈辱はない。
いや、待てよ?俺は昨日身体能力が常人以上に上がったじゃないか、これは!なんとかなるかもしれない!
先生「夏原!夏原!聞いているのか?」
十真「はっはい!」
いっけねぼーっとしてた。
先生「じゃあ始めるぞ!」
先生によってホイッスルが吹かれ、始まった。
須崎「どけどけぇーい!」
相手チームの須崎が華麗なドリブルで次々と人をかわしていく、そしてあっという間にゴール前だ、俺は一か八か須崎に突っ込んでいった。
力いっぱい踏み込んだら明らかにスピードがですぎてる!
やべぇぇ!このままじゃ須崎にぶつかる!止まれぇぇ!
かかとを地面につけ須崎の目の前でなんとか止まった。
須崎「えっ?十真!?」
いきなり現れた俺に驚き油断していた須崎の足元からボールを奪った。
十真「もらい!」
須崎「なっなに!?」
十真「いくぜぇー!」
すげぇすげぇ俺がドリブルしてる!みんなの動きが遅く見える!これはいける!
そうして、俺はゴール前まで行きシュートを打った。もちろん軽めにだ。
人生初のゴールは気持ち良かった。だが、俺の変わりようにみんな度肝を抜かれていた。
須崎「うっ嘘だろ!?」
先生「あんな夏原見たことないぞ!?」
女子達「きゃー!夏原くーん!」
奈央「どうしたの?美里奈」
工藤「あっ奈央!十真すごいんだよ!須崎からボ
ールとってそのままゴール決めちゃっ
た!」
奈央「えっ!?十真が!?嘘!」
十真「やった!」
こんな日が来るとは、女子からの黄色い声が聞ける日なんて、感動だ~。
なんやかんやで午前の授業が終わり、昼休みになった。
須崎「十真~飯食おうぜぇ~」
十真「おう!」
須崎「てか、今日のあれはなんだ!」
十真「今日のあれ?」
須崎「とぼけるな!お前いつの間にあんなサッカ
ーできるようになったんだ?ありゃプロ並
みだったぞ!」
十真「えっ、そうなのか?」
やっぱりやり過ぎたかな?そりゃそうか運動音痴がいきなり運動できるようになったら不審に思うよな。
工藤「たしかに今日の十真少しおかしいよねぇ」
十真「えっ工藤まで!?」
奈央「そうだよ、変だよ十真。やっぱり昨日何か
あったんでしょ?」
なぜ俺が運動できるようになっただけでこんなに心配されるんだ?失礼すぎるだろ!こいつら!
だが、何かあったのは事実だし、こいつらには本当のこと話しとくか?でも、俺が話したことによってこいつらが狙われるかもしれない、今は話すべきじゃないな。
十真「さっきも言っただろ心配しなくていいっ
て、サッカーだってあれはまぐれみたいな
もんだしくだらないこと言ってないで昼飯
食おうぜ」
3人とも心配そうにこちらを見ていた。
6時間という長い長い授業が終わり、やっと放課後になり、太陽はもう夕日に変わっていた。
十真「じゃあな、須崎!部活頑張れよ」
須崎「おう!じゃあな!」
そう須崎に挨拶し教室を後にした、俺以外の3人は全員部活をしている。暇なのは俺だけってこと、だから帰りは自転車を押して帰る。小さい頃から夕日が沈むなか歩く河川敷はなんとなく好きだった。
十真「ここも変わんないなぁ」
と言い夕日を見ながら帰っていると、正面にパーカーを着て長い髪が綺麗な同い年くらいの女の子が1人現れた。
「夏原十真くんだよね?」
いきなり名前を呼ばれてビックリした。
化けものの仲間かと思ったが、そういう感じもしなかった。
十真「そうだけど?君は?」
「私はハピネスあなたの付き人に選ばれました。」
見ていただいてありがとうございました!
不定期投稿ですけどよろしくお願いいたします!