あの日の続きを
「同じですよ」
そう、一年経った霞へツッコミをいれ、雅人は言葉を続ける。
「フードファイターはやりすぎ事があるからな…」
「フードファイターって呼ぶのやめてくれるかしら…それにやり過ぎたことなんか一度も無いわよ」
澄ました顔でおにぎりを食べている霞に対し
「一年前のあの大男の時だってやり過ぎてたじゃないですか…」
「あれは、あっちが悪いのよ…」
「あれから色々とこの街だけでなく、この国的にも有名になりましたよね」
「雅人くん良いかしら?写真が撮られて、それが拡散されただけで有名とは言わないのよ」
あれから霞は前と変わらず殺意だけで罪人を鎮めていた。
「っていうか、あの大男の件ってどうなったんでしたっけ?」
「位置情報と時間で犯人という事がわかって捕まったんでしょう?あなたには記憶力というものが備わってないのかしら」
「そこまで覚えてるもんですかね…普通」
「自分が関わっているのだから覚えていて当然でしょう?」
雅人は何も言えず、昼食として持ってきた弁当を広げ食べた。
「あっ!そうだ。ねえ先輩!」
「今度は何かしら…?」
「今日、木曜日じゃん?だから二日後デートしようよ!」
「何がだからなのか全くわからないのだけど、それもう全く木曜日関係ないじゃないのよ。それに私はもう三年生なのよ?受験勉強とか模試とか色々あるのよ?」
「そうか。そうだよなぁ。付き合って一年だし何かしようと思ったけど…そうだよね先輩もう受験生なんだよね」
そう、あの事件の後デートを続ける事となり、その別れ際に霞から雅人は告白をされていた。
「ま、まあそうね…あれから一年だし、それた今週は模試のテストも無いし……デートしましょうか…?」
右にいる雅人の瞳を見ながら言う。
そして雅人も霞の瞳を見ながら返事をする。
「うん、デートしよう」
「でも今週とは言ってないわよ。模試が無いと言っただけだし」
「えええええ!良いじゃん!今週で良いじゃんか」
そんな他愛も無い雅人と霞はの会話だけが屋上に響き渡っていた。
―――僕には、憧れの人がいる。フードファイターと僕は呼んでいる。相手が何であろうと立ち向かう。僕はずっとこの人の側にいたい。僕の事を『好き』って言ってくれた。
アンドロイドであるこの僕の事を。
読んでいただきありがとうございます。
これで、フードファイターは終わりです。
明日からは別の物語を投稿しようと思います。
っていうか、青春物語の続きを投稿したいが、詰んでいます。雁字搦めの如く。
それはともかく、本当にありがとうございます!




