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初等部編11

いつもありがとうございます。ブックマーク2000件越えました!とっても嬉しいです。

拙い文章ですが、少しでも楽しんでもらえるようがんばります!

これからもよろしくお願いします<(_ _*)>


 結局、私がお米に非常に興味を……というより興奮したことで、研究の話は有耶無耶になるかと思いきや、貴族でも案外受け入れられるんじゃない!?という雰囲気になり、何となくの方向性は決まった。

 イザベラだけはドレスのデザインや新しいデザート等が良いと言っていたが、米粉というお米を粉砕したものを使うと小麦粉に比べて太りにくいと言えば態度を一転。「頑張りましょうね」と張り切っていた。


 その会話を聞いてジンスに鋭い目付きで見られていたのを私は全く気が付かなかった。



 次の日の放課後、ジンスに呼び止められた。


「スコルピウス嬢、お米の販売について後で相談してもいいか?」

 

「えぇ、もちろん。ジンスさんはいつが良いとかあるの?」


「いや、俺は寮生活だしそっちの予定に合わせる」


 昨日帰ってから早速両親に許可も得てきたことだし、私としては今すぐにでも話し合いたいくらいなんだけど。その場ですぐOK出すのは令嬢としてはアウトだ。

 そんな私の葛藤を読んだのか「早ければ早いほど助かる」と言ってくれたので、このまま話し合いをすることにした。


 二人きりで密室は良くないが、なるべく人目を避けたいと言われたのでサロンの一室を借りて他の人にはバレないように中に入った。


 中に入るとジンスが手早くお茶を入れてくれる。

「毒味は必要か?」

 その言葉に驚きながらも首を横に振る。


「んじゃ、好きな方を選べ。先に俺が飲む」

 そう言って出されたお茶に私は目を見張った。


「懐かしいだろ。ジャポニクスにはあるんだぜ。貴族に生まれたのはラッキーだったけど、俺はジャポニクスに生まれたかったわー」


 ジンスの言葉を上手く理解できないまま、私は恐る恐る緑色の液体の入ったコップを手に取った。

 緑色の液体、緑茶を一口飲むと懐かしい味がした。私が黙って俯いていれば、そっとハンカチを差し出される。


「しょうがねーなー」

 そう言って乱暴にガシガシと頭を撫でられる。


「アリア、多分俺はお前と同じだ。同郷のよしみだ。何でも話していいぞ」


 もう駄目だった。同じ転生者に会えてホッとしたのか、知らない間に色々なことが溜まっていたのか、はたまたそれ以外の感情か……。

 私はジンスにしがみついて声もなく泣いた。

 その間ジンスは私の背中をゆっくりと擦りながら、ただ側に居てくれた。



「落ち着いたか?」

 どのくらいの時間そうしていたか分からないが彼の言葉にゆるゆると顔を上げて頷く。


「よし、ちょっと待ってろよ」

 そう言って立ち上がるとすぐに濡れタオルを持って戻ってきた。ありがたくそれを受け取り目を冷やす。


「気持ちいい……」

 すっかり熱を持ってしまった私の目はきっと腫れていることだろう。


「今、絶対不細工だー」

 そう呟いた私の顔をのぞき込み、ジンスは首をかしげた。


「知ってるか?美少女は泣いて目が腫れようが、鼻水垂らしてようが美少女なんだぞ。

 アリアは自分が美少女だって自覚がないのか?」

 ジンスの黒い瞳と視線が交わる。


 吸い込まれそう……。


 どのくらいそうしていたのだろうか。スッと視線をそらされる。


「あーー……なんだ?そうやって、男の目をじっと見るのやめた方がいいぞ」

 

 意味が分からず首をかしげれば、苦虫を噛み潰したような顔をされた。


「だからー、自分に気があるって男に勘違いさせるからやめろって言ってんだよ。そういうのは、好きな男にだけやれ」


 気が……あるって…………?


 みるみる顔に熱が集まるのを感じる。なんと言えば良いのか視線をさ迷わせているととんでもないものが目に入った。





 


 


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