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幼少期4


 レオナルド王子の攻略ルートを悪役令嬢視点で見るとこうだ。


 アリア・スコルピウスは幼い頃より王妃になるべく厳しい教育を受けてきた。

 レオナルド王子との関係も友好で、レオナルドからは「私の王妃になる女性はあなたしかいない、高等部を卒業したら婚約しよう」と中等部の卒業後に告げられていた。

 アリアは初等部の頃よりレオナルドに恋愛感情を持っており、レオナルドも自分のことが好きなんだととても喜んだ。


 しかし、高等部に入りレオナルドは運命の人と出会ってしまう。


 もちろんアリアのことは大切であったが、ヒロインに引かれていく気持ちは抑えられず、少しずつヒロインと一緒にいる時間が増えていった。

 レオナルドの気持ちが離れて行くのを感じたアリアはレオナルドのことを諦めようとした。けれど、自分に優しくしてくれるレオナルドのことが諦めきれず葛藤する。


 葛藤と周りからの好奇な視線にさらされ続けるストレスとで少しずつアリアはおかしくなり、ヒロインへの嫌がらせをはじめてしまう。最初は物を隠すなど小さなことだったが、嫌がらせは徐々にエスカレートしていった。最終的にはヒロインを階段から突き落としたり、池に荷物を捨てたりとかなり悪質なことをするのだ。


 そして、嫌がらせがエスカレートすればする程、レオナルドは冷たくなり、ヒロインを守るようになる。


 最終的には「あなたと婚約しようと一度でも思った自分が恥ずかしい。二度と目の前に現れないでくれ」と公衆の目の前でレオナルドに言われ、自殺未遂を図る。



 一方、弟のノアは姉の様子がおかしくなっていくのをとても心配していた。アリアが3年生になった時に高等部に入学し、これでやっと姉のことを守れると思っていた。

 しかし、目の前で姉がレオナルドに「二度と目の前に現れないでくれ」と言われる場面に遭遇し、それによって姉が自殺未遂をしてしまった。


 幼い頃よりとても姉と仲が良く、優しい姉が大好きだったノアはレオナルドとヒロインによって大好きな姉が壊されたのだと復習を誓った。

 誓ったのだが、公爵家を継ぐ者として表立ってレオナルドを批判することはできない。そこで秘密裏に暗殺を企てる。


 それは、自身が魔術師になることだった。


 自殺未遂をした姉の看病をしたいと学校は休学し、その傍らで魔術師になる方法を探した。

 結果として魔術師にはなれたものの、暗殺は失敗し、限界以上に魔力を使ったため廃人と化してしまうのだった。

 そして、アリアは暗殺の首謀者とされ、修道院に送られる。


 これが、レオナルド王子ルートのトゥルーエンドとノーマルエンドの悪役令嬢とその弟の行く末である。



 確かにアリアはヒロインに対してひどいことをたくさんした。罰せられなければならないだろう。けれど、レオナルドも悪いのではないかと思ってしまうのだ。


 そして、何よりも別ルートでは攻略対象のノアがレオナルド王子のルートでは廃人と化してしまうこともあり、このルートはかなり不評だったらしい。

 一部ではバッドエンド、魔術師となったノアにレオナルドとヒロインが殺されるシーンを支持してしまう人がいた程であった。




あと少しで乙女ゲーム内容部分の解説終わります。

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