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幼少期28

ものすごく久々になってしまいました。

交通事故にあったり、出産したりと忙しくてなかなか更新できませんでした。

すみません<(_ _*)>


 お父様は私に何から話そうか少し考えたあと、ゆっくりと口を開いた。

「アリアはスコルピウス家が魔術師を多く輩出し、その功績を認められて公爵という称号を国より承ったのは知っているね?」


 私が小さく頷けば私の頭をするりと撫でてから、続く言葉を慎重に私にも分かるように紡いでいった。


「アリアの右耳に赤いピアスがあるだろう?それは、魔力を抑えるための魔道具なんだ。

 赤い瞳を持つものは非常に魔力が多い。この家にいる時に魔力が暴発しても私やセバスがいればアリアの魔力を鎮めることがすぐにできる」


 驚いてセバスをみれば、にこやかに頷かれる。

「私はスコルピウス家の分家の中でも血を色濃く受け継ぐ家系でございます。常に主を支えるためにも、主が不在の際は私がこの家を守るためにも当主の執事は魔力を有するものと決まっているのです」


 なるほど……。お父様とセバスが二人で家を空けることが無いのはそういうことか……。でも、ノアの話とこの話に何の関係があるのだろう。

 誤魔化されてる訳でもなさそうだし。


「アリアは瞳が赤いから魔力が高いのは誰にでも見て分かる。しかし、私とノアの瞳は違う。魔術を使う時にのみ赤く染まる。

 これは、理由は分からないがスコルピウス家の長兄、跡取りに生まれた者に現れる。稀に魔力が高く赤い瞳を持った者が生まれる例外はあるがな。お祖父様のように……。

 やり方は跡取りと当主の執事以外に教えることはできないが、私とノア、セバスは一時的に魔力を高め、魔術が使えるのだ。

 ここまでは分かったかな?」


 私は頷きながらセバスをちらりと覗き見る。セバスも魔術を使うと瞳が赤くなるのだろうか……。


「私の瞳は赤くなりませんよ、お嬢様。私が魔術を使えるといってもデニス様には到底及ばぬ力です。瞳が赤くなるにはそれだけ魔力を高められるからなのでございます」


「そう……なんですね。

 では、お父様は魔術師なのですか?宮廷に魔術師として仕えているようではありませんけど……」


「そうだね。私は魔術師ではないし、ノアもならないよ。スコルピウス家は代々魔術師を輩出するとともに魔術に最も長けている長兄、当主となる者が国の魔術師達への抑止力として働いているのだよ。

 彼らが国に対して反乱を起こせば、それを治め、力を封じるのが役目だからね」


 魔術を使えるけど、魔術師にはならないか……。これは、ノアが魔術を使うのを防ぐ手はないってことなんだろうか。


 私が考えに耽っていると、急に部屋の雰囲気が物々しいものに……。

 あまりの変化に戸惑っていると、お父様は笑顔で

「ノアは私の注意も聞かずに魔術を使ったのだろう?ミモルとメモルからも報告が入っている。

 アリア、暫くノアはセバスに鍛え直してもらうから別邸へと連れていくよ。

 あの子はすぐに君に甘えて、良いところをみせようとするからね。

 初等部に入る頃には魔術具で魔力の制御をするけど、今は魔力を伸ばして育てる時だから……」

と告げた。


 私はノアの無事を祈りながら、ただ頷くしかなかった。



『国でただひとりの闇属性をもつ少女は相棒の喋る掃除機と故郷でスローライフを送りたい』の別連載も開始しました。もし良ければ、覗いてみてください<(_ _*)>

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