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幼少期24

タイトルを今後の展開に幅を持たせるために変更しました。


 抱きついていたノアは気が済んだのか、隣に座った。メモルが怒ったことは全く気にしてない様子で、こちらを見てニコニコしている。


姉様ねえさま、今日のご予定は?」

「ーーーー‼‼

 ノア……アリアちゃんってもう呼んでくれないの?」

「姉様ももうすぐ学園にご入学なさるので、呼び方を変えた方が良いとメモルに言われたのです。それに、僕もいつまでも小さい子供じゃありませんから‼」

「ノア……」


 可愛い、ものすごく可愛い。

 小さい子供なのに違うって……ちょっと自慢気なのが可愛すぎる‼


「そうなの…。言葉遣いも大人っぽくなったわ。頑張ったのね」

 私はノアをギュッと抱き締めた。

「はい‼姉様が最近とっても素敵になったので、僕も頑張らないとって。

 ……あっ‼もちろん、姉様は前から素敵でしたけど、えっと……」

「ふふっ。ありがとう」

 優しく頭を撫でると、ノアはぷくーっと頬を膨らませた。

「僕のこと小さい子扱いしないでって言ってるのに」


 可愛すぎて鼻血出そう……

 いやいや、お姉さまとしての威厳のためにもそれはダメだ‼

 これ以上可愛いことされたら、鼻血出る、絶対に出る。


 可愛さに耐えきれず、姉としての威厳のためにもどうにかしなければと考えていると、予定について聞かれていたことを思い出した。


「えーっと……今日の予定だったわよね?

 今日は部屋の模様替えについて考えようと思ってたの」

「模様替えですか?」

「もう少し大人っぽいお部屋にしたいと思ったのだけど、この家具の彫刻もとても素敵でしょう?だから、色だけ変えたいと思ってるのよ」


 ノアは私の話を聞いて少し悩んだ様子を見せた後、メモルに声をかけた。

「色がたくさん載っている本ってある?」

「只今お持ちしますので少々お待ちいただけますか?」

 ノアが頷くとメモルは私に一礼し部屋を出ていった。


 二人でお茶をしながらどんな部屋がいいか話し合いながら帰りを待つ。

 メモルが戻ってくると嬉しそうにノアは本を受け取りパラパラとめくっていく。


「姉様、この色はどうですか?こっちのも姉様には似合いそうですね‼」

 指していた色は深紅やゴールドだった。


 私のイメージってそんなに派手!?とも思ったが、鏡に写った今の自分の姿を思い浮かべ納得した。

 しかし、部屋がその色では今以上に落ち着かなくなってしまう。


「もう少し落ち着いた色がいいと思うわ」

そう答えると今度は白を指差した。

「そうね。このオフホワイトは彫刻にも合いそうだし素敵ね」


 その後はミモルとメモルにも意見を聞きながら考えていく。

 ソファーの布地の色に桜色を皆に進められたが、それでは落ち着かないため亜麻色が良いと主張し、地味だが本人がそう言うなら……と納得してもらう等あったが、部屋のイメージはまとまった。オフホワイトに亜麻色がメインの部屋とし、小物で華やかさを出す予定だ。



 明日、母上に相談しよう。満足のいく部屋の構想が練れたが、随分時間が立っており、もうすぐ夕食の時間だ。

 一緒に食事に行こうとノアの方を見ると、ノアの瞳の色がどんどん赤く染まっていく。完璧に赤くなった瞬間、部屋の中が眩く光り一瞬何も見えなくなった。





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