幼少期20
ずいぶん久しぶりになってしまい、すみません。
また少しずつ時間が取れるようになったのでゆっくりですが、更新したいと思います。よろしくお願いします<(_ _*)>
私とカトリーナは気が合い、この短時間ですっかり仲良くなった。
「アリア」
「カトリーナ」
と呼び、互いに初めて友達が出来たことが嬉しくて完璧に二人の世界を作っていた。
知り合いはいるものの友達ができたのは初めてだとハニカミながらカトリーナに言われた私は嬉しさのあまり抱き付きそうになった。しかし、お茶会の場であることを思い出し、近いうちに友情のハグをしよう‼と変な決意を固めながらぐっと我慢した。
優しくて可愛いこの世界の初めての友達をゲーム内の取り巻きだからって遠ざけようとしていた自分に自己嫌悪を感じながら、絶対に大切にしようと心に誓った。
二人でうふふと花畑を飛ばしていると、レオナルドがこちらにやって来た。
「お楽しみのところ申し訳ないのだけど、これから素敵なことが起こるから、一緒に見ない?もちろん、カトリーナ嬢も一緒に」
さっきまで一緒にいた令嬢達は良いのだろうかとも思ったが、カトリーナも誘われているので断る理由もない。
カトリーナの様子を伺うと微笑みながら頷いたのでカトリーナもokなのだと思い、レオナルドの誘いに私は頷いた。
「私はイザベラ様たちと見ますので、どうぞお二人で行ってきてください」
カトリーナは気を利かせてくれたのかも知れないが、その言葉に私は少なからずショックだった。そもそも私はレオとは恋仲になる予定は皆無なのに……。
折角仲良くなれたカトリーナと離れたくなくてついついしょんぼりしてしまう。
「僕はアリアと仲の良いあなたとも話してみたいので、良かったら一緒に行こう?」
「お誘いありがとうございます。喜んでご一緒させて頂きますわ」
この瞬間もしレオナルドへの好感度のバロメーターが見えたら急上昇していたのが見えただろう。レオナルドの気遣いが嬉しくて、カトリーナとまだ一緒にいられることが嬉しくて、私はすっかり浮かれていた。
この時、イザベラと取り巻き1・2がこちらを睨んでいたなんて少しも気付かずに。