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012 商談

前話 013 浦島太郎?に成ってましたが、正しくは011でした。

他にも誤字脱字が在るとは思いますが、温かい目で読んでやって下さい。


 ルルの勧めで家を買う決意をした。資金は赤熊の毛皮だ。幾らの値が付くかはグレイドが寄こした商人バランとの駆け引きと成る。


「因みにバラン殿なら毛皮に幾らの値を付けます?」

「そうですね……」


 俺の問いに深く考え込むバラン。何度も上を観たり俯いたりしながら指を数えて行く。


「オークションで雌の毛皮が一枚金貨3百。雄が金貨1千を超えるでしょうね」

「其処まで値が付きますか」

「ええ。元々品薄で人気が高い毛皮です。その上で雌は仕留めた傷が見当たらない。雄の仕留め傷は物語が付くでしょうからもっと値が付くかもしれませんね」

「物語?」

「購入者の多くは自慢するもんなんですよ。仕留めた者を自分が雇った者と言えば、それだけで箔が付く。そう言った意味ではオークションより内々で売る方が高値に成ります」

「バラン殿には、売り先が御有りだと言う事ですね」


 雌の毛皮を一枚金貨3百50枚で、雄は金貨1千4百枚。合計金貨3千5百枚でバランと売買契約を結んだ。そこから後は買いたい物を支払って、残金を現金で貰う事に成る。


「手持ちの売買物件は7軒。その内紹介できる物件だと3軒でしょうか」

「間取りを聞かせて貰って拝見できますか?」


 バランが持ってる不動産物件を検討すれば、候補に残ったのは2軒だ。二軒とも郊外の静かな場所に在るらしい。片方は築年数が比較的新しいが少し敷地面積が小さいのに対し、もう1軒は倍の敷地を有するが築年数が古く改築が必要なのだ。


「実は風呂とトイレとキッチン。つまり水回りに拘りが有りまして改築は元々考えてたんですよ」

「拘りですか!?聞かせて頂いても良いですか?」


 俺が言う拘りとは当然、元の世界の暮らしに近い設備だ。水洗トイレにシステムキッチン。其れと楽に毎日入れる大き目のお風呂。当然この世界には上下水道なんて発想が無いから、整っても居ない。無理な話ではあるのだが、俺の話を聴きながらバランは目を見開いて驚いている。


「発想が凄い!まさかその様な考えを……確かにそう使えれば楽ですし衛生面でも大きく向上しますね」

「ですが、方法が難しいかなっと思いまして」

「大丈夫です。流石に此のままとは行きませんが、例えばコレ!水を流すのでは無く溜める形は如何でしょう?その後で水を分離し乾燥させては如何ですか。コッチは組み合わせを整えればできますね」


 バラン曰く仕掛けに『魔導具』を用いれば済む話だと言い出した。魔導具とは魔石を使った道具の事を言い、既に『火を起こす物』『水を出す物』『風を起こす物』は実用化されているらしい。ただ、用途がイマイチ浸透しなくて広まって無いのだ。


「確かにその魔導具を使えば叶いそうですね。後の問題は魔石の価格ですね」

「其れも大丈夫だと思います。屑魔石が使えればコストは大幅に下がりますよ」


 最終的には専門家の助言が必要だろうと言う事で一旦話は棚上げこの件はバランに預ける事にした。そして二軒の物件を実際に見に行く事にする。


「コレならお話通りだと良いじゃありませんか?」

「大きくは有りませんか旦那様?」

「後から大きくは出来ませんからね。アラン殿達は冒険者なんですよね。メンバーが増える事を考えると便利が良いのでは?」

「確かに間取りとか考えると先程の家より良いですが、大きいですよね」


 築年数の新しい家と比べて今見ている家は改築が必要な物件の方だ。庭の面積は建物の倍は在る広さ。その建物の広さと言えば、一階が大中併せて5部屋。二階が中小併せて8部屋。三階が代償併せて4部屋で併せて14DLKも在るのだ。


「改装が必要な所は丁度水回りですし、お部屋の壁も併せて改装すれば便利に成りますよ」

「グイグイ押しますね」

「ええ。実は不良債権でしてね。正直アラン殿の発想が無ければ、私も売れるとは思いません」

「アハハッ。正直な方ですね。では値引を期待して商談に入りましょうか」

「コレは一本取られましたね。アハハハッ」


 工事費込みで金貨2千2百枚で話が付いた。他に家具類から食器類に至る全ての生活必需品を上限金貨3百枚で揃えて貰う事にする。


「後は装備品と衣裳類ですね。良いモノをお持ちですか?」

「流石に装備品は専門外です。ですが、工房と店は紹介しますよ」


 残金貨1千枚の内半分の5百枚を受け取る形にして俺達は残りの買物をする事にしよう。



「ルル。この色は如何だい?」

「私には少し派手では無いですか?」

「嫌々、今までが地味過ぎたんだ。それに今選んでる服は町で普段着る服なんだから、ルルは綺麗なんだしもっと派手でも良い位だよ」

「旦那様……」


 バランからお店の紹介され、金貨5百枚を受け取った後、俺とルルはこうしてショッピングを楽しんでいる。


「後は装備品を買い揃えれば、一応形には成るね」

「では、この先の角を曲がった所に装備を扱う工房が在るようです」


 両手いっぱいの買物袋も魔法倉庫に入れて置けば、手ぶらで歩ける。コッチの世界ならではの出来事で魔法様々な話だ。


「武器から鎧に至るまで、ご希望の素材でフルオーダーで御作りします『ベル工房』へようこそ!」


 元気の良い掛け声で俺達を迎えてくれたのは、赤に間違える程の茶髪の小さな少女だった。


「えっと……迷宮に潜る為に、一式二人分を揃えたいんだけど」

「それはそれは、嬉しい限りのお話ですね。只今絶賛割引中ですよ」

「バラン氏から紹介されてね。俺がアラン。コッチがルルだ。宜しくね」

「バランさんからのご紹介ですか。ではでは気合を入れてご相談に乗りましょう」


 元気いっぱいの少女の名は『ベルベット』ベル工房を去年起ち上げたばかりの女の子。実はドワーフ族の為、幼い少女に見えたけど歳はルルより1つ年下の14歳って知って驚いたよ。


「防具は御二人とも黒蜥蜴の硬革の半鎧のセットで良いと思います。価格は少し張りますが、軽さと防御を兼ね備えた革鎧は他にはドラゴン系しか有りませんから」


 ドラゴンってやっぱ居るんだ。いつかはこの目で見てみたい気がするな。


「武器の方は好みと相性ですが……どうします?」

「刀ってあるの?」

「カタナですか。確か東の果ての国の剣ですよね。残念ですが有りませんね」

「じゃ~サーベルは在るかな?」

「それなら!有りますよ」


 この世界でも刀を持つ国が在っただけでも驚きだった。残念なのは現物は無く見た事も無いと言われた事だ。代わりにサーベルは在庫が有ったので手にしてみた。刀と比べると反りは大きくて柄が片手用だって事がシックリと来ないのだ。


「成程、カタナって反りが抑えられてて両手で持てる柄なのですか」

「使い方によっては片手でも持つんだよ」

「と言う事は重さとバランスが難しそうですね」

「作れる?」

「お時間を頂ければ、試作品を打てますケド此方も値が張りますが……」


 ルルには黒軽鉄の柄を持つ槍と黒鉄のナイフを。俺は黒鉄の片手剣を護身用とナイフを購入した。勿論刀の試作も依頼済みだ。

 鎧一式二人分で金貨40枚。ナイフ2本と槍と剣が併せて金貨55枚で計95枚。

カタナの試作代として金貨百枚を預ける事にした。

 現金一括ニコニコ払いしたら、ベルベットさんは泣きながら喜んでくれたよ。

なんでも、工房立ち上げの借金返済が先月と今月苦しかったって話だ。歳も近いので、互いにアラン・ルル・ベルと呼び合う事にしたよ。



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