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011 浦島太郎?

 冒険者登録を済ませ、初めて教会へ参拝へ訪れれば、神様の声を聴く事が出来た。だけど、神様から俺が何しに来たかって質問されちゃったよ。聴きたいのは俺の方だって言うのにね。


「では、名も無き者は理由を知らずに居ると?」

「そうです。気が付かば、この世界の森で立ってました」

「……ならば、お主は『迷い人』と言う事だな」


 悪戯でも、誰からに誘われた訳でも無い。まして誘拐紛いでも無い。つまり事故。

神様は俺がこの世界に居る理由を一言で片づけた。帰りたいなら帰してやろう。但し、同じ時に帰れるとは限らん。むしろ時間のズレは大きいだろう。そんな言葉で神様は俺を脅してきた。

俺って浦島太郎って事なの!?色々悩んで居たら、一年時間を遣るからどうするか考えろって言われちゃった。


「この世界に居る間は加護を授けよう」


 どうやら、冒険者としての加護は与えられる様だ。そして気が付けば、元の教会で礼拝してる姿に戻って居たよ。


「旦那様どうかされました?」

「あぁ~うん。宿へ帰ろうか。少し疲れたかな」


 頭の中でアナウンスが響きっぱなしだ。ステータスが加護で変化しまくりなんだろう。チェックもしたいしルルに話そうか迷いも在る。先ずはゆっくり考えよう。



ルルが心配している為、低調が悪いと装い一人ベッドで思いを走らせる。


『浦島太郎の最大の過ちは、乙姫達を振り切って里へ帰った事だよな。時間の流れが違う世界では大きく時を過ごした時間が変わって居た。其れが浦島太郎に玉手箱を開けさせる理由に成った筈だ。』


 幼い頃に読んだ昔話を思い返す。最後は白髪の爺さんに成って……どうなった?


『俺が浦島太郎なら、①竜宮城から帰らない。②帰るなら時間を巻き戻す。③帰るなら何か財宝若しくは、有益なモノを持ち帰る。④玉手箱的な物は持ち帰らない』この4つを俺は考えないといけないって事だ。

 この世界が竜宮城なら、この世界に来た事が亀に乗った事?。乙姫様はルル!?宴は、何だろう?此処での生活全般だろうか?そうか考えると豪華な宴にするには、冒険者を続ける……事に成るんだろうなぁ。


結局、帰る方法は在ったけど博打に近い。其れも大穴で危険の方が大きいだろう。そんな事位しか纏まらなかった。気分転換にステータスの確認をしよう。


『名前:アラン。種族:ヒューマン。性別:男。年齢:16歳。総合LV8→10。職業:冒険者・F。武器スキル:剣術:LV1。槍術:LV1。棍棒術:LV1。射撃術:LV1。魔法スキル:四属性初級:LV1→2。空間魔法:LV1→2。空間認識:LV1→2。固有スキル:肉体強化:LV2。魔力増加:LV2。経験値半減。異界の剣士:LV1。(New)賢者の知恵袋(New)女神の加護(New)。多情仏心(New)。魔法創成(予)(New)』


『名前:ルル。種族:ヒューマン。性別:女。年齢:15歳。総合LV4→6。職業:冒険者・F。武器スキル:槍術:LV1→2。棍棒術:LV1。(New)剣術:LV1。(New)魔法スキル:聖属性:LV1→2。固有スキル:鑑定眼LV:1→2。交渉術:LV2。親密度:S。アランの庇護。ニケの友人。』


 おっと!色々変わってるな。特に目立つのは前衛スキルが授かった事だ。異界の剣士って侍?事かな。魔法創成って何だ?


『異界の剣士とは:異界の剣・刀を所持しスキルを会得するモノです。刀に関する知識の全てをレベルが上がる事に習得していきます。魔法創成とは:知識と創造性を元に新しい魔法を作り出せるスキルです。但し、発動には大量の魔力が必要と成ります』


 うわっ!突然いつものアナウンスが頭の中で流れた。な、なんなんだ?


『賢者の知恵袋が発動中です。疑問に思った事にお答えするスキルです。』


 コレが一番驚いた事で頼もしいスキルだな。他のスキルを調べると、『女神の加護』のお蔭で全てのスキルを得たらしい。これって加護が消えたらと考えると怖いよね。『多情仏心』って恋多き心。多数の異性に囲まれる事で力を発揮する……ルルに知られちゃ困るスキルだよ。


 結局俺は元の世界で暮らすより、此処での生活の方が勝ち組っぽいんだ。普通なら迷わず居残りを希望するだろうケドやっぱりあっちの世界で俺がどうなったのか知っておきたい。

ルルには女神様の加護が授かった事。俺達のスキルアップした事。そして記憶が少しずつ戻って居る事と俺は外国出身だと言う事だけを伝える。何故一人で居たのかは記憶に無いケド迷宮に力を注ぐ事を掻い摘んで話す事にした。


「もうお身体は宜しいのですか?」

「心配かけてゴメンよ。それで、ルルに話が在るんだ」


 ……彼女は素直に喜んでいた。俺の力が普通では無い事は感じてたが、今まで明かされなかったことを寂しく思ってたらしい。其れでも親密度Sってどんだけーって奴だよ。ルルにも戦闘スキルがアップした事や鑑定と交渉術が育った事を伝えた。


「旦那様。僭越ながら家を購入しませんか?」

「家を買うのか?」

「はい。この町に腰を据えるなら必要とギルドの方も勧められましたし、明日にはグレイドさんの使いの方も来られます」


 金が在る内にデカい買い物を済ませておくのは良い事かも知れない。気が付けば何を買ったか判らず終いの散財では目も当てられないって事か。

赤熊の毛皮の値が幾らに成るか不明だが、買取り金で金貨3百枚と忘れていた報奨金が金貨百枚。それと今迄のを併せれば、現金で金貨四二〇枚と銀貨が少々だ。

小さな家なら買えるかもしれないな。


宿で夕食を取り、その夜は旅の到着を祝い少し酒を二人で飲んだ。その後酔った勢いも在るけど、ルルと激しい夜を迎える事に成る。そして朝を迎える事と成った。


「旦那様。グレイソンさんの使いの方が来られました」


 朝食を終え部屋に戻って一息ついた所でタイミングを計った様な登場だね。

 

「グレイソン様の御口添えで参りました『バラン』と申します」


 挨拶して来たのは、俺達より少し年上の感じがする優男だ。好青年と言った印象を受ける男性は駆け出しの商人だと自分の事を紹介して来た。


「ワザワザ出向いて頂いて有り難う御座います。俺がアラン。コッチがルルと言います。バラン殿には色々とご相談したい事が在ります。宜しくお願いします」


 挨拶をソコソコに彼を伴って部屋での会談とする事に成った。


「先ずはコレを売って欲しい」

「買い取れでは無く売れですか!?」

「あぁ~実はギルドで査定した結果オークションを勧められました。金額が折り合えば当然バラン殿に買って頂きたい。其れとコチラモ買いたいものが有ります」


 前置きをしてから部屋の床に七枚の毛皮を広げる。当然それを見たバランも驚いて目で一つ一つ確認していく。


「確かに……これ全てをいっぺんに買い取るのは、私には厳しいですね……ですが、ミスミス逃すのは勿体無いなぁ~」


 目じりの優しい男もこの時ばかりは商機を狙う商人の顔をしている。そこで俺は賭けに出てみた。


「俺達が欲しいモノをご用立て下されば、当然バラン殿にお売りする事も矢房かではないのですが」

「そうでしたね!アラン殿は何をお求めですか?」

「家です。それと装備品。要は俺達はこの町に腰を据える考えなんですよ」

「つまり、生活の基盤と成る全てと言う事ですね」


 バランは少し考えて、俺と商談する事を承諾した。どんな話に収まるかはコレからだけど、彼とは長い付き合いが出来そうな予感があった。





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