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第九話【親友】





―神奈side―



「………バスの中では静かにしましょーね〜。


うっさくなかったら別に何しても良いから〜」


あの日から数日。

あっという間に宿泊学習の日。



先生の合図でバスが動き出す。


ちなみに三泊四日。


宿泊学習のくせに長すぎ………


ってか、あの担任………

何してもいいって………


あらゆる意味で凄いよね。


「………んだよーッ、おまえな〜」


「冗談だって!!!」


「そんな怒るなよ凌駕〜」


後ろの席では凌駕を始めとする男子生徒の騒ぎ声。


………。


静かにしろって言われた傍から………


はぁ………


幼稚園生じゃないんだからさ…



ほら、一応私………


生徒会長だし委員長だし………


言わば………


全ての委員会のボス的存在なんで………


風紀とかの仕事もやってるから………


いゃぁね、


小姑とか姑みたいな感じにぐじぐじ言うとかそんなのじゃないってか言うの自体面倒なんだけど………


癖ついちゃったんだよ………


自己意識過剰って訳じゃないけどさ


私、カンパニーの次期ボスだし


仕方ないんだよね


仕付けられたんだから………




………はぁ…


「………神奈ッ、神奈ッ」

「…え?」


この子は隣の席の葉山美香。


長い栗色の髪をカールさせていてとっても可愛い笑顔がトレードマークの…………


私の親友でもあり良き理解者。


クラスが違うから会える機会が少ないんだけれど今回はバスの席が完全自由。


いわゆる、クラスなんて関係ないって感じ。


………生徒会長の権力で仕組んだ事何だけどさ。


自由だから………


「ダークホース君が凄い神奈の事ガン見してるよー?」


美香が奴等の事を指差し溜息を吐く。


ダークホースってのは奴等の裏での通り名。


何故、美香がこの事を知ってるのかって言うと………


実は………


こんな可愛い美香は………




裏の世界の情報屋だから。


この世界では珍しい………独立


フリーの情報屋。




この子との出会いは勿論、偶然だった。


出会いはこの学校に私たちがスパイとして入学した時。


プロの情報屋であった美香は私たちを見るなり裏の人間である事を見破り………


なんか色々あったけど


いつの間にか親友になってた。


「………ぅはぁ………


面倒ねー………ダークホース…」


「何気強いもんねー…」


「強いってか…」


犯されかけたし?


強いらしいけど………


強さなんかよりもっと私にとって重要なのは………




セクハラかセクハラじゃないかって問題。


「………だねー、歩く生殖器みたいな感じかなぁ?」


「コラッ、美香。

女の子がそんな事言っちゃ駄目でしょ?」


「女の子なんかじゃないよ〜


腐ってるし?


汚れてるし?


きっとダークホースよりも………」


………お願い美香…


そんな事言わないで………


純粋な顔でそんな事言われたら反応に困るよッ!


「裏だし」


「…み、美香ッ!


そんな事 此処で言っちゃ……」

「大丈夫〜大丈夫〜♪♪♪


情報漏れた場合プロの名に賭けて情報を知った奴等は消すからぁ〜♪」


「………」


私の回りの人は個性的だと今更ながら感じた宿泊学習一日目の朝


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