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Prologue―神奈side―

初、投稿小説です。 初めてなので、読みにくいかもしれませんが、評価等して頂きたいと思いますので何卒、宜しくお願いします。

Prologue ―神奈side―


――夢が破れ去るのなら

  …私はずっと……

 貴方の心の傷となって残りましょう………――――


 授業の終わりを知らせる、チャイムが校舎内に響く。

授業中なのに、教室で騒いでいた生徒達は、そのチャイムが鳴った瞬間、急いで自分の席に戻っていき帰りの用意をし始めて。

帰りの用意が終わった生徒から、席を立ち自分の荷物を持って教室から立ち去って行く。

………帰りの用意だけは早いね。私は、生徒達が教室から居なくなるのを暢気に見送りながら、思った。


それから数分。

あっという間に、生徒達は教室から、校舎内から居なくなり静寂な時間が訪れる。

「………そろそろ…仕事の時間」静かな教室に私の声が、響く。

私は、月遶(ツキジョウ) 神奈(カンナ)

学校の秩序を守る、委員長――の名を利用してとある組織の動きを探っている…スパイです。

そして、後2人…。

―――廊下の方から、耳障りな足音が聞こえる。

その足音は次第に大きくなっていき………私の居る教室のドアの前で止まる。そして、閉まっていたドアはガラッ、と音をたて開いた。

「神奈ッ、今日もやるぜ!!」

飛び込んて来たのは、元気な男の声。その男の後に残りの1人も教室に足を踏み入れる。

…元気に飛び込んできた奴は

九条クジョウ 凌駕リョウガ

運動馬鹿で落ち着きがない。

そして残りの1人は、

黒埼 龍也クロサキタツヤ

暢気なマイペース野郎。

二人とも私の幼馴染みで………

私の守護者。

産まれた時から決まっていた事。運命としか言いようのない………腐れ縁。

「………はいはい…」

私は制服のポケットから鍵を出し、自分の荷物をまとめ教室を後にした。


長い廊下をこつこつと歩きながら向かったのは、職員室。

もう既に、教師達は校舎内には居なく、この時間帯になると鍵が閉まっている。

私は先程ポケットから取り出した鍵を職員室の扉の端にある鍵穴に差し込み回した。カチャッ、と音が鳴り職員室の鍵が開いた事を確認すると私は鍵穴に差していた鍵を抜いて扉に手を掛けた。

ガラッ…

相変わらず職員室は珈琲の匂いが充満していた。

―――まぁ、私には関係のない事だけど……。


職員室の奥へと足を進め、私達は資料が沢山置いてある地下室へと行く。

「……神奈」

さっきからずっと黙っていた龍也が口を開いた。

「―――奥に誰か居る」

「………!!?」

そういえば、何かの気配がする。―――気を抜いてて気付かなかった……でも、一体……?

…………こんな所に私達以外が入る事は不可能よ、 オートロック式のドアだし、パスワードは私達しか知らないもの…………

侵入出来る訳ないわ……。

「………」

一先ず、私達は気配のする奥の方へと足を進めていった。


暫く歩き続けると、特別な造りの扉が視界に現れる。

これが地下室の扉。

私は息を飲んでその扉を蹴り開けた。

通常ならば、鍵が閉めてあり蹴り開ける事は不可能なのだが…。

案の定、その扉は簡単に開いた。………。

「……ふぅん…奴等も、こちらにスパイを送ったのかしらね」

「……まさか?」

凌駕が冷や汗を流し神奈を見る。神奈は口元を歪ませ“宣戦布告か”とでも言うように鼻で笑った。「……あちらの方も本気を出して来たみたいね。スパイをこの学園に生徒として転校……いいぇ、転校と言う名での潜入をさせ…こちらの動きを探るとか…そういうのでしょうね」

これで私達も本気でやるしか無くなったわね。まぁ、良いじゃない。…………売られた喧嘩は買ってあげるのが礼儀と言うものよ。

………楽しくなって来たわ。


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