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付き合ってるんです

 「蒼崎 小鳥です。よろしく!」


 入学式の後、二時間目。

 随分とストレートな自己紹介をしたな小鳥。元気があって外見は美少女だからか知らな

いが男子の半数以上が唾を飲む音が聞こえた。

 と名前順だったな、じゃあ次は俺の番だ。


 「えー、赤羽 流星です。よろしく」


 自己紹介は無難にこなした方が後々楽だ。後はクラスメイトの顔と名前を憶えていればОKだな。

 そんなことを考えながらクラスの半分くらいすぎたあたりだったと思う。


 「白河 優花です。よろしくお願いしますね」

 「「「「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉおおおお!」」」」


 うわ!なんだ?急にクラス中の男子が叫び出した!そして、なんで小鳥は俺を見てるのかな?・・・・・ふぅやっと収まってきたな3分くらいか、ずっと叫んでたな。


「はい。それじゃこれで来晴高校一―一組の自己紹介を終わりますね。この後の三時間目は自習にします。仲良くしててねぇ」


 と、このクラスの女担任教師が言った、名前はたしか田中先生だったけな。というかあの先生なんでちょっとぶりっ子口調してんだ?


 「ねぇねぇ、」

 「はぁぁーー」


 あまり自習は好きじゃないんだよな、なぜなら、いちいち小鳥が話かけてくるからだ。超しつこいし・・・・・


 「なんだ?」

 「なんで白河さんを見てたの?」

 「は!?」

 「だってさっき見てたじゃない!」


 完全にぬれぎぬだ。たしかに見ていたが多分意味が違う!


 「たしかに見ていたがそれは男子が急に叫び出したからだ」


 思った事をそのまま伝えた。


 「ウソ!」

 「なぜわかる!?」

 「本当のこと言わないとリュウくんの写真をばらまく!」


 と小鳥が俺の写真を片手に言ってくる。

 完全に脅迫だった。


 「おまっ!なんで持ってるんだよ!しかもまだ撮ってるのかよ!」

 「いいじゃん!リュウくん、カッコ良いんだから」

 「お前、なんで開き直りながら褒めてるんだよ!?恥かしいわ!」


 てか、さっきからずっとクラスの男子からの殺気だった目が背中に突き刺さってきてるし・・・・・たしかに気持ちは分かる、なにせ小鳥は、かなりの美少女だ。

俺以外の男子が小鳥のような娘に攻め寄って来たならすぐにノックダウンするだろう、しかし殺気を送ってきた男子はクラスの半分くらいだな、多分その理由は先ほどの白河って女子のせいだろうな。

白河も小鳥と並ぶほどの美少女だからだろうそして小鳥と真逆の綺麗さがある。

小鳥は髪形はショートの活発な性格で白河は髪形は背中を覆うほど長いロングヘアーだ、それにさっきからずっと本を読んでいる話しかけてくる男子に目もくれずに・・・・・ちょっとかわいそうに見えなくもない。


 この点からして小鳥の真逆の性格だと分かる(あくまで、外面だけ見るとだが)。


 「はぁあーー」

 「ねぇ、リュウくん聞いてる?」

 「あぁ?ああ」

 「ホント?」

 「いや、全然」

 「リュウくん、ひどい・・・」


 いや、人のプライバシーを勝手の撮る方が百倍ひどいと思うんですけど・・・・・


 「それより、お前、他のやつとも話してきた方が良いんじゃないか?」

 「それよりってなによ!それよりって!まぁリュウくんの言う事にも一理あるけど」


 と言い残して女子の輪の中に突っ込んでいった、あれじゃストーカーの変態野郎だと誰も分からないだろうな、まぁ誰から見ても変態って分かった方が俺にとって困るんだけど・・・・・ん?今なんか白河が今見ていたような気がしたんだが気のせいか。

    

      

 「ふぁぁーー・・・・・」


 今日は学校の説明しかなかったけど結構疲れたな、まぁ明日は休みだから存分に休めるけど・・・・・。小鳥がストーカー行為をしなければな!


 「よっ」

 「きゃっ」

 「チィッ!」

 「ちょ、ちょとぉぉーー!普通幼馴染みにシャーペンを投げる?」


 少し外れて電柱にあたったか!おしかったな。


 「ああ、お前が普通の幼馴染みだったらな!」

 「ひどい!私のどこか異常なのよ!」

 「自覚ないのかよ!」


 こいつ頭、大丈夫か?一度精神科にいったらいいのに。


 「それより、リュウくん!」

 「なんだ?」

 「明日、買い物に付き合って」

 「はぁ?なんで?」

 「い、いいじゃない買い物くらい明日予定あるの?」


 というかなんで頬を赤くしてんだ、こいつ?まあどうでもいいけど・・・・・


 「ある」

 「へっ?」


 嘘だけどこう言わないと明日勝手に部屋に入ってくるからな。

 小鳥には悪いけど明日はゆっくり休みたいんだ・・・・・


 「明日何の予定があるの?」

 「そ、それは・・・」


 こうなる事は予想していたがなんも思いつかねえ。ど、どうする俺!


 「私と一緒に過ごすんですよね?」


 おわ!なんで白河〔でいいんだよな?〕がいるんだ?まあ、いい利用させてもらうぜ白河!


 「そ、そうなんだ明日、白河と用事があるんだ!」


 折角、白河からの助け舟だ有難く使わせてもらう!


 「ふぅーーん」

 「な、なんだよ!」

 「いや、なんか白河さんと共通点あったけなぁーと思って」


 くっ、たしかにそこを疑問に思うの当然だな、白河頼む!


 「あのですね蒼崎さん・・・・・」


 おっ、伝わった!


 「私と赤羽くん・・・・・いえ、流星くんは・・・・・」


 おいおいさすがに馴れ馴れしくないか?これじゃまるで付き合ってるみたいじゃないか?


 「付き合ってるんです!」

 「「・・・・・は?はあぁぁぁーーーーーーー!?」」


 夕焼けの空に俺と小鳥の絶叫が響き渡った・・・・・


 


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