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詩集⑥

全て私が悪いの。

作者: 桜ノ夜月

ただただ暗い詩です。

苦手な方はバックしてください…。

後味最悪です。

大変申し訳御座いません…。

「私は生きていていいですか?」


届く宛てのない呟き。

続く言葉も、もう、無い。


「『私』って何ですか?」


ただ黙って、理不尽な貴女からの罵声を浴びる存在ですか?

『役立たず』だと

『お前がすべて悪い』と

罵られるためだけの存在ですか?


「『トモダチ』って何ですか?」


周囲に合わせればそれで良いんですか?

それが『正解』ですか?



もう嫌だ。



生きるって何なんですか?

そんなに素晴らしいことですか?


媚を売ることは正解ですか?

何を言われても、ただ笑って受け流せと言うのですか?


鬱屈としたこんな気持ちは罪ですか?

無理矢理にでも前を向けと仰るのですか?



―それは、貴女が幸せだから。



貴女に解る訳がない。

私の悩みは私のもの。


私に解る訳がない。

貴女の悩みは貴女のもの。


誰かに届く訳がない。

こんな気持ちなんて、皆が目を背けるのだから。


貴方も。

貴女も。

皆みんな楽しそうね。


―でも、本当は辛いのでしょう?


ねえ、悩むことは『悪』なのでしょう?

いつまでも私がこんな人間だから

貴女は私を嫌うのでしょう?


貴女の御機嫌で私を振りまわさないで。

もうバラバラに崩れてしまいそうになるからさ。


―心も、思考も。


私に期待させないで。

私は誰かに縋ってしまう。


鬱屈としたこんな気持ちが融けていくのなら

もっと前から、私は救われていたの。



『貴女の気持ちが解るんだ。』



手を差し伸べてくれた貴女は、『天使』みたいに見えたのに…。


何が悪かったの?私が悪かったの。

そうよ、全て私が悪いの。

貴女を憎むなんてお門違いよね?


誰が悪いの?私が悪いの。

優しい貴女に期待した私が悪いの。

ごめんなさい。

私は重荷だったでしょ?


ごめんなさい。

ごめんなさい。

そうよ、全て私が悪いの。

もっと、私が『イイコ』だったら違っていたの。


全て―全て私が悪いのよ。

そう、すべて―


―私が悪いの。


だからお願い。

そんな冷たい目で私を見ないで。

その視線が怖い、怖い。


怖いの。


明日から、もっとイイコになるから。

仕事もきちんとこなすから。

貴女に迷惑をかけないから。

もっと『優秀』になるから。



…だから、お願い。



―「役立たずだ」と、私を見捨てないで。



「みーつけた。」



明るい声が聴こえて。

それは貴女の声で。


小刻みに身体が震えて。

もう、何もかも聞きたくなくて。


貴女は何も悪くない。

貴女は何も悪くない。

貴女は何も悪くない。


気付けばそう繰り返していた。


蔑んだその視線で私を見ないで。

その視線が怖いから。


私が全て悪いから。

嫌われたって仕方ないから。


変わって行く貴女を受け入れられなかった

私が全て悪いから。


きちんと仕事をこなさなかった

私が全て悪いから。


そうよ。そうなの。

私が全て悪いから。



―本当に?



「私が全て悪いの。」と。

明かりを消した部屋ココロの中で。


ただ小刻みに震えながら。

「ごめんなさい」と繰り返す。

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― 新着の感想 ―
[一言] 媚を売ることや笑って受け流すことイコール大人になることっていう風潮が意外とありますよね。 ところどころに心に突き刺さる言葉があり、いろいろと考えさせられました。
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