バラ宮の争い、次の一手を探す
隣国の王子との婚姻。
隣国はアウストロ地方と接している国で、何度か領内で完結させることのできる小競り合いが十数年前起こったと聞いている。
その国がわざわざ私を指名しての婚姻の話を持ちかける。
なんだか胡散臭い話になってきている。
隣国は食料自給率が高くなく、巨大な農地を持っている土地を狙っているともっぱらの噂になっている。
そんな中でのこの婚姻。
絶対裏がある。
最後の小競り合いが確か十五年前。
私が生まれたころの話だ。
そして隣国には王子はただ一人。
まだ十歳にもならない少年のはずだ。
「とにかく王子たちの勉強はあと一カ月で終わらせること。そうしたらあなたには花嫁として隣国にわたってもらいます。すぐにわたることになると思うので準備をしっかりしておいてくださいね。何かあると国際問題に発展しますから。」
「精一杯検討しますわ。」
言外にいやだと告げたつもりだが宰相様は理解してくれたのだろうか。
はなはだ怪しい。
というかわかってても知らないといってきそうだ。
王子たちの勉強に私自身の婚姻の話。
なんでこんなタイミングでということもあるが何か面倒なことが裏で烏合ている気がする。
すぐに父に連絡を取らなければならない。
母はアウストロ地方にいるから手紙を送らなければ。
これからどうしていくのか。
宰相の考えと隣国の考えも読んでもっとも有効な形で今度はこちらから仕掛けていきたい。
「ホントになんで私はこんなことまで考えなきゃならないんだろ。」
二か月前まではアウストロ地方のことだけを考えればそれでよかったのに。




