バラ宮での争いの幕開け
兄たちが、一か月の目標を二カ月で終わらせるという暴挙に出ていた中。私はなぜか宰相様に呼ばれた。
そういえば私、宰相様の名前を知らずに過ごしている。
周りが皆宰相と呼んでいるからだけれども、
「・・・ところで宰相様のお名前お伺いしたことなかったのですが何とおっしゃるのでしょう。」
「さあ、しらない。」
「私も、聞いたことがありませんね。」
バラ宮によくいくはずの王子とキキョウ様に聞いてみたが答えは知らない。
「どういうことですの?」
「俺が生まれる前から宰相をしていて、ずっとその役職名で呼ばれていたから、役職名が名前になっているといった感じらしい。だれも勘違いしないから別にいいと、父が許可したらしい。」
「そういうことですの。ならすぐにお伺いしないと。お二人とも一日で進める勉強の量を増やしますので今日はこの本を読んでレポートを提出してください。お題は『小麦の生産地であるアウストロ家がなぜ隣国から攻め込まれないのか。同じような状況の他国の地方との違い』ですかね。これで全部の地方のことを一通り勉強することになりますので、頑張ってください。特にお兄様はちゃんとした答えをお答えくださいませ。」
兄と王子がちょっと青ざめていたがおそらく大丈夫だと思う。
やればできる子なんだから!と言い続けた結果本当にやればできる。ようになってきた。
これなら大丈夫ということでバラ宮まで馬車を飛ばす。
ホントに無駄な男装を続けてきたおかげですぐに向かうことができる。
うれしいんだか、悲しいんだか。




