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女王陛下になりました?  作者: 甘木
3.外交を始めました
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11.威圧練習

 狼人救出作戦?は結局私たち中心でやることになった。


 問題点として、私たち以外の召喚は公になっていないことがある。そのお陰で猫たちを何の問題もなく連れて来られたから、その点では良かったんだけど、これを認めさせないと狼人なんていないとされたらそれ以上動けない。


 そこで私たちがマンチカンを説得して召喚の事実を明らかにして、宰相を通して狼人にたどりつこうと言う作戦だ。ここで期待されているのは言わずと知れた威圧である。マンチカンは簡単に屈するだろうね。宰相はどうかな?

 ただ、道路工事で威圧が強くなりすぎたので、潰さないように力加減の練習をすることになった。


「練習ってどうすれば良いと思う?」

「そうだな、失敗しても成功することをやろう。」

 へ、失敗が成功?意味がわからない。


「桶に入れたブドウを威圧してみようよ。失敗したらブドウ…ジュースができて成功だよ。」

 ワインを造りたいんだね。私はお見通しだよ。でも、それを言わずに

「なるほど、果実100%ジュースができればうれしいよね。」


 早速やってみると、何ということでしょう、桶ごとつぶれ、すべてが散らばってしまった。私が結果に呆然としていると、


「ちょっと俺の考えが足りなかったな。これは失敗の失敗になっちゃったね。威力もそうだけれど、範囲指定も大事だね。まずは範囲指定の練習から始めようか。」

 範囲指定かぁ。イメージ湧かないな。


「もっと広い場所、失敗しても困らないところで練習しよう。この領地の南西に海があるから、海水を押さえつける所から、徐々に範囲を狭めるのと、威力を抑えるのをやろうか。明日は海に出かけよう。」


 久しぶりのお出かけね。旅行…そう言えば忘れていたけど、そもそもは新婚旅行だったはずだ。王都に召喚されたのは旅行とは言えないし、タウンゼントは旅行と言うより引っ越しだ。遅ればせながらの新婚旅行だね。



 次の日、海までやってきた。コバルトブルーの海で、砂浜が広がっている。流れ着いた木片が意外に多いことを気にしなければ、新婚旅行に相応しい場所だ。


 女王の行幸と言うことで、騎士全員が同行している。文官もメイドもいるね。こんなに沢山泊まれる場所あるのかな。そんな心配をしていると、

「ここには王も来ていたから、別荘があるから心配いらないよ。」


 いつものことながら、考えていることが全部慎二くんにばれている。

「他のメイドは別荘の掃除をするから先に行っている。小百合はここで練習だよ。」

 了解です。さてやるか。


 やってみると、まるでモーゼのように海が割れた。道路整備の賜物である。慎二くんの命令があったのか、騎士たちがその割れた海の道に入り込んでいった。

 しばらくして割れた海が元通りになるまで、騎士たちは道にあった潰された魚たちを拾い集めていたようだ。それと同時に、棒を等間隔に立てていく。


「今は一番奥に立てた棒まで威圧しているから、一つずつ手前の棒までになるように範囲の加減をする練習をしよう。慣れたら海を割らない程度の力加減をやろう。範囲と力加減のコツがわかるまでね。がんばれ。」


 新婚旅行の欠片もない言葉に、少しの間呆然とする私だった。


 マンチカン      :司教

 ブラウンロー・ソマリ :宰相(ソマリ猫)

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