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女王陛下になりました?  作者: 甘木
3.外交を始めました
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8.召喚された者

 用意された私室で2匹の猫と世間話をしていた。


『あなたたち、名前はなんて言うの?』

『私はアーロン、妻はアミーズだ。』

『そう、これからそう呼ぶね。私はサユリ、夫はシンジよ。』

 これから猫と話ができる毎日が始まるのね。召喚されて良かったことのひとつだわ。


 2匹の猫は最初に召喚された者だった。召喚特典で言葉が話せるようになったのだが、私たちと違い、話せるようになるまでに半日ほど掛かったため、城の人々は話ができることに気付いていなかった様だ。

 猫なので、城の中を結構自由に行き来していたようで、私たちが召喚されたことも知っていた。私たちがタウンゼントを貰ったとき見ていたんだって。


 生活自体は召喚前の世界と然程変わらなかったらしい。猫の国では、猫の世話をする人間がいて、3食昼寝付きで自由に生活することができたそうだ。飼い猫なのか、それとも猫が支配している世界なのか。飼い猫ならば、いいところに飼われていた猫だったんだろうね。


 あと、私たちの他に、もう一組召喚された者がいるらしい。召喚されたときに大騒ぎになったので知ってはいるが、見てはおらず、猫たちの活動範囲には居なくて、どこにいるのかわからないそうだ。


「ちょっといいか。」

 私が猫たち、いえ、アーロンとアミーズたちと話しているのを遮り、慎二くんが話しかけてきた。

「なに?」

「明日帰る前に、ブラントン伯爵と情報を共有したい。この部屋に招きたいが良いか?」

「私は良いよ。あっ、ちょっと待って。」

『ねぇアーロン、アミーズ。お友達を紹介したいんだけど、良い?』

『『いいよ。』』

「いいって。」



 程なくして、ブラントン伯爵が親子でやってきた。

『お手数をお掛けして申し訳ない。重要な情報が手に入ったので共有したいと考えお招きした。』

『いえ、構いません。重要な情報とはどういったものでしょうか。』


 私がアミーズを抱き、アーロンが私の横を歩いてついて来る。

『紹介します。アミーズとアーロンです。』


『猫…』と呟いたのはレオナルドだ。そのとき、

『アミューズです。』

『アーロンです。』

 とふたりが自己紹介。


『ヘンリー・ブラントンと申します。以後よろしく。』

 さすが伯爵。年季が違うね、落ち着いている。父親を見て、やや慌てて

『レオナルド・ブラントンと申します。』

 と挨拶した。


『これが重要な情報でしょうか。』

 ブラントン伯爵が問うと、慎二くんが

『はい。そのひとつです。彼らは最初に召喚された者たちです。彼らから聞いた話によると、他にももう一組いるそうです。が、今どこにいるのかがわからないそうです。』

 あれ?慎二くん、私たちの話を聞いていたの?


『神殿で騒ぎがあって鎮圧された話は聞いています。あれがやはり召喚だったのでしょう。そうなると今は良くて王宮の幽閉部屋、悪ければ牢獄にいるのではないかと。処刑があればわかりますので、それは…召喚含めてすべて無かったことにしていなければ、ですが。』

『調べられるだろうか。』

『場所が限られますので、1か月あれば確実にわかるでしょう。』

『頼めるか。』

『わかりました。私の伝手で、やってみましょう。』

 アーロン         :召喚された猫(♂)

 アミーズ         :召喚された猫(♀)

 ヘンリー・ブラントン   :ブラントン伯爵

 レオナルド・ブラントン  :ブラントン家長男、伯爵家

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