15.派閥関係
今日は私と慎二くん、ブラントン兄弟、エドワードにセバスで会議である。何の会議かは知らない。聞いていない。
『今日は先日ブラントン伯爵と酒席を共にした時に聞いた話を共有したい。チャールズとハンフリー、それにセバス、違うと思ったらすぐその場で指摘してくれ。』
ああ、飲み会の時の話なのね、聞くのを忘れていた。
『まずサイベリアン国には国王派と教皇派があると聞いた。旗幟不鮮明もいるから、それを仮に中立派とすると3派閥あるそうだ。』
ブラントン兄弟、セバスは頷いている。これは誰でも知っていることなのね。
『国王派は国内貴族がまとまって、基本国内だけで国を運営していこうという派閥、教皇派は同じ教義を信じる者は国を問わずに協力していこうという派閥と聞いた。』
ブラントン兄弟は頷いたが、セバス首を傾げ、少し解釈が異なりますと言うと、
『外国との貿易を推進したい派閥が教皇派、貿易に懐疑的な派閥が国王派の認識です。
教義は言い訳に使っているだけです。この振り分けだと陛下も実際は教皇派になります。』
チャールズも、
『なるほど、確かに隣国と接している領主のすべてが教皇派ですね。陛下も貿易推進派とは知りませんでした。』
『そうなると王は中立派か。ブラントン伯爵からこの国に教皇はおらず、司教が最高位とも聞いていて、教皇派があるのが少し奇妙に思ったのだ。』
「慎二くん、君も陛下か国王陛下って言おうよ。」
「わざとだよ。」
慎二くんが、
『チャールズ、君も誰がどの派閥か知っているんだね。』
と聞くと、
『はい、私たちは父上から教授頂いております。』
おぅ、知らないのは私だけか、あ、エドワードも知らないね。
『私が聞いた内容に相違ないか教えて欲しい。チャールズとハンフリーは伯爵から聞いているなら同じ認識だと思うが、確認してくれ。』
慎二くんは以前セバスが描いたマンガ地図を取り出して広げた。
『国王派は公爵家3家、ウエルズ侯爵、ヨーク伯爵、ブーン伯爵、ヴィアーズ伯爵、バセンジー伯爵、ヘレフォード伯爵、スコット伯爵 計10家
教皇派はダグラス侯爵、ボーレット侯爵、ダドリー侯爵、シドニー侯爵、マーシャル伯爵、ラウザー伯爵、ハーウッド伯爵、ピンシャー伯爵、テック伯爵 計9家
中立派はチャムリー侯爵、モンゴメリー侯爵、クリントン伯爵、サマセット伯爵、ブラントン伯爵 計5家』
ハンフリーは
『父上は中立派と言われましたか。国王派と聞いておりました。』
セバスは
『公爵家はすべて隠れ教皇派です。』
「俺たちに敵対する可能性のリトマス試験紙になるかと思ったけど、違うようだな。」
と言う慎二くんのつぶやきに反応して、私は
『派閥と言ってもあまり信用できなさそうですね。』
と話す。
みんなが頷いた。
『それから、私たち以外に、召喚された人物が王宮に2人いるらしい。』
エドワードがぎょっとして、私たちを見た。そうか、この中で私たちが召喚された人なのを知らないのはこの子だけだね。
『すぐには難しいだろうが、いずれその2人をここに招きたいと考えている。急がないので、手立てを考えて欲しい。
その2人が望むかどうかはまだわからないが。』
登場人物(貴族家名)
ハミルトン公爵
マナーズ公爵
モウヴレイ公爵
ウエルズ侯爵
ダグラス侯爵
ボーレット侯爵
ダドリー侯爵
シドニー侯爵
チャムリー侯爵
モンゴメリー侯爵
ヨーク伯爵
ブーン伯爵
ヴィアーズ伯爵
バセンジー伯爵
ヘレフォード伯爵
スコット伯爵
マーシャル伯爵
ラウザー伯爵
ハーウッド伯爵
ピンシャー伯爵
テック伯爵
クリントン伯爵
サマセット伯爵
ブラントン伯爵




