10.面談完了
手押しポンプの完成、設置を見届け、ようやくレオナルドは帰って行った。ポンプの仕組みは知らせたが、図面は持ち出しを許していない。この世界に著作権などと言う物はなく、真似し放題なので、安易に渡せないのだ。
まあ、そりゃそうだよね。今の地球でもコピー製品は山のようにある。この世界に仮に著作権があったとしても、守られるとはとても思えない。
図面の販売契約を結ぶために、ブラントン伯爵に来訪を求めておいてある。レオナルドが伯爵に上手く説明できれば、きっとやって来るだろう。
そんな中、領地巡回中の4名の兵士が帰って来た。
彼らにとっては出発前との状況が違い過ぎる。仲間?だった兵士がいなくなり、代わりに騎士が10人近くいる。戸籍見直しに徴税官と出払っている騎士も加えればさらに倍だ。
そして新しい上司の私たちがいる。戸惑うよね。
この人たちも平民らしく、土下座からのスタートだった。同じ流れで確認したけど、みんな真面目ね。クビにした兵士たちがさぼって仕事を押し付けられていたのに、それを不満とせずに粛々と働いていたみたい。
この領地が田舎で、盗賊のような悪人もめったにおらず、どこに巡回に行ってもそれなりの扱いを受けていたみたいで、むしろ誇りを持っていたようだ。
クビになった人たちも巡回してみたらいい仕事だと分かって、続けられたかもしれないな。楽をすることから考える人たちだろうから、この仮定は最初からないか。
これで面談は終了したね。
ブラントン伯爵が来たらこの国の事を色々聞くのが次の仕事ね、来てくれるかな。
登場人物
レオナルド・ブラントン :ブラントン家長男
タウンゼントの兵士 :4人




