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女王陛下になりました?  作者: 甘木
2.領地の整備を始めました
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1.ブラントン

見続けて下さる奇特な方たちへ


この章は毎日13時にアップします。

短い(みんな短いですが)ものも含めて17日間よろしくお願いします。


 割譲された領地、タウンゼントに向かう。途中にあるブラントン領を経由して、ブラントン伯爵に協力を求めるつもりだ、と慎二くんが言っていた。

 チャールズとハンフリーが『臣下の如く』と言っていた位だから、ブラントン伯爵は協力してくれる可能性が高いとの見立てだそうで、そうであって欲しいと思う。


 私たちだけで領地経営なんてできるはずがない。何としても協力を、と言うことで、チャールズ、ハンフリーに先行して貰った。お願い事項を事前に伝えておくためでもある。

 ハンフリーには、メイドたちを先にタウンゼントに連れて行くようにとも頼んである。


 ブラントン領は王都から見てタウンゼントの手前隣りに位置するお隣さんである。協力を得られなかったとしても、仲良くはしたいものだ。


 王都からブラントン伯爵の居城がある場所に着くまでには10近くの集落があった。10km~30km間隔で、50戸~200戸程度の規模だ。中には宿がある集落もあるので、いくつかは所謂宿場町として機能しているのだろう。



『ようこそおいで下さいました。お待ちしておりました。』

 ブラントン伯爵と嫡男のレオナルド・ブラントンが屋敷の前で出迎えていた。とてもいい感触だ。色々助けてくれそうな気がする。

『出迎え頂きありがたく思います。ご子息たちには世話になりました。』

「君も挨拶して。」

 慎二くんがそう言うので、聴きたいことを聞いてみよう。

『ブラントン伯、出迎え感謝致します。お尋ねしますが、私たち以外に召喚された方はいらっしゃいますか?』


 私のいきなりの質問に、戸惑うこともなく答えてくれた。

『少なくとも2回召喚行われたことは分かっています。成否は知らされておりません。』


『召喚された方を私たちの元に連れ出すことはできないかしら。』

『召喚できた者がいるとお考えですか。なぜそのように考えるのかご教授下さるとありがたいです。』


『司教が落ち着き過ぎていました。初めて成功させたなら、もっと驚きや喜びがあってしかるべきしょう。』

 慎二くんの考えをまるパクリして答えると、ブラントン伯爵が感心した表情になった。そうよね、私も感心したもん。


『調べてみましょう。』

『頼みます。』

 私が答えると、続いて慎二くんが事前に伝えてあった希望の一つを話し始めた。

『これからタウンゼントに向かうのだが、文官を貸して貰いたい。頼めないか?』


『あと10日ほど時間を頂きたい。すでに選別中ですが、決まりましたらチャールズと向かわせます。

 私は貴女方と敵対するつもりはありません。むしろ女王陛下の配下として従いたいと思うほどです。

 高度な能力を持った人物を召喚する、その者を利用するなど、考えなしにもほどがある。

 何故攫われた者が従うと思う?力で抑える?矛盾している。その者に抑えつけられると考える方が自然だ。蹂躙される可能性を考えないのか。』


 ブラントン伯爵の愚痴が止まらない。


 そうだよね、魔王討伐のための勇者召喚とか、今回はそう言う理由じゃあないみたいだけど、自分たちで解決できないことを解決できる人って、どんなに凄い人かは誰でもわかる。そういう人を間違いなく従わせることができると考えているのは途方もないおごりだ。


 そう言えば、私が働く病院のナースセンターに理事の娘がやってきて、資格もないのにセンター長になったせいで休みが取れなくなったんだっけ。無能が長になると組織が壊れるんだよね。



 他にも頼んだことは全て了解してくれていた。

 タウンゼントまでは嫡男のレオナルドが同行してくれるそうだ。王の視察の際にはブラントン家の誰かが付き添うらしい。ブラントン家の子供たちが全員タウンゼントに揃う訳ね、ブラントン伯爵家は仲間ね。


登場人物

 鷹司 小百合:看護師、(サユリ・タカツカサ):女王陛下設定、タウンゼント領主(公爵)

 鷹司 慎二 :作家、(シンジ・タカツカサ):王配設定、領主の夫


 ヘンリー・ブラントン :ブラントン伯爵

 レオナルド・ブラントン:ブラントン家長男

 チャールズ・ブラントン:警護副長 ブラントン家次男

 ハンフリー・ブラントン:警護副長 ブラントン家三男


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