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第32話 新皇国軍


 ワンセブンマイナーの最初の製品ロット16基はすでに研究所の隣に建設された製造工場のラインで完成しており、巡洋駆逐艦分として4基使用し、1基を先般大華連邦より鹵獲した給兵艦の中央演算装置と換装した。この給兵艦は物資を満載し巡洋駆逐艦4隻の敵地での活動をサポートする予定である。


 残りの11基は第3艦隊の大型艦から順に中央演算装置として従来の演算装置と換装した。


 ワンセブンマイナーの次の製品ロットが完成し次第、陸戦隊の強襲揚陸艦や輸送船などの支援艦も含め未換装の艦の中央演算装置と換装していく予定だ。



 そして、ついに宇宙工廠DAIKI(ダイキ)においてワンセブンマイナーを装備した巡洋駆逐艦4隻が竣工した。間を置かず、TUKUBA(ツクバ)型2番艦IKOMA(イコマ)、3番艦KURAMA(クラマ)が起工された。


 恒星竜宮と、惑星乙姫とのラグランジュ点L1、L2上には、主要メーカーの最先端の工場人工惑星や、乙姫の衛星軌道上の工場人工衛星などの建造、整備も進み、必要機材の星系内での内製化もかなりの割合まで進んでいる。




 竣工して1カ月。性能試験及び簡単な訓練を終えた4隻の巡洋駆逐艦が給兵艦を伴い、本格的に無差別通商破壊戦を行うため、敵地大華連邦に向けURASIMA(ウラシマ)から出撃していった。通常、民間へのダメージが大きいため、戦争状態にない(じへん中の)相手国に対して通商破壊戦を仕掛けた場合、国際社会からの非難の対象になる。しかし、今回の場合は、先日の大華連邦による惑星破壊兵器の使用に対する制裁と受け取られるため、非難は限定的とのワンセブンの見立てである。


 この4隻の巡洋駆逐艦と給兵艦の搭乗員については、いまのところ第3艦隊より抽出した人員をあてている。第3艦隊の搭乗員の不足分については現在訓練中である。


 全艦の中央演算装置がワンセブンマイナーへ換装される2カ月後には、IKOMA(イコマ)KURAMA(クラマ)も竣工する。IKOMA(イコマ)KURAMA(クラマ)の建艦速度が速いのは、ほとんど装甲を持たないことと、短期の作戦行動のみ想定しているため、艦内設備が非常に簡単かつ単純なためだ。またワンセブンによる工程管理もこれに大きく寄与している。




 IKOMA(イコマ)KURAMA(クラマ)の2隻。起工してすでに1カ月が経った。2カ月後には竣工し、訓練に1カ月を見込み今から3カ月後には作戦行動可能となるはずだ。そのころには人類宇宙の情勢はいい塩梅にこなれてきているだろう。最初はもちろん、輝玉星系の奪還と旧皇都惑星出雲の解放だ。



 これまで自分たちのことを村田艦隊とか村田軍などと適当な名前で呼んでいたが、所帯も大きくなって来たことだし、ちゃんとした名前を付けておこうと思いたった。単純にこちらが今は本家なわけだから皇国航宙軍、皇国陸戦隊でいいと思ったのだが、それだと、近々の作戦遂行上思わしくないため、他国のように宇宙軍、海兵隊とすることにした。


 その旨将兵に通達したところ、非常に不評だった。朝令暮改ちょうれいぼかいは厳に慎むべきではあるが、これについては許されるだろう。


 ということで、瑞穂皇国航宙軍、瑞穂皇国陸戦隊と内外でもこれまであまり使われることの無かった皇国の正式名称を頭にくっつけることに落ち着いた。


 そして、俺はこの二つの軍隊を束ねる瑞穂皇国宇宙軍司令長官となった。



瑞穂皇国航宙軍

第1艦隊:打撃艦隊:2隻建造中

 巡洋戦艦×☆3、TUKUBA(ツクバ)、(IKOMA(イコマ)KURAMA(クラマ)


第3艦隊:機動艦隊:ワンセブンマイナー換装中、新人訓練中

 巡洋戦艦×☆2

 攻撃機母艦×☆4

 重巡洋艦×☆3+1

 軽巡洋艦×6

 駆逐艦×36

 +各種補給艦など


遊撃艦隊:大華連邦周辺部へ出撃中

 巡洋駆逐艦×☆4

 +給兵艦☆


工作艦×1


瑞穂皇国陸戦隊

 強襲揚陸艦(1個陸戦連隊2000名搭乗)×2

 +地上訓練部隊


☆はワンセブン、ワンセブンマイナー装備艦




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