もしも神様がいるのなら、救ってよ。
あいつには出来ない。
身の程を弁えろと罵られたあいつは、絵本の主人公みたいな逆転劇を演じてみせた。
お前なら出来る。
皆んなから期待されていたあいつは、その鈍重な期待とそれを妬んだ奴に殺されて、今は冷たい墓石の中で眠ってる。
それを側から見ていた君は、それが世界の真理だと痛感する。
だけどそれを真理と言えるほど世界は軽いものでも無く、真理と一言でまとめる事が出来るほど世界を見てきたわけでもないと解っている。
人では無い何か大きな存在のせいにしないと生きていけない。
そんな気がする。