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仮 3月の冷たい雨  作者: 春咲桜
9/25

選択 2

2階まで一通り見終わった後に、リビングにあるテーブルを囲いながら、4人で話をする。


「お2人は結婚してどのくらい経つの?」

お茶を差し出しながら、和田さんは話題を切り出した。

「3年目になります」

ご主人が答える。

「そう、お子さんは?いらっしゃるのかしら?」


すごくシンプルな質問だったが、妙な間を感じた。

「まだ、です」

奥さんが少々はにかみながら答えた。

「あら、そう」

「・・・いつかは、ほしいなと思っています」

奥さんの奥深い表情につられてか、和田さんは身の上話を始めた。


「私は、子供がいる幸せも、巣立ってからの幸せも、たくさん味わうことができたからね。とても今幸せな気持ちでいるの。女性として生きていくから子供を授からなければいけないなんてことはないわ。ただし、幸せを追い続けることは、諦めてはいけないと思うの」


なんだか、ぐっと突き刺さるものを感じた。


「さ!じゃあ最後にお庭を見てもらおうかな!」

急に明るさを取り戻して、和田さんはハツラツと庭を案内した。

花々の隣には、野菜も植えてあり、家庭菜園もしているようだ。


ハーバリウムは、オイルを使用するため、キッチンの片隅でやることもあるそうだが、きれいな庭の一角には、切り花がまとめてあり、天気のいい日は、そこで時間を費やすそうだ。


「一緒にやる?」

和田さんの押しに負けて、3人で切り花を囲み、ハーバリウムを作った。

瓶にオイルを入れ、好きな花を入れていく。

単純だが、とても楽しい。


「どう?楽しいでしょう?」

「楽しいです。お庭で作業できるのがうらやましいですね」

奥さんも楽しそうに作業をしていた。


完成した小瓶を抱えて、家を後にする。


「今日はありがとうございました」

3人で挨拶を済ませた後、近くの駐車場へ足を運んだ。



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