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仮 3月の冷たい雨  作者: 春咲桜
24/25

発見  2

「ちょっと、やけどしてしまっただけですよ」


そんなはずはない。

明らかに、何かでなぐられた痕のようだ。


「そうですか・・・」


それ以上話をすることができずに、モヤモヤした気持ちのままクロスの様子を確認しに2階まで向かった。


「その後、クロスはどうですか?」


「特に問題はないですよ。いつも気にかけてくださって、ありがとうございます」


その後、クロスの話は忘れて、世間話へと発展していく。


「そういえば、お庭の世話は順調ですか?」


「ええ、おかげさまで。せっかくなので見ていってください」


1階に降りて、庭の様子を見ようとしたその時だった。



がちゃ・・・



「ただいま」



1階に降りたところで、この時間にいるはずのないご主人の姿が見えた。


いや、平日の昼間だ。


教師をしている人が家に帰ってくるだろうか。



「え・・・誠さん。こんな時間にどうしたの?」



「いや、忘れ物があって」



気まずい空気が流れた。

あの一件以来、ご主人とは話をすることが無くなってしまった。


「どうも」


ご主人もそっけなく頭を下げた。



「こんにちは。お邪魔してます。」



・・・・・・・・・・・



妙な沈黙が流れ、どうしても居心地が悪くなった。



「奥さま、今回は失礼します。また、ゆっくりお庭を見せてください」



「は、はい」



リビングに置いていたカバンを急いで持ち、そそくさとその場を後にした。





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