傘はいらない
どしゃ降りの雨のなか
傘も差さずに泣いてるあたしを
傘も差さずに迎えに来たあなたは
なにも言わずただ
抱きしめてくれる
どんなにきつく抱きしめても
この雨のように
あたしの涙も
止むことはないから
もしあの日
あなたのいうことを聞いていたら
もしあの時
あたしがあなたを信じていたら
こんなに泣くこともなかった
太陽の子供たちに照らされた大人たちが
やがて立ち上がり
輝く太陽を失わないために
大人の矜持を
みせるんだ
そうしてわたしたちは生きてきた
そしてこれからも生きていく
やがて雨は上がり
暖かい陽が射すでしょう
止まない雨はないと
あの人が言うから