ラドヴィクス皇国物語2
フィラリエラから ねめつけられようとも、精霊王は 一切動じることはなかった。
エルシード と サイフェリアローズ。
今 まさに 夢の世界の安寧を守るため タッグを組んで 戦い中なのである。
エルシードとは 何者か?
彼もまた、サイフェリアローズと 同じ過去を持った青年なのである。
話は 過去に さかのぼる。
サイフェリアローズの母、ラドヴィクス建国の初代“紅のけもの”には 腹違いの兄が
存在した。
当時の 皇国の皇家内部は 権力争いの真っ只中であり、
有力な後ろ盾をもたない 病弱な世継ぎの君など 見向きもされるはずなどない。
母君は 行儀見習いで城に上がった 下級貴族の娘。
皇太子の目に留まり 第一妃にむかえられるも 周りの風当たりの強さに絶えきれず
儚く世を 去ってしまわれた。
その後も 側室が迎えられたが、権力争いは 激化するばかり。
かく言うサロの母ー初代の母も第五妃として嫁いだものの、
女児を出産すると同時に 役目は果たしたとばかり
幼少のころから 想いを通じあわせていた幼なじみと サッサと 駆け落ちしてしまったのである。
当然、一族の怒りは半端なく 当の姫君は サッサと里に送られた。
里のものも手に余り、遠縁の辺境伯のもとへ 預けられることとなった。
そうして そこで 光の精霊フィラリエラと 運命の出逢いを することとなる。




