さみしい朝
「おはよう」
ねむい目を擦ってお母さんに挨拶をした。でも、お母さんはこちらを見向きもせず、黙って洗濯物を畳む。
ぼくはもう一度言葉を繰り返す。やはり返事はない。
今日も下を向いたまま、とぼとぼとリビングにあるソファーに腰をかける。
ぼくにはわからない。なぜお母さんがぼくを無視するのかが。
お母さんは洗濯物を畳み終えると一人で朝ごはんの食パン一枚を食べだした。ぼくの分はないようだ。
お母さんがぼくを無視しだしたのは三日前から。そして、お母さんが毎回ぼくの写真を見ると泣きだすのも三日前からだ。