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思春期


ゴキブリとして生まれ変わって、3ヶ月が経った。


カラダも大きくなり、羽まで生えてきた。



正直、自分でも信じられない。


まさかここまで順応するとは思ってもいなかった。


しかし、悲しい事に順応してしまった。



今では壁も登れるし、平気で死骸食べるし、他のゴキブリと簡単なコミュニケーションまで取れるようになった。


たまにゴキ仲間と集まって、触覚こすり合わせて、和気あいあいとコミュニケーションを取るほどに成長した。

ちなみに俺はそれを、ゴキュニケーションと呼んでいる。(どうでもいい)



触覚ってすごいんだぜ。


どんな風にすごいかっていうと、だいたいわかるんだ。


何がわかるかっていうと、だいたいがわかるんだ。

説明しようがないんだけど、伝わるかな?


だいたいわかるの。だいたい。


大きさとか温度とかそうゆうのはもちろん、意思とか殺気とかそうゆうのもだいたいわかる。




だいたいわかった?




まあとにかく俺は、この三ヶ月で見た目だけじゃなく心もだいたいゴキブリになちゃったわけだ。


正直、ゴキブリとして生きていることになんの嫌悪感も感じなくなっている。


『多分このままゴキブリとして生きて、ゴキブリらしく薄暗い所で死んでいくんだろなぁ。まあいいや〜。』

そんな感じ。



確かに生きていく上でなんの支障もない。

外敵も少なく、食料も十分ある。


満たされている。




ただ、一つだけ満たされないことがあった。



「性欲」だ。



ここ最近ずっとムラムラしていた。


ちょっと前まではそんなのなかったのに、最近は常にムラムラする。




おそらく俺のカラダは、繁殖活動が出来る段階まで成長したということだろう。



別にムラムラすることはいいんだ。

正直言って、人間の時も常にムラムラしてた。(毎日シコシコしてた。)



ただ、ムラつく対象に問題がある。





そう





メスゴキブリに興奮するんだ。


檀蜜や明日花キララに興奮するのではなく


ゴキブリに興奮するんだ。




お年頃のメスゴキブリとすれ違う時


チラ見しちゃうし


さりげなく匂い嗅いじゃうし


触覚をピンと張ってカッコつけちゃう俺がいるんだ。




『まあ大丈夫。さすがにゴキブリはない。』

そう言い聞かせていた。



はずだった。。。







つづく



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