使い魔?いいえ、大精霊です。
すいません、年末ですので仕事がピークに。
更に忘年会などなどの大人な付き合いが重なって。
ふと冷静に考える。
グルアさんが仲間になったが、メインは情報収集や諜報部員なので
戦闘時に必ずしも身近にいないことを。
確かに戦力として十分期待できるのだが、なるべくは鷲としての
機動性を思う存分発揮して欲しいと思う。
今後のためにも共に戦う前衛が必要である。
突然ですが、ネザーランドドワーフというのをご存知でしょうか。
世界一小さいと言われているうさぎの品種である。
鋭い方はこれから何をしようとするのかご察しであろう。
そう、これは城下町に来る途中に遭遇したハングリーラビットを
みて思い出したのである。あの可愛らしさに・・・・・・・。
「クリエイト 精霊召喚」
ここでのイメージは、風の精霊の集合体としてネザーランド・ドワーフを
イメージし、詠唱。
座っているベッドの前の空間に小さな竜巻が発生し、輝きだした。
問題は先ほどと比べて竜巻の威力や輝きが段違いに強い。
「風壁」
竜巻に風の結界を貼り、宿泊している部屋への被害を最小限にしようとすると
なんということか、竜巻に風の結界が取り込まれたのである。
先ほどと同様にあまりの輝きに目を閉じてしまったが、輝きが止んだので
恐る恐る目を開くとそこにはマグカップに入るほどのブラウンのうさぎが!!
「ぷぅ」
(ご主人様)
「おおぉ〜!!」
ご・ご主人様と言われたよ。召喚者には何を言っているのか分かるみたい。
「クァ・・・クァ」
(殿、なんて方を召喚したんですか!!そのお方は大精霊様ですよ!)
「ぷぅぷぅ」
(ご主人様、名前ちょうだい。)
また、名前かぁ〜。こんな可愛い子にはそれなりにふさわしい名前を
付けないとね〜。さすがにウサ子とかうさたんとか言って断られたら
傷づくし。
そう言えば、なんだったかな。うさぎの何かのお守りが幸運のお守りと
聞いたことがある。
幸運はグッドラック、お守りはアミュレット。
「よし、決めた。君の名前はアミュだ!!」
アミュレットから取って、アミュだ。
自分にとってアミュはお守りになると思って。
「ぷぅぷぅ」
(ご主人様、名前ありがとう。とてもいい名前。)
二足で立ち上がり、上手に顔に手を当てて敬礼しているし。
こちらでは礼儀なんやろうか。
それにしても、喜んでもらえてうれしい。
アミュさんもグルアさん同様に礼儀正しい良い子である。
「アミュさんは戦えるの?」
ほら、精霊であってもこんな可愛い子が戦えるとはイメージできないし。
「ぷぅー、ぷぅぷぅ」
(ご主人様ー、さん付けはいらないです。もちろん戦えるよ!!)
なんてうちの子達は、良い子ばかりなんやろう。
ちょっぴりアミュさん、不機嫌ですがそれはそれで可愛い。
「カァカァ〜」
(殿、何を言っているんですか!!大精霊様ですよ。)
「そうだよね、ごめんね」
とりあえず、うちの子達が機嫌がなおるように謝る。
「ぷぅ」
(ご主人様が納得してくれたなら良いですよ!)
機嫌が直って少し安心。
「カァカァカァ」
(因みに大精霊様は私よりも強いですからね!)
やっぱり鷲の顔の表情は読みにくいが、きっとドヤ顔していると思う。
「ぷぅー、ぷぅー」
(グルアちゃん、大精霊様って呼ぶのやめて。せっかくご主人様が
名前をつけてくれたのに。)
アミュさんご機嫌斜めだね。
「カァカァカァ」
(すいません。あ・・アミュ様)
グルアさんなんかめっちゃ焦ってる。
「ぷぅぷぅ」
(グルアちゃん、その呼び方は堅いよ。ちゃん付けでお願いね!!)
「カァカァ」
(あっ、はい・・アミュちゃん)
「ぷぅ」
(グルアちゃん、良く出来ました)
小さいうさぎにオオワシが怒られているシュールな光景だな。
まずはアミュさんを抱っこして、太ももに乗せて右手で頭をナデナデ。
いやぁ〜癒されるわ。
「ぷぅぷぅ」
(ご主人様〜〜〜!!)
アミュはかなりご機嫌である。
当然、左手ではグルアさんの頭をナデナデ。
「カァカァ」
(殿、これがご褒美というものなのですか!!)
グルアさんもご機嫌である。
もし、この世界に撫でレベルがあるのであれば自分は
5本の指に入ると思う。
そんなこんなで10分後にわれに戻る。
とりあえず、ステータス確認をしてみる。
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名前:シン トクノ
Lv:5
種族:人間
年齢:17歳
スキル:
・空魔法
- 創造魔法
エアーウォーク
ミラージュ
風壁
霊覇鳳凰天塵
精霊召喚(鷲)
精霊召喚(兎)(New!!)
- 追加言葉
・風魔法 MaxLv
・結界
- オート
・撫で(New!!) MaxLv
特殊:幸運
称号:大気を支配する者
持ち物:
・マジックポーチ(2/999)
- 銀貨 58枚
- 剥ぎ取り用ナイフ
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名前:グルア
種族:オオワシ(精霊)
スキル
・風魔法 MaxLv
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名前:アミュ
種族:ネザーランドドワーフ(大精霊)
スキル
・風魔法 MaxLv
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えっ、簡単に撫でスキル覚えちゃったよ!
そして、最初からMaxLvだし。
撫でスキルに意識を集中してみる。
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【撫で】
動物・魔物において、優しく触ったりさすったり
マッサージすることによって病気的に懐かれる。
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あっ、うん。病気的って何?怖くね!?
とりあえず、嫌われるよりも懐かれた方がいいよね。
このスキルがあれば魔物使いにもなれるかも。
怖いことに動物に人も含むよね。気をつけよう。
今日は色々とありすぎて、疲れたので
グルアさんは枕の隣に、アミュさんを抱えて寝ることにした。
別の小説の案を思いついたので、それは
来年書いていこうと思います。