異世界に降り立つ
目を覚ますとそこは何もない平地のど真ん中でした。
とりあえず、周りを見回すと遠くに・・・10kmぐらい先に城?らしき建物が
見える。
う〜ん、言えることは樹海や山の中、海の中じゃなくてよかった。
現在の目標は、城らしき建物に向かおう。
確か神様が言っていたよね!?
「転移する異世界は、今まで住んでいた世界と異なり人間以外の種族や魔物、
剣や魔法がある世界になるわ。
まぁ〜転移する際に真君の悪運を消すので、幸運は残るよ」
城らしき建物が見えるところに転移したのは、幸運のおかげなのかな。
歩きながら、状況を整理しよう。
・ここは人間以外の種族、魔物、剣や魔法がある世界。
・俺が今現在戦いになって使えるのは、「エアーアロー」のみ
・真っ白な空間で「エアーアロー」を使っても脱力感や何か抜けるような感覚はなかった。
・「エアーアロー」が発動するということは、魔力的な何かがこの世界では使える。
とりあえず、「エアーアロー」を使って状況を確認したい。
だが、これで脱力感や何かが抜ける感覚があった場合、使える数に制限が
あるということになる。
ここは地球じゃない。ほんの僅かな油断が命取りになる世界だ。
そんなことを思いながら、歩き続けると遠くに茶色の毛玉を発見。
これが初めての魔物なのかもしれない。
この距離ではまだ魔物に気付かれていない。
正直、まだ戦いたくはなかった。だが、ここで遠回りして、別の魔物との
遭遇する可能性を考えると・・・・・この戦いは避けられそうにない。
警戒しながら、茶色の毛玉に向かって歩く。
少しづつ近づくと、茶色の毛玉はう・・・うさぎ?ぽい魔物ということが
見た目からわかった。
更に近づくと、地球で見たことあるうさぎと違って、で・・でかくないか。
うさぎは俺の進行方向に頭を向けて動かない。もしかしたら寝ているのかもしれない。
大きさは地球でのいのししと同じぐらいである。
更に近づこうと歩き、うさぎとの距離が500mを切った所で
うさぎは体を起こし、顔をこちら側に向いた。
赤い目と俺の目が合ってしまった。
「きゅ」
というかわいらしい鳴き声が聞こえた。
ああ〜、やばい。異世界での初癒しなんじゃね〜と
と思ったら、凄い勢いでこちらに向かってきた。
あんな速度で体当たりされようものなら、大怪我、下手すれば死ぬ。
あれはやばいと焦っている間に、うさぎとの距離が100mを切る。
焦りながらも俺は放つ!
「エアーアロー」
目に見えない何かがうさぎに向かって飛んでいく。
真っ白な空間では確認できなかったが、平地だからこそわかることがある。
それは、エアーアローが通った跡が地面にくっきりと残っているのである。
このことにより、エアーアローの速度とエアーアローの大きさがわかる。
速度については、地球いた時にやったバッティングセンターの150Km/sより
圧倒的に速い。大きさはバットぐらいの幅である。
そのままエアーアローはうさぎを貫き、絶命させた。
たぶん、危なかったと思う。もし、エアーアローが躱されていたら
大怪我もしくは交通事故みたいに下手したら死んでいたかもしれない。
チートな結界の発動は魔法詠唱から発動、魔法発動終了から数秒である。
そう、発動終了からの数秒・・・・この数秒が把握できていないのである。
1度目は防ぎきれたかもしれないが、2度目の攻撃があったなら直撃していただろう。
とりあえずは、初の魔物との戦いが無事終わってなによりである。
心なしかレベルアップのファンファーレがなったような・・・・・・・
誰か周りに人がいてくれよ。これじゃ、幻聴で現実逃避なのか
実際に鳴ったのかわからないじゃん。まぁ、いたらいたで幻聴だったら
危ない人認定されちゃうんだよね。悪目立ち良くない。
今回の戦いでわかったことは
エアーアローは初級の魔法であるはず。
ただ、空魔法の補正なのか初級魔法のエアーアローが中級、もしくは
上級魔法に匹敵するぐらいの威力になっていること。
空魔法について詳細はまだわかっていないが、やっぱりチートなんだと思う。
次にエアーアローを使っても脱力感や何かが抜ける感覚がないことから
少なく見積もっても十数発は使えるということ。
どんなに、けもくじゃらで可愛くても、魔物であり危険だということ。
本来ならじゃれあっていたのに、とてもとても悲しく思う。
ふと思い出す。ゲームしかり、小説しかり、定番でステータスって
唱えたら、自分のステータスが見れるとかよくある話を。
超恥ずかしいw もし、平地の真ん中で「ステータス」と叫んで
何もおきなかったら・・・・・・・・。
ほら、シーンとしたら世界の真ん中で愛を叫ぶぐらいはずかしいじゃん。
1分1秒長く生きる為、可能性があるのであればやるしかない。
覚悟を決めた。
「ステータス」
あっ、なんか出た。
次話でステータス公開です。
まだ、書き慣れていないせいがキャラがブレブレで
申し訳ないです。