表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
特命捜査係  作者: Kazu
1/1

第一話①

ひな「..............何で俺はこんなところにいるんだ....」


刑事課の空間から切り離された様な小さな部屋。居るのはひなともう一人....女の人。


優奈「つっ立っていないで、座ってお茶でもどうぞ。」


優奈は椅子を引き、ひなに座ることを促す。ひなはタジタジになりながらも椅子に座り、煎れられたハーブティーに舌鼓を打つ。


ひな「えっと......何すかここ」


優奈「まぁ、いきなりどうこう言っても混乱するだけだから何も言わないよ」


ひなはそのまま座り続け時間が流れる。結局話も盛り上がらず数時間経過.......流石にしびれを切らしそうになっていた。


優奈「...........パトカーが出てる、事件かな。」


ひな「俺達は行かないんですか?」


優奈「勿論、行きますよ。運転、頼めるかな?」


ひな「俺免許持ってないんですよ.....」


優奈「じゃあ私が行くよ。」


ひな「何で頼んだんですか」


二人は急いで階段を駆け下りて車に乗り込んだ。猛スピードで現場に急行する。


ひな「パトライト無いんすか?」


優奈「無いよそんなの。」


ー現場ー


だいご「被害者は黒瀬克典。元警察官だ。」


森岡「元警察官か.......ややこしくなりそうだな。」


まっちゃ「財布など金品には手をつけられてなかった。恐らく怨恨だな。」


森岡「首を頚動脈に向かって一突き。酷いことしやがるな.......」


優奈「犯人に繋がる手掛かりは見つかった?」


だいご「いや、まだ.........っておわぁ!?」


森岡「..................特命捜査係、何の用だ.....」


優奈「あら、私だって警察官だよ?捜査に参加する権利はあるわ。」


ひな「こ、これはまずいんじゃ........」


ひなは後ずさって木の陰に隠れる。優奈はそんなの全く気にせず三人を相手に話し続けた。


まっちゃ「お子様は帰ってねんねでもしてな!」


優奈「うっさい!アンタはすっ込んでなさい!」


だいご「このアマ!特命はすっ込んでろ!」


だいごとまっちゃは優奈を外に弾き飛ばした。隠れていたひなが出てくる。


ひな「ちょっと大丈夫ですか!」


優奈「女だからって舐めないでよね!ったく........」


優奈は帰らず外で待ち続ける。ひなは自動販売機でジュースを買い飲んだ。


優奈「あ、出てきた」


だいご「うわっ、まだいるし......」


まっちゃ「帰れガキ!」


優奈「何か情報よこせ!」


森岡「.............二人とも、ちょっと席を外してくれ。」


だいご、まっちゃ「..................?」


森岡はひなと優奈を近くの喫茶店に連れていった。


ひな「えっと.......」


森岡「好きな物頼みな。」


優奈「何の用なのよ.....」


森岡「被害者を殺した凶器は刃渡り30cm。首を頚動脈に頚動脈に向けて一突き。凶器はまだ発見されてない」


ひな「それ事件の情報じゃないか!こんなところで!.....」


森岡「何か言ったかい.......これはただの雑談だぜ?」


森岡はコーラを飲みながら話を続ける。


森岡「現場は車内。それと不審な点が1つ。」


優奈「?」


森岡「遺体の服に白い粉が浮いていた。」


ひな「白い粉?」


森岡「そうだ。その粉の解析は今鑑識で進めてる。」


ひな「し、死亡推定時刻は?」


森岡「夜11時から12時の間......目撃者は無し。」


森岡はテーブルの上に金を置き喫茶店を後にした。優奈とひなは森岡の提供した情報を元に早速整理を始めた。


優奈「白い粉って何だろ.......」


ひな「砂糖...........とか?」


優奈「砂糖ねぇ........あ。」


ひな「?」


優奈「人間は、汗をかくよね。その汗が服とかに染み込んだりするとその部分に塩が浮くの。」


ひな「じゃあ........遺体の服に浮いてた白い粉は.....」


優奈「まだ確証は無いけどね......」


優奈の携帯が鳴り出す。優奈は少し待ってから電話に出た。


優奈「はいもしもし......あら海未さん。うん、白い粉の成分?.........分かった、ありがと。」


ひな「な、何でしょう.....」


優奈「ビンゴ。被害者の服に浮いていた白い粉は.......塩だわ。」


ひな「これで1つ分かりましたね.......それと、今電話してた人は一体........」


優奈「鑑識の友達だよ。あなたにも紹介する。着いて来て。」


立ち上がり店を出る。ひなは慌てて後を着いていく。


ー警視庁 鑑識ー


海未「特命捜査係にも、新しい人が入ったんですね。」


ひな「あ.......ひなって言います。」


海未「男の子にしては、可愛い名前ですね♪」


ひな「.......................。」


ひなは複雑な気持ちでいっぱいだった。可愛いと言われるのは嬉しくないわけではないが、何か複雑でどういう顔をすれば良いのか分からなかった。


優奈「それと、塩の他に何か分かったことある?」


海未「首の傷...........生活反応が無かったんです。」


優奈「つまり、死んだあとに首を刺された.......」


ひな「何でそんなことを........」


優奈「それを調べるのが私達の仕事!行くよ!」


ひな「え、は、はい!」


二人の「相棒」としての物語は、まだ始まったばかりである..........

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ