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Episode:2 盗賊

最後のほうにスゴくスプラッタ、グロい描写がありますご注意ください。

修正:サブタイトルが間違っていました

修正:森を領土とする→森に触れる位置を領土とする

言い回しを一部変更

修正:盗賊を殺した魔法を使ったのをミーアと明確に書きました

異世界ものの小説においてよくある最初の異世界との邂逅として、盗賊に囚われそうな王国の姫様を助けるというものがある。

ここで、盗賊とは昔からある盗賊団の生まれながらの盗賊を除いてほとんどが成り下がりとでも言うべき存在である。

つまり、原則金がないから盗賊になる。逆に言えば、盗賊稼業は金に困り果てた人間が金を稼ぐために行うのだ。金を稼ぐことが目的である以上、命を懸けて盗賊稼業を行うことは少ない。

だから、王国の姫様を襲うようなことはないといえるのではないか。

そんなことを行っている盗賊がいたとすればよっぽど愚かな盗賊なのだろう。



ハガネは【遠見】というスキルを使って、絢爛豪華な馬車を襲っている盗賊らしき集団を見た。

ミーアによると、馬車に乗っているのはこの森に触れる位置を領土としている王国の第一王女らしい。

調べなくとも、馬車には王族の証らしい紋様が書かれているので、わかりそうである。

『解、彼らがそんな知識も無い愚かな連中なだけでしょう。』


ハガネ(達?)が見ているのも知らず、戦闘を行っていた盗賊達は馬車に同行していた近衛兵達に敗れ森に逃げて行った。


『提案、盗賊を追いましょう。』

盗賊たちを愚かだと理解しているからこそ、ハガネにはミーアの提案の意味が分からなかった。

「なぜだ?弱小盗賊の稼ぎなんて知れたもんだとお思うが」

『解、彼らには親玉がいる可能性が高いです。彼らは賞金首用の末端でしょう。』


盗賊にとって驚異となるのは、国や近衛兵だけではない。討ち手や冒険者と呼ばれる彼らの討伐対象には盗賊も含まれる。

なまじ、冒険者がいるせいで国は地球世界のように盗賊討伐のために軍を出さない。

確かに、一部の上位の者や探索者と呼ばれる者たちの仕事は全て魔物の討伐になるが、これは強力な魔物の体は高く売れることに原因している。

だが、力無い者たちの金の稼ぎ方は賞金首を刈ることなのだ。

盗賊も当然、殺されたくはない。

ではどうするか、彼らは盗賊の首領や幹部は実行犯にならず、賞金首用の実行犯をたてることにした。そうすれば、顔も名前もわからない首領などよりも実行犯が賞金首にえらばれるのだ。

この方法にはもうひとつ利点があり、実行犯でない団員は街にはいることもできるということだ。さすがに盗品は表では売りさばけないが、裏通りには盗品を扱っている店はある。それに、物資の補給も楽になる。このような理由で盗賊団は実行犯が別なのだ。


なぜ盗賊団壊滅といったようなことが少ないのか。

これは先に述べたように力あるものは金の稼ぎ易い魔物を主に狙うので盗賊討伐には来ないこと。

そして、いわゆる冒険者らは盗賊団を狙わずに賞金首を狙うことから言える。

冒険者らは金に困った人間の行き先のひとつである。盗賊にならなかった者たちといってよい。だから、彼らは総じて命を懸けて、もしくは慈善事業で冒険者をやっている訳ではないのだ。

当然、盗賊団自体にも賞金がかかっているが、力無い者たちにとってこの利益のために罠があって人数も多い盗賊団の本拠地を潰すより、目先の数人で構成された賞金首を狙う方が安全である。事実、賞金首がよく狙われる。

そして、このことは賞金首に選ばれ難い首領達が討伐され難いことも示している。

親玉が残れば盗賊団は潰れないのだ。




だが、これはあくまで力無い者たちが盗賊を襲う場合。

数百人襲って来ようが、罠があろうが関係ない人間(そんな人間この世界に片手の指の数もいないだろうが)にとっては、盗賊団は貯めた資金と賞金で二度おいしい代物に過ぎない。



「了解」(ゲス顔)

その一言でこれを理解したハガネは賛同した。


盗賊の残党を追跡すると近くの天然の洞穴が彼らの親玉のアジトだとわかった。

「俺がチートを使っているとは言え尾行に甘すぎじゃねぇのか?」

『疑、襲われることはないと分かり、高を括っている結果でしょうか。』


一応相手は盗賊なので隠蔽ようのスキルを発動させる。

その結果、

「なぁ、これっていつ攻撃し出せばいいんだ?」

ハガネは攻撃するタイミングを決め損ねていた。そこで、ミーアに意見を求めたが、

『解、いつでもいいかと。』

ロクに意見もだしてくれなかった。


ハガネは覚悟を決め、隠蔽を辞めて堂々と入った。

「こりゃあ、上玉じゃねぇか。へっへっ」

そして、女と誤解された。


男性(に見える性別)が性欲処理を必要とするのはこの世界でもおなじなのだろうか。

そんなことはどうでもいいはずだが思考がソッチにいってしまい、盗賊の男が襲いかかってきたことに反応出来なかった。


盗賊の男はハガネを殺したかったのか捕まえたかったのか、はたまた脅したかったのかそれは男が死んだことにより永久に謎となった。(些細な謎だが(笑))




男を顔から見えないドリルで引き裂いたかのようだった。




地球世界を知らない盗賊はドリルを知らない筈だが、本能的な恐怖をおぼえた。


紅い血と白い脳漿と名状し難い血色のドロドロとした男だった何かがドリルの溝に沿うようにその全容を宙に浮かばせ、それらの混ざったものが地球より少しばかり小さい重力加速度にしたがって宙を伝う(・・・・)

破裂するように飛び散った血肉は男だったもの(・・・・・・)なので緊急としてミーアが使用した魔法の効果である男が通れない(・・・・・)、理論上の壁を宙に作り出すことに適用されず、ハガネに降りかかった。


血に染まった美貌が盗賊達を怖がらせたが、それは逆効果(?)となった、開き直った盗賊達が死兵となってハガネに襲いかかったのだ。


盗賊はドリルで貫かれるところを見たが、ハガネは、それより遥かにスプラッタな姿を見ていた。

ドリルが透明なので、

ドリルによって引き裂かれてゆく男の顔とかき混ぜられてゆく男の中身を見たのだ。

その光景に眉一つ動かさず、降りかかった血で汚れたことに嫌な顔をする彼はどう見ても"普通"では無かった。


ハガネは無表情で右腕を胸の前まで運び、無造作にそれを横に振った。


剣術というスキルがこの世界にはテンプレ通り存在する。

では、剣術とはどの様な能力なのだろうか剣術と言うからには剣を振るう方法ということだろうか。

スキルは何々ができる人に与えられるもので何々ができる証である。しかしそれはただの証ではない。いわば免許皆伝のようにその延長線上に存在することができるようになるのだ。

剣術の場合それは剣技となる。S○Oに出てくるソー○スキルのようなものだ。

それも含めた剣術は剣を振るう方法ではない。

それは剣という必要な道具を用いて相手を斬るもしくは攻撃する(しようとする)という能力だ。この時の剣はその概念を持つものでいい。

この能力にハガネの制限解除を使うとどうなるか。

必要な道具があるという制限を解除し、書かれてはいないが、相手に当てることが必要という制限を解除すれば、

剣もなく、相手に当てることなく斬るということが可能ではないか。

飛んでくるのは見えない斬撃ではなく斬ろうとした位置に斬るという概念を起こすことだから、どんな達人が避けようとしても相手を斬るとハガネが思えば何処に行こうが斬れるので避けられない。

無事なのは"斬れない"存在か、よくわからない力で防いでしまう神様くらいだ。


盗賊達がそんな存在であるはずも無く、ハガネの剣術によって、首が胴体と泣き別れした。

ハガネが奥に行くとき、出会った敵(盗賊)は横をハガネが通り過ぎると同時に首を跳ねられる。

首領も混ざっていたようだが、そんな金も齎さない死体にハガネは興味を示さなかった。

まだ血を頸動脈から吹き出させる盗賊の死体を尻目に盗賊の集めた財宝をアイテムボックス(制限解除済み)に突っ込んだ。


スプラッタってどこまでいいんでしょうか。

これって削除されませんよね?

だったら書くなと自分に言いたい。

すいません。


そういえば、なろうでは医学的なのさ目的でのアレな描写をするのはOKのようなのですが、魔法学的な治療のためにアレな表現をするのってありなんでしょうか。


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