表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

わたくし溺愛・過保護は求めていません!サバイバル人生を歩みたいのです

作者: watagumo
掲載日:2025/12/01

 ユーフィラシア王国の第三王女ユリアは、敗戦国の戦利品としてドラシア帝国の第五王子フレイムに嫁ぐことになった。

 ユリアは活発で利発な王女で先の戦争にも騎士として参戦していた。

 人を殺めることを良しとはしなかったが、強い相手と剣を交えることは好きだった。

 戦争でも無闇に殺さず、戦意喪失する程度の傷を負わせるだけだった。

 惜しくも帝国に負け嫁ぐことになったが、どうせ相手にされない何番めかの側妃に違いないと思っていた。


 ユリアを乗せた馬車がドラシア帝国の皇城に着いた。ユリアが馬車から降りようとすると、衛兵が止めて再び馬車に乗るように告げた。馬車は皇城の敷地内をしばらく走った。ユリアはどんな形で虐めてくるか、内心ワクワクしていた。

 馬車の窓から皇宮が見えたがどんどん遠ざかって行く。ユリアはオンボロ屋敷に案内されるのだろうと思った。


「どんなオンボロでもわたくしは平気よ。戦場の野営で何ヶ月も寝泊まりしていたんですもの」


 馬車が止まった。ユリアが馬車の扉を開けようと手を伸ばすと扉が開いた。


「ようこそ、ユリア王女。我が邸宅へ」


 精悍な顔つきだが優しく微笑みながらユリアに手を差し伸べた。

 我が邸宅ということはこの男が第五王子フレイムなのと思いながら、ユリアは差し伸べられた手に自分の手を重ねた。

 フレイムはそっとユリアの手の甲に口付けをした。ユリアは真っ赤な顔をして手を引いた。


「はは、我が王女様は勇敢な戦士かと思いきや、純情であらせられる」


 フレイムはそういうと再びユリアの手を取り侍従侍女が玄関前で並ぶ屋敷に入って行った。

 ユリアはまず自分の部屋に案内された。質素だが、洗練された美しい調度品や家具が揃っていた。クローゼットの中にはドレスがたくさん並んでいる。

 フレイムが奥の扉を差して言った。


「あの扉の向こうはわたしの部屋になっている。行き来自由だから」


 ユリアは驚いた。


「えっ、わたくし側妃ではないのですか⁈」


 フレイムは目を丸くした後、微笑んで言った。


「わたしは側妃を娶るつもりはない。あなたがわたしの正妃だ」


 ユリアはありえないと思った。

 オンボロ部屋は?ボロ服は?侍女からの虐めは?それらを涼しい顔して回避して行くわたくしの生きがいある日々は?


「ユリア王女。わたしはそなたの戦場での姿に惚れ込んでしまった。これからはわたしがそなたの盾となろう」


「いいえ、結構です!わたくしはサバイバル人生を謳歌したいのです!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ