22話 色欲の女王って……
この普通の眼鏡をかけた女子大生。
美咲さんと名乗っているが本名は月美咲魔理さんだ。
いやまあ苗字に美咲の文字が入ってるからあながち嘘ではないのだが……
とまあ本名を馬鹿正直に話している俺たちの方が異常なのかもしれないが。
でも先行プレイヤーというのまで嘘をつくのはどうなんだろう?
実際俺たちのことを信用していないと思うのだが……だがなんだろうこのスキルというか呪術が……ネタなのか? エロというべきか? エロ特化しすぎだろそもそも職業がエロ小説家って……なんだろう俺はドエスじゃないけど脅してみたいという欲が勝ってしまいそうだ。
あまりにも不憫に見える……こんな職業とスキルとか呪術がエロ特化なんて……でもかなりステータス高いな魔理さん。自宅にダンジョンでもあるのだろうか? これはダンジョンにかなり入ってないとここまでレベルも上がらんだろうに。
side月美咲魔理
ばれてないよね……ばれてないと思う……
はっ~なんでこのダンジョンに入ってしまったんだろう……うちにある軒下の食糧貯蔵庫……普通の家にあるみりんとか醤油とか買って来た調味料……ケチャップとかマヨネーズとかも入れておくとこだけど……とそんな食料貯蔵庫がダンジョンへ通じる階段が出来てしまったのはちょっと前のこと。
そんなものが出来てそこに入って出てきたネズミを潰しちゃってレベルアップしてスキルを得ちゃった。
最初に覚えたスキルは色欲というスキルだった。常時発動スキルで異性を惑わすスキルだとか……なんでこんなスキルを覚えたのか覚えがある。
私は親にも内緒でいわゆる官能小説化をやっている。
主に主人公が女性で女性相手を性的に虐めるドS少女がドМ女性を犯すアブノーマルなレズ小説だ。
そんなものを書いている。
たまたまネット小説でそういういかがわしいサイトで公開していたのが……編集者の目に留まって書籍化という流れだ。
でもなんで表示がエロ小説家なんだろう……官能小説家でいいのに……
まあでもそんな感じでエロい小説を書いてるだけで色欲のスキルを取れるなんてラッキーなのかな?
でも異性を惑わして意のままに命令できるスキルって……なお魅力が高い敵には効かないらしい。
で包丁で装備を固めていたが異性の敵が多くモンスターにもスキルの効果があるのでダンジョン攻略は楽勝だった。たまにメス相手だと効かないことがあったが殆どがオスだった。
それで様々なスキルを覚えていって今に至る。
私エロイ娘じゃないのに……でも念のために変装のスキルで容姿を地味な眼鏡娘にしているからばれないよね? 顔つきまでは変えれないけど……なんとなく風貌とか髪形を変更できるスキル変装は便利だ。偽装で名前とレベルとステータスを偽装しているから先行プレイヤーとばれないから大丈夫だよね?
ダンジョンを進んでいるとマリさんのことが目に入る。
なんで隠しているんだろう? いやまあエロ小説家しているなんてばれたら気まずいか……まあそうだよな……色欲の女王……エロい娘だと勘違いしちゃうよね……たぶん違うな観察した結果あれが彼女の素だ。
偽装のレベルを2にしか挙げて無いのが運の尽きだな……レイジ君にはばれてないのかな……鑑定のレベル2だし同レベルだと隠せるんかな……
なおレイジの鑑定のレベルは2だが若干だけ熟練度の関係でマリの偽装を少しだけ看破していた。
名前と職業だけ偽装を打ち破っていたのだ。
レイジの心情はこうだった。
名前偽名なのは予想通りだな…………だが職業がエロ小説家とは……なんかそういう職業があるとは知っていたが……色欲の女王……俺にはわかんねえな。
普通にばれていた。でも両者とも口には出さなかった。
マリは普通の女子大生として戦闘には手を出さなかった。
マシロは拳法らしき攻撃方法で殴る蹴るで跳躍しつつむっちゃうさぎっぽい動きでダンジョンのゴブリンを圧倒していた。
レイジは氷結攻撃でゴブリンを凍らして始末していた。
俺はカレリナとアテナとミヒルに任せて後ろから風魔法で攻撃していた。
ダンジョンは1階層はゴブリンだけしか出なかった。
下に降りる形式で2階層はゴブリンとコボルトが出てきた。
現在3階層で今度は芋虫みたいなキャタピラーが出てきた。
今のところ3階層ではゴブリンとコボルトは出てこない。
3階層のキャタピラーは炎魔法でよく燃えた。
物理攻撃が効きずらいのかマシロが苦戦していた。
でもレイジはいつも余裕で相手を凍らせているので強い。
マリさんは俺が貸した金属バットで敵をふらふらだが倒している。
演技力が意外と高いなという印象。
でも普通女子大生とはいえゴブリンを一撃で倒せる女子大生がどの世界にいるんだとつっこみを入れたい。
そうであるゴブリンとはいえ金属バットで普通は一撃で倒せない。
腕力660が仕事しているなと納得している。
俺の腕力837より低いとはいえ、典型的な魔法使いタイプだがレベルが83あるからなのか普通に腕力高いです。
とまあ4階層まで来てしまった。サクサクと進み今度は雲みたいなスモッグというモンスターが出てきた。魔法しか効かなそうだな……
めんどくさそうだがここは俺の腕の見せ所だな。と意気込んでいるとマリさんがなんか言い出した。
「魔法を覚えたようですよレベルが5に上がったからでしょうか……火魔法が使えます」
白々しいが彼女の空想魔術のスキルで魔法が使えるっぽいって感じを演出するんだろうなと予想している。空想魔術は自分の考えた空想の魔術を使えるスキルだが……チート過ぎる。
そんな彼女のマリさんが火魔法を使っている正確にはスキルだが……は意外にも火力があった。
スモッグを一撃で倒しちゃった。
「わー! 凄い覚えた魔法で一撃ですね。意外と魔法の適正あるのかな私!」
必死の演技が泣ける……そこまで隠さんでも……もう打ち明けちゃってよ自分がエロ小説家だって……色欲の女王だってことに……誰も攻めないから……と不憫になるなんかマリさんを見ていると。
マリ心情
ふーふーっ!? なんか天重郎さんが私を可哀そうな眼で見ているような気がするけど気のせいだよね? もしかしてちょっと怪しまれているなんて……ないないよね? ばれてないよね……いやまさか……いやいやばれてたら!! お布団に入って死んじゃうよ~~~~!! でもでもエロ小説家ってのはばれて……はっ!?
マリはこの時確信した自分を見ている天重郎の眼が物語っている可哀そうな眼に気が付いてしまった。マリは天重郎にアタックをしかけてみることにした。
マリさん……可哀そうな娘……別に欲しくてこのスキルとか呪術得たわけではないのに……でも実はちょいエッ!!です。




