11話 敗北の味を知ることは自分を鍛えなおす切っ掛けをくれるということ
自宅でう~んう~んと唸っているとベッドで寝ていた。
そこには魔猫人姿で俺を介抱するニャルルの姿があった。ニャルルはこんなに頑張ってくれてるのに俺は不甲斐ないな……
体が凄くきしむように痛いがだいぶ良くなった。
回復がてらにインスタントコーヒーにたっぷりのミルクと砂糖を入れて飲んでいたがニャルルが話しかけてきた。
「天重郎? その黒い飲み物はなんですかにゃ?」
「コーヒーだよそっちの世界ではないの?」
「ないですかにゃ……でも凄く鼻腔を突き刺すようなこの匂い……飲みたい」
「作っておいたから飲んでね」
そう言うとニャルルはインスタントコーヒーを飲む。
「甘い!? にゃんですかこれは甘くて美味くて最高の飲み物ですかにゃ」
「俺はブラックでも飲むけど疲れを取りたいときはいつも砂糖とミルクをたっぷりと入れちゃうな」
とまあハードビスケットでも食べながらリトルウィザードのことを考えていた。
あのリトルウィザードに対して魔導銃があまり効果を示さなかったな……妙だな大抵のモンスターなら多くても3発で仕留めることができるのに……魔導銃……魔力が低下する銃。
魔導銃をもう一度鑑定してみると面白いことがわかった。
魔導銃……使用前の最大魔力を攻撃力として設定する。使用するごとに魔力が少しずつ低下する。魔力が0になると使用できなくなる。
つまるところ魔力の値で攻撃力となるなら俺の魔力が奴の魔法防御力以下ということになる。
リトルウィザードなんて言うんだから魔力がとんでもなく高いに違いない。
そういえば奴を鑑定してなかった。
あまりにも強敵なので鑑定することを忘れていたからな。
なら物理攻撃力が高いほうが有利なのか……と仮説を立てる。
つまるところ俺の物理攻撃というと炎雷の剣で攻撃しかない。
だがあいつは近づく前に魔弾を無茶苦茶撃ってくる。
なので思うように近づけないからな。
とにかく対策は相手の魔法をなんとかしないといけないこと。
こちらの攻撃手段が魔導銃か剣の二択なのも問題だ。
なんかいい方法を考えないと。
俺はあるアイデアが浮かんだのでホームセンターに行き材料を揃えた。
とまあ本当にモンスター相手に上手くいくかわからんがとりあえずやってみようと思う。
面白かったらお気に入りと評価を貰えたら嬉しいです。昨日は体調が悪くて投稿できませんでした。すいません。