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Let's Go! ドールプリンセス・完全版  作者: 見習いさん
第1章 ダイヤモンド~Diamond~
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第4話 お手伝いはもう大変!

ある夜遅く、アクアブルーは怪盗トリオが送り出した暗闇の魔獣と戦っていた。

「乙女の美しさ!アクア・プリズム・ブリザード!」

アクアブルーによって、暗闇の魔獣は消滅した。すると、マジカルストーンが落ちてきた。

「これは、ラブラドライトのマジカルストーンね!それではまた次回、輝く世界でお会いしましょう!」

アクアブルーはラブラドライトのマジカルストーンを手に入れた。

「くそっ、フラッシュがたたかれてる!」

「狙うのはこっちじゃないぞ、逃げろ!」

怪盗トリオのベータとガンマは、メディアの取材攻めを避けながら、どこかに逃げていった。

 連日、ドールプリンセスの活躍がメディアで報道されている。

「昨夜、公園に未確認物体が現れましたが、中学生の手によって消滅しました。その名前は、雪海沙奈、トップジュニアモデルとしても活動なさっているポートフロンティア学園中等部に通う女子学生です」

このニュースは、多くのメディアでトップニュースとして取り上げられ、ネット上での話題にもなったという。

「すごい!私たちが人気者になってる!」

「このニュース映像には、キミがいないんだからね」

「そんな!」

つぼみは、自分がテレビに映らなかったことに驚いている。


 そんな中、晴斗がつぼみに声をかける。

「ねぇ、つぼみ。今日は『わかば幼稚園』でお手伝いする日だったよね?」

「そうだった!」

「今日は、いつもより早く帰る日だからね。午後から先生たちが会議をするみたいだから」

つぼみと晴斗は、放課後にわかば幼稚園へ園児たちのお手伝いをすることに。そのことを一年二組のクラス委員である野々原アリスが聴いていた。

「わかば幼稚園、リコとロコがいます…」

とつぶやいていた。

 わかば幼稚園へ手伝いにやってきたつぼみと晴斗。すると、二人の女の子がドールプリンセスごっこをやっていた。

「ピンク・ジュエル・パワー!」

「ブルー・ジュエル・パワー!」

「ドレスアップ!」

「愛のプリンセス・ラブリーピンク、見参!」

「水と氷のプリンセス・アクアブルー、見参!」

「プリンセスステージ、レッツスタート!」

彼女たちの髪型は、ラブリーピンクとアクアブルーに似ている。

「すごい!ドールプリンセスのことが子供たちにも広まっている!」

「愛されている証拠だな」

とドールプリンセスが子供たちの人気者になりつつあることを、つぼみと晴斗は喜んでいた。

 「では、今日はポートフロンティア学園中等部から愛沢つぼみちゃんと藤村晴斗くんがお手伝いにやってきました!」

「よろしくお願いします!」

「今日は、一緒に遊ぼうね!」

「はーい!」

二人が子供たちに自己紹介すると、つぼみはダンスを踊り始めた。

「プリンセスステージ、レッツスタート!」

「輝く未来に向かって 放つよ私だけのメロディ」

「愛を守るため みんなを守るために」

「きらめく世界に奏でる 私とあなたのハーモニー」

「あなたのそばにいる それがプリンセスなんだから」

つぼみのパフォーマンスに、子供たちは拍手した。

「すごい!」

「かっこいいね!」

しかし、先ほどまでドールプリンセスごっこをしていた女の子たちは、

「これ、ちょっと違う」

「なんか、残念」

と苦言を呈した。これについて晴斗が反論する。

「つぼみは、ラブリーピンクに変身すると、歌とダンスがうまくなるよ」

「そうなんだ」

「じゃあ、おやつにしよう」

「はーい!」

園児たちは、つぼみと晴斗とともにおやつを食べることに。

「それでは、いただきます!」

「いただきます!」

「今日は、私が作ったクッキーだよ!」

「お姉ちゃんのクッキー、すごくおいしい!」

つぼみが園児たちとクッキーを食べていると、園児たちが喧嘩しているところを目撃する。

「リコもやってみたい!」

「だめ、ロコのものだもん!」

すると、晴斗が喧嘩を止めに入る。

「あのね、喧嘩はもうやめて。ドールプリンセスは、本当は優しいよ。さあ、おやつを食べよう」

晴斗によって、リコとロコの喧嘩は収まった。

「晴斗くん、優しいね」

つぼみは、晴斗くんの優しさに感心した。

 その頃、ベータとガンマは市街地でクレープを食べていた。

「俺の苺クレープが一番だ!」

「いや、チョコクレープが一番だぞ!」

すると、ベータが持っているスマートフォンが鳴った。

「キラキラ光っている輝き、発見!」

「その場所は、わかば幼稚園だ!」

「ほい!」

ベータとガンマは、名札付きの幼児用スモッグと黄色い児童用帽子を身にまとった幼稚園児に変装する。

「おもちゃがいっぱいあるぞ!」

「よし、これに決めた!」

ベータとガンマは、魔獣の生成に取り掛かる。


 「さて、今度はお部屋で遊びましょう…きゃー!誰か助けてー!」

なぜか幼稚園の先生が連れ去られる。さらに、

「おもちゃのチャチャチャ」

「おもちゃのチャチャチャ」

「チャチャチャ おもちゃのチャチャチャ」

「空にキラキラお星さま」

「みんなすやすや眠るころ」

「おもちゃは箱を飛び出して」

「踊る おもちゃのチャチャチャ」

「おもちゃのチャチャチャ」

「おもちゃのチャチャチャ」

「チャチャチャ おもちゃのチャチャチャ」

おもちゃのチャチャチャが幼稚園に流れてきた。

「きゃー!」

「わー!」

次々と園児たちを連れ去っていく。

「これは危険な予感がする!とりあえず安全な場所へ!」

「うん!」

晴斗はリコとロコを安全な場所に避難させる。

 その時、自宅にいたアリスは

「そろそろ、リコとロコを迎えに行かなければなりません」

とリコとロコを迎えに行く。

「さあ、変身するんだ」

「うん」

つぼみはプリンセスミラーでラブリーピンクに変身する。

「ピンク・ジュエル・パワー!ドレスアップ!」

つぼみをラブリーピンクに導くピンクの光が包む。

「愛のプリンセス・ラブリーピンク、見参!プリンセスステージ、レッツスタート!」

ラブリーピンクが部屋に向かうと、そこにはベータとガンマの姿があった。

「本日の魔獣はこちら!」

「おもちゃの魔獣だ!」

さらに、おもちゃの魔獣がさらなる刺客を連れてきた。

「さあ、出番だ!」

「よい子のみんな!」

なんと、魔獣によって操られた園児たちと先生が現れた。するといきなり、かれらはおもちゃのチャチャチャを歌いだした。

「おもちゃのチャチャチャ」

「おもちゃのチャチャチャ」

「チャチャチャ おもちゃのチャチャチャ」

「鉛の兵隊 トテチテタ」

「ラッパ鳴らして こんばんは」

「フランス人形 素敵でしょ」

「花のドレスで チャチャチャ」


「おもちゃのチャチャチャ」

「おもちゃのチャチャチャ」

「チャチャチャ おもちゃのチャチャチャ」

「とんぼみたいな ヘリコプター」

「ぐんと速いな ジェット機は」

「サイレンなれば 発射です」

「宇宙ロケット チャチャチャ」

「おもちゃの チャチャチャ」

「おもちゃの チャチャチャ」

「チャチャチャ おもちゃの チャチャチャ」

「きょうはおもちゃの お祭りだ」

「みんな楽しく 歌いましょう」

「子羊メエメエ 子猫はニャー」

「こぶたブースカ チャチャチャ」

「おもちゃの チャチャチャ」

「おもちゃの チャチャチャ」

「チャチャチャ おもちゃの チャチャチャ」

「空に さよなら お星さま」

「窓に おひさま 照らすころ」

「おもちゃは 帰る おもちゃ箱」

「そして 眠るよ チャチャチャ」

「おもちゃの チャチャチャ」

「おもちゃの チャチャチャ」

「チャチャチャ おもちゃの チャチャチャ」

歌っている園児たちと魔獣がラブリーピンクに襲い掛かる。

「どうすれば…」

 その時だった。ラブリーピンクの胸元につけているプリンセスジュエルから、ピルルが出てきた。

「この魔獣を倒すには、ルビーのマジカルストーンでパワーアップすることが重要よ。マジカルストーンを使えば、ドールプリンセスの力が最大限に引き出せるの」

「でも!」

「プリンセスミラーにルビーのマジカルストーンをセットしてみて」

ラブリーピンクは、ルビーのマジカルストーンをプリンセスミラーにセットする。そして、新たな歌がラブリーピンクに与えられた。

「さあ、この曲で歌って」

「はい!」

ラブリーピンクは、プリンセスバトンロッドにもルビーのマジカルストーンの力を授ける。

「プリンセスステージ、ライブスタート!」

「Tell me 私に」

「愛の本当の意味を」

「答えてくれるのなら」

「きっと変わるはず」

「たとえ遠く離れても」

「会えなくなってしまっても」

「心の中でつながっている」

「君に向けて I love you」

「向かい風に吹かれても」

「君を感じて I feel you」

「私だけのLove Song」

ラブリーピンクがパフォーマンスを終えると、

「ルビーの輝きでパワーアップ!乙女の愛!ルビー・スイート・ハート!」

プリンセスバトンロッドでマゼンタのハートを描き、魔獣に向けて放つ。すると、魔獣は消滅し、園児たちと先生は正気に戻った。

「ちゅ、ちゅ、ちゅっぴー!」

とマジカルストーンの気配を察知した。マジカルストーンが落ちていく方に行くと、

「キャッチ!」

とチララがマジカルストーンを回収することに成功した。それをつぼみのプリンセスミラーに認識して、

「マラカイト。緑のマジカルストーンだ」

とマラカイトのマジカルストーンを解説した。


 「さあ、みんな!ラブリーピンクと記念撮影するよ!」

「はーい!」

「ここに集まってね!」

ラブリーピンクは、晴斗、ロコとリコたちと一緒に記念撮影をする。

「それでは、いくよ!」

「はい、チーズ!」

「カシャ」

 その後、園児たちがラブリーピンクにお礼を言う。

「今日は、どうもありがとう!」

「ラブリーピンクに助けられて、本当に嬉しかった!」

「また来てね!」

「ありがとう、ラブリーピンク!」

すると、ラブリーピンクが

「何か困りごとがあったら、私たち任せてね。さあ、そろそろお開きにしなくちゃ。プリンセスステージ、ハッピーフィナーレ!」

と言って、ラブリーピンクは部屋を後にした。

 その直後に、アリスがわかば幼稚園にやってきた。

「あの…ゆり組の野々原リコと野々原ロコはいますか?お迎えに来たのですが…」

「年中さんのロコちゃんとリコちゃんですか?ちょっと呼んでみますね。ロコちゃん!リコちゃん!お姉ちゃんがお迎えにきたよ!」

「はーい!」

「二人とも無事でよかったです!」

「今日、ラブリーピンクがここに来たの!」

「かっこよかった!」

「そうだったんですか。それでは、お家に帰りましょう」

「じゃあね、先生!」

「また明日ね!」

アリスとリコ・ロコは家へ帰っていった。

「さあ、今日はリコとロコの大好きなハンバーグです!」

「わーい!」

「やったー!」

リコとロコは喜んでいるようだ。


 その翌日、つぼみは、沙奈と晴斗とともにつぼみの家で朝刊を読む。

「『ラブリーピンクが幼稚園にやってきた!』と今日の一面の見出しに書かれているよ!」

「すごいね、つぼみちゃん!」

「僕も一緒だったからね!」

つぼみの活躍で、わかば幼稚園を怪盗トリオの魔の手から救ったことが大きく報道されていた。

「これからも私が」

「頑張らなくちゃね!」

「僕も応援しているよ」

つぼみと沙奈のことを応援することになった晴斗だったが、どうやら気になることがあるようで。

「一年二組の野々原アリスという女の子、たしか彼女もドールプリンセスだったような…」

「晴斗君、どうしたの?」

「学校、遅れちゃうよ」

「そうだった」

つぼみ・沙奈・晴斗は、いつものように学校へ行くのであった。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 魔法少女達とネメシス財団の戦いが始まる!! それは世界の輝きを守る為に。 怪盗トリオが敵役として派遣されて日々戦いを繰り広げます。 [一言] 王道のストーリーです。歌と踊りで敵をやっつける…
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