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Let's Go! ドールプリンセス・完全版  作者: 見習いさん
第1章 ダイヤモンド~Diamond~
19/41

第19話 アリスと潮が化石を発見!?

夏の暑い日差しが降り注いでいる中、つぼみたちはカフェにいる。

「ねえ、今日の塾はどうだった?」

「アリスちゃん、夏期講習に行っているなんて、すごいね!」

「私、日本一有名な大学に行くことが夢なんです!」

「これは、すごい夢です!」

「実現すれば、ポートフロンティア学園中で快挙になりそうね!」

アリスが夏休み中でも学習塾で夏期講習に行っていることを、つぼみとアリスは知る。

 「自由研究、どうするの?」

「それが…まだ決まっていなくて」

話題は夏休みの自由研究についてに変わる。

 それについて、アリスは、

「今年の夏は…恐竜について研究します!アシスタントに潮さんもいますので、大型企画間違いなしですよ!」

と語ると、

「頑張ってね!」

「期待しているよ!」

とつぼみと沙奈はアリスにエールを送った。

「さあ、まだまだ宿題は残っていますので、私はここで失礼します」

「夏休みの宿題も忘れずに!」

「またね!」

「私たちもね」

「うん!」

つぼみたちは帰路につくのであった。


 数日後、アリスと潮は、横中はまかぜ鉄道に乗って横中市郊外にある恐竜博物館を訪れる。

「ここが、恐竜ミュージアムです!」

「それにしても、横中市とその周辺に博物館や美術館がいっぱいあるなんて、芸術と文化の街と呼んでもいいでしょう!」

と博物館特有の雰囲気に圧倒的されるアリスと潮。

「さあ、中に入りましょう」

「そうですね」

 中に入ると、大学で考古学を専攻している研究員がいた。

「ようこそ、恐竜博物館へ!何名様でご来場ですか?」

「中学生二名です!」

「ここは中学生以下無料です!」

「ありがとうございます!」

「さあ、中へどうぞ」

「行ってきます!」

「恐竜の世界を思う存分お楽しみください!」

展示室に入ると、多くの化石のレプリカが展示されていた。

「ティラノサウルスにトリケラトプス!」

「プテラノドンにステゴザウルス…ブラキオサウルスまで!」

「そういえば、日本にかかわり深い恐竜がいることを知っていますか?」

「フタバスズキリュウです!」

「大正解!実は、この化石、福島県で発見されたものです!」

「これは何ですか?」

「コハクといった宝石です!中には、アリが埋められています!」

「太古のロマンを感じるとは!」

「古代にタイムトリップしている気分です!」

アリスと潮は、恐竜博物館を満喫しているようだ。


 その頃、見物客に変装した怪盗トリオのベータとガンマも恐竜博物館にいた。

「この名物は恐竜ビスケット!」

「さあ、食べるぞ!」

ベータとガンマは、恐竜ビスケットを食べる。しかし、

「一個しかないぞ!」

「どうする?」

とビスケットが一個しかないことに気づいた。

 そんな時、

「ポケットの 中には」

「ビスケットが 一つ」

「ポケットを たたくと」

「ビスケットは 二つ」

「もひとつ たたくと」

「ビスケットは 三つ」

「たたいて みるたび」

「ビスケットは 増える」

「そんな 不思議な」

「ポケットが ほしい」

「そんな 不思議な」

「ポケットが ほしい」

「ポケットの 中には」

「ビスケットが 一つ」

「ポケットを たたくと」

「ビスケットは 二つ」

「もひとつ たたくと」

「ビスケットは 三つ」

「たたいて みるたび」

「ビスケットは 増える」

「そんな 不思議な」

「ポケットが ほしい」

「そんな 不思議な」

「ポケットが ほしい」

と二人が歌うと、ビスケットが二つに増えた。

「これで平等に!」

「満足だ!」

とビスケットを食べようとすると、研究員に発見されてしまう。

「こら、ここでは飲食禁止です!」

「いいんじゃないか!」

「では、逃げるぞ!」

「待ちなさい!」

「ここまでおいで!」

「ま、待て!」

ベータとガンマは、足早にその場を去っていった。


 「楽しかったです!」

「恐竜の誕生から絶滅まで分かりやすく解説していましたので、よかったです!」

アリスと潮がシアターから出たその時だった。

「大変だ!怪しい予感がする」

とチララが現れる。

「ここにも魔獣がいることに違いありません!潮さん、危ないですのでここにいてください!」

「分かりました!」

アリスは、潮をその場に残して魔獣の居場所へと向かう。

 そこで待っていたのは、考古学マニアに扮したベータとガンマだった。

「よう、お前たち」

「待たせたな」

「本日の魔獣はこちら!」

「恐竜の魔獣だ!」

彼らの合図で、恐竜の魔獣が現れた。

「では、行きます」

アリスは、プリンセスミラーでシトラスイエローに変身する。

「イエロー・ジュエル・パワー!ドレスアップ!」

アリスを黄色の光が包む。

「花のプリンセス・シトラスイエロー、見参!プリンセスステージ、レッツスタート!」


 シトラスイエローが現れると、クイズコーナーが始まった。

「さあ、始まりました!クイズタイムマシーンのお時間です!本日、司会を務めますのは、ネメシス財団地下倉庫課・通称怪盗トリオのブルー・ベータとグリーン・ガンマです!」

クイズコーナーは、慣れない司会進行役のベータとガンマが担当する。

「本日のチャレンジャーは、今巷で話題の女子中学生ユニットのプリンセスドールズのメンバー・シトラスイエローです!」

「お願いします!」

「それでは、ルールの説明です!」

「今から一分間、十二問のクイズが出題されます!八問以上正解しなければ、『ソニックスピン』という椅子が水平だけじゃなく垂直で回転する高速スピンで失格になりますので、気を付けてください!」

シトラスイエローは解答席に座る。

「一生懸命、頑張ります!」

「それでは、参りましょう。シトラスイエローの挑戦です。タイムマシーン!」

ベータとガンマの合図でクイズが始まった。

 「始祖鳥は鳥類となんの仲間?」

「爬虫類!」

「日本列島が成立したのは?」

「約十五万年前!」

「法隆寺を立てたのは?」

「聖徳太子!」

「平城京と平安京、京都にあるのは?」

「平安京!」

「西郷隆盛の出身地は?」

「鹿児島県!」

シトラスイエローは、太古からの歴史を振り返るクイズに次々と正解していく。

「非核三原則は?」

「持たず、つくらず、持ち込ませず!」

「平成の次の元号は?」

「令和!」

なんとシトラスイエローは中学一年生ながら、パーフェクト、つまり全問正解をたたき出した。

「十二問正解、パーフェクト達成です!」

そんな中、シトラスイエローが何かに気づく。

「この番組、何かのパロディーであることに違いありません!六本木のテレビ局でやっていたものです!」

「何だと!?」

「嘘だ!」

ベータとガンマは驚いた様子で語った。


 すると、シトラスイエローは、

「恐竜は現在に存在していません。しかし、今でもそれがいたことは多くの人に知られているのです」

と語ると、

「だから、守らなければなりません。大切なものを!」

と訴える。

「さあ、今だ」

「分かりました!」

チララはシトラスイエローに助言を送る。


シトラスイエローはプリンセスミラーにシトリンのマジカルストーンをセットする。その力をプリンセスバトンロッドに授けると、

「プリンセスステージ、ライブスタート!」

シトラスイエローによる魔獣の浄化がはじまった。

「花が咲いて 鳥も鳴いたら」

「あたたかな季節がはじまる」

「たんぽぽの綿毛が」

「飛んでいかないうちに」

「風が吹いて 月も光ると」

「一日の終わり」

「光に照らされていく」

「黄色の菊が」

「はちみつ色の日々」

「私の人生は」

「甘くてほんのり」

「味を感じるの」

「Honey Days」

「It’s a Wonderful Life」

「シトリンの輝きでパワーアップ!乙女の勇気!シトリン・フローラル・セラピー!」

シトラスイエローが花を描き、魔獣に向かって放つと、魔獣は跡形もなく消えていった。すると、マジカルストーンが落ちてくる。

「ちゅ、ちゅ、ちゅっぴー!」

とチララはマジカルストーンの気配を察知した。マジカルストーンが落ちていく方に行くと、

「キャッチ!」

とチララがマジカルストーンを回収することに成功した。それをアリスのプリンセスミラーに認識して、

「コハク。飴色のマジカルストーンだ」

「それではまた次回、輝く世界でお会いしましょう!プリンセスステージ、ハッピーフィナーレ!」

シトラスイエローが勝利宣言する一方で、

「なんだか俺たち」

「とっても嫌な感じ!」

ベータとガンマはこう嘆いて未来世界へと帰っていった。


 「さあ、本日のメインイベントです」

「化石発掘体験です!」

アリスと潮は、化石の発掘に挑戦する。

「まずは、化石がありそうな石を探してみましょう!」

アリスと潮は、石を探してみる。

「なかなか見つかりませんね…ん?アリスさん、どうかいたしましたか?」

「ありました!」

「本当ですか?」

「きっとこれに違いありません!」

アリスが発見した石を研究員のところに持ってくる。それをピッケルやドリルで削っていくと、

「これは、巻貝の化石です!」

「アンモナイトですか?」

「そうです!」

「すばらしい大発見ですよ!」

アリスが採掘した石の中には、アンモナイトの化石が埋まっていた。

「ほかに、ここで発見したものってありますか?」

「甲羅の化石、頭蓋骨の化石、根っこの化石、爪の化石、盾の化石、羽の化石、蓋の化石、顎の化石、ひれの化石などが見つかっています!」

「すごいです!」

「これからも頑張ってください!」

「ありがとうございます!」

アリスと潮は、研究員にエールを送った。

「これ、大事にします!」

「記念にとって置くことこそ思い出です!」

アリスは、アンモナイトの化石を自宅に持って帰るのであった。


 その頃、潮は、

「あの美少女、一年一組の星空蘭さんではありませんか!」

と蘭だと思われる少女を見かける。

「勉強とスポーツを両立できるという彼女こそにふさわしいキャッチフレーズをつけましょう。その名も、文武両道の才媛です!」

と潮が言うと、

「髪につけている黒いリボンが気になります」

と髪の右側に結っている黒いリボンに着目する。

 その時だった。

 蘭は突然ダークミラージュに変身した。

「なんということでしょう!蘭のそっくりさんが神出鬼没に現れたとは!これは一体、彼女と同一人物なのでしょうか?それとも言葉通りまったくの赤の他人なのでしょうか?大スクープ、発見です!」

と潮は蘭が気になっているようだ。

 これについて、ダークミラージュは、

「気づいていないみたいだわ。私の正体を…」

といまだ正体がダークミラージュだと誰も知られていないことに安堵していた。

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