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Let's Go! ドールプリンセス・完全版  作者: 見習いさん
第1章 ダイヤモンド~Diamond~
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第12話 新たなドールプリンセス登場!?

ある夜中、つぼみは不思議な夢を見ていた。

「ここは…一体どこなの…」

満月の夜、横中みなとみらいを背景に、つぼみは一人たたずんでいた。そこに、一人の少女が突如現れる。

「あの…私に何か用があるの…ねえ…」

つぼみと少女が目を合わせたところで、夢から覚めてしまった。

 「あの少女、私のことが気になるのかな…」

つぼみは、夢の中で見かけた少女を気にしていた。

「はっ、もうこんな時間!?そろそろ行かなくちゃ!」

その後、つぼみはいつものような生活を送っていた。

「おはよう!」

「おはようございます」

「あっ、朝食を食べなくちゃ!」

「そうですね」

「でも、急いでいるし…」

「大丈夫ですよ」

「じゃあ、行ってきます!」

「行ってらっしゃい」

しかし、今日のつぼみはどうやら焦っているようだ。


 その件をプラチナの家で、沙奈・アリス・晴斗に伝えた。

「あのね、私、不思議な夢を見たの」

「何ですか?」

「私にも教えて」

「それが…満月が綺麗に見える夜に、一人の少女と偶然すれ違ったの。しかも、誰もいなくなった横中みなとみらいで。覚えていることはそれだけで、それ以外のことは全く分からなくて」

「あの少女、つぼみと面識はあるのか?」

「ううん。ないの」

「そう、それは気になるわね」

「きっとネメシス財団からの刺客であるかもしれません」

「ああ。これから警戒しないといけないな」

つぼみたちは、謎の少女に警戒する。

 するとそこに、プラチナが現れた。

「いいか、みんな、よく聞いて。実は、ドールプリンセスに四人目の存在を発見したことを」

「本当に!?」

「その話は母上様から聞いた。昨日、おとぎの世界から手紙が来てね」

「そうなの!?」

つぼみたちは、プラチナからの衝撃な事実を聞いて驚く。

「現時点で発見しているのは、愛のプリンセス・ラブリーピンク、水と氷のプリンセス・アクアブルー、花のプリンセス・シトラスイエロー。そして、新たに発見されたのが、星と月のプリンセスだ」

「詳しい名前は?」

「まだわからない。だけど、そのことは事実だ」

「四人目のドールプリンセスね…」

「どんな人物かな…」

「気になります」

プリンセスドールズ。それは、愛沢つぼみが変身する愛のプリンセス・ラブリーピンク、雪海沙奈が変身する水と氷のプリンセス・アクアブルー、野々原アリスが変身する花のプリンセス・シトラスイエローからなるドールプリンセスの三人組だ。それに、四人目のドールプリンセスが新たに加わるとプラチナは語る。

 「ちゅ、ちゅ!」

チララは何かを思いついて、

「チララ、どうかしたの?」

「ボクの姉が彼女を見たことがある!」

「じゃあ、何か情報があるのか?」

「それが…まだわかっていない。だって、これを最後に行方が分からなくなっているから」

「チララの姉が生き別れに!?」

「そうだ」

「今はどこにいるの?」

「分からない」

チララも詳しくはしっていないようだ。どうやら、四人目のドールプリンセスについての重要な手がかりは、つかめそうで届かない。


 その頃、ダークミラージュは海の見える丘にいた。

「ここが、2019年の横中ね…私たちの時代とは全く異なった街並みだわ」

と語りだすと、

「今夜、月が美しく見える…」

とつぶやいた。

 その時、ダークミラージュの左薬指に一匹の蝶がぴたりと止まった。

「これにしようかしら」

ダークミラージュは、魔獣の生成に取り掛かる。

 その夜、横中に蝶が飛んでくる。

「何だか眠い…」

「眠気がきた…」

夜の横中に舞う蝶を見た住民は、次々と眠ってしまった。


 その頃、つぼみはチララから、

「大変だ!怪しい予感がする」

と魔獣が近くにいることを知らされる。

「今すぐ沙奈とアリスに伝えなくちゃ」

とプラチナの家にいる沙奈とアリスに例のことを伝える。そのために、つぼみは沙奈に電話をかける。

「もしもし?」

「もしもし、つぼみちゃん」

「私もいます」

「沙奈、アリス、大変よ!魔獣がまた現れたの!」

「本当ですか!?」

「あの魔獣が!?」

「今すぐ公園へ!」

「分かりました!」

「そうね!」

つぼみたちは、足早に公園へ向かう。

 そこで待っていたのは、ダークミラージュだった。

「どこかで出会ったことがあるような…あっ、もしかして、昨日見た夢の中で…」

つぼみは、夢の中で見た少女とダークミラージュが一致していることを思い出した。

「さあ、変身よ」

「うん」

つぼみ、沙奈、アリスはプリンセスミラーでドールプリンセスに変身する。

「ピンク・ジュエル・パワー!」

「ブルー・ジュエル・パワー!」

「イエロー・ジュエル・パワー!」

「ドレスアップ!」

「愛のプリンセス・ラブリーピンク、見参!」

「水と氷のプリンセス・アクアブルー、見参!」

「花のプリンセス・シトラスイエロー、見参!」

「私たち、プリンセスドールズ!プリンセスステージ、レッツスタート!」


 プリンセスドールズが現れた途端、ダークミラージュは魔獣を呼び出した。

「さあ、出てらっしゃい」

すると、アゲハチョウをかたどった夢の魔獣が現れた。

「スイッチ・スタート」

ダークミラージュの掛け声で、黒いプリンセスバトンロッドが出てきた。

「もし時間を干渉できるのなら」

「過去と未来 どっちがいい?」

「もし時間を止められるのなら」

「どんな瞬間にしたい?」

「私は未来からやってきたの」

「現在には存在しない」

「Time Machine に乗って」

「二人でどこかに行こう」

「誰にも秘密にするから」

「Time Limit なんてないから」

「私の辞書には」

「自由にすればいい」

「Endless Time」

ダークミラージュがパフォーマンスをすると、プリンセスドールズは苦しんでしまう。

「一体どうすればいいの?」

 その時だった。

「待たせたね」

プラチナがプリンセスドールズの目の前に現れた。

「プリンセスドールズ、今こそマジカルストーンの輝きを最大限に発揮してほしい。ルビー・サファイア・シトリンのマジカルストーンで魔獣を浄化するんだ」

「はい!」

ラブリーピンクはルビーのマジカルストーン、アクアブルーはサファイアのマジカルストーン、シトラスイエローはシトリンのマジカルストーンをそれぞれプリンセスミラーにセットする。その力をプリンセスバトンロッドに授けると、曲が流れてきた。

「さあ、出番だ」

プラチナはプリンセスドールズに後を託して、どこかへと去っていった。

「ありがとう、王子!」

プリンセスドールズは、王子からさらなる力を得たようだ。


「プリンセスステージ、ライブスタート!」

マジカルストーンでパワーアップしたプリンセスドールズによる魔獣の浄化がはじまった。

「Shining! 輝きを」

「いっぱい集めて」

「そのボルテージを」

「高めていこう」

「ここからまた始まる」

「私たちの物語」

「Star Light Stage」

「ときめいて」

「アイドルになっちゃおう」

「恥ずかしがらずに」

「Star Light Stage」

「一緒に」

「盛り上げていこう」

「一体感を高めて」

「Stardom!」

「今こそ、心を一つに!プリンセス・トリニティ・ストリーム!」

プリンセスドールズがそれぞれのシンボルマークを描き、魔獣に向かって放つ。すると、魔獣は跡形もなく消えていった。

「はっ!」

「何だ、夢か…」

それと同時に、眠りについていた住民たちも魔獣による恐ろしい夢から覚めていった。

「ちゅ、ちゅ、ちゅっぴー!」

とチララはマジカルストーンの気配を察知した。必死でマジカルストーンが落ちていく方に行くと、

「キャッチ!」

とチララがマジカルストーンを回収することに成功した。それをつぼみのプリンセスミラーに認識して、

「ムーンストーン。そもそもの語源は、透明度の高い長石類にカボション・カットを施すことによって得られる青色や白色の光沢を月光に見立てたことによる。特に青色のシラー効果をもつものを『ブルームーンストーン』と呼んでいる。元来、スリランカで稀に産出する淡い青色のムーンストーンをブルームーンストーンを呼んでいたが、その後、インドなどで産出される長石もブルームーンストーンと呼ばれるようになったため、特にスリランカ産の青色のシラーがでる美しいムーンストーンを「ロイヤルブルームーンストーン」と呼び、オーストリアのアデュラー山脈で産出されているものは、透明感が高く青く美しい光を放つため『アデュラリアンムーンストーン』と呼ばれている。月の光のマジカルストーンだ」

「それではまた次回、輝く世界でお会いしましょう!プリンセスステージ、ハッピーフィナーレ!」

プリンセスドールズが勝利宣言する一方で、

「覚えてなさい、プリンセスドールズ」

ダークミラージュはこう言い残して、未来世界へと帰っていった。


 その翌日のポートフロンティア学園でのこと。つぼみたちは、プラチナに昨日のことを報告する。

「昨日の夜、私たちは夢の魔獣と戦っていたの。それで、私の夢に出ていた少女の姿があって…」

「どんな様子だった?」

「藤色のロングヘアがウエストまであって、目つきも鋭い。あと、黒いドレスをまとっていて、私たちと同じようなプリンセスバトンロッドを持っていたけど、黒く染められていてシンボルマークに青いバラがつけていて…どうやらあの子こそ四人目のドールプリンセスなの?」

つぼみがプラチナに例の件を尋ねると、

「その少女を見たということなのか?彼女の名前はダークミラージュであることに違いない。」

「ダークミラージュって?」

「自分がネメシス財団のリーダーだと豪語するドクターの実の娘だ。その名の通り、闇のプリンセスで、ダイヤモンドのマジカルストーンを持っているらしい。年齢で言うとつぼみたちとちょうど同じくらいで、ネメシス財団側が所有しているドールプリンセスといっても過言ではない」

「じゃあ、ダイヤモンドのマジカルストーンは?」

「すでにネメシス財団のものとなっている。しかも、つい最近彼らの側近だと思われる人物が強奪に成功したらしい。それを君たちが手に入れるためには、ダークミラージュを倒さなければならない」

プラチナによると、ダイヤモンドのマジカルストーンは既にダークミラージュの手に渡っているという。

 そのうえで、

「ここから先は厳しい戦いが待っている。それを乗り越えるためには君たちの覚悟次第だ」

「私たちも頑張らなくちゃね」

「守りたい、みんなの輝きを」

「心のトゲトゲ、癒して見せます」

つぼみたちは、結束をより強めたのであった。


 一方その頃、ダークミラージュはドクターからあるものを渡された。

「これが、プリンセスミラーとプリンセスジュエル・ブラック。ダークミラージュにいつでも変身できるアイテムだ」

「ありがとう」

「では、君はこれから2019年の横中にあるポートフロンティア学園中等部に編入するといっている。でも、横中には気を付けろ」

「はい」

「じゃあ、行ってこい」

「行ってきます」

 ドクターから黒いプリンセスミラーとプリンセスジュエル・ブラックを手に入れたダークミラージュは、

「もうすぐ、あの少女に会える…」

といって、飛び立っていった。

「さあ、2019年で何か爪痕を残すんだ」

ドクターはこう呟いた。

今回で、第1節はおしまいです。

次回から、第2節がはじまります!

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