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因果応報  作者: とびうお
5/11

沙都子ちゃん奪還作戦1

またもや遅れてすみません。

ちなみに第4話に少し加筆をしました。

俺達は鉄平と待ち合わせた場所から近くのバスに乗り、一本の映画が終わるくらいの時間バスに揺られて鉄平の家に着いた。

家の近くはあまり家が建っておらず。スーパーなどの施設も少し歩かないと行けない距離にあった。

家の方は一軒家ではあったが新築などではなくボロボロのまるで昔のアパートのような佇まいをした家であった。


鉄平「とりあえず、お入りください」


柴田・俺「おじゃまします。」


鉄平に促され俺達は軽く挨拶をして中に入る

家の中は外のイメージ通りでモダンな要素は何一つなかった。

しかし、近くには酒などのビンが沢山置かれていた。


鉄平「散らかっててすいません。すぐに直しますから‥‥」


鉄平はそそくさと辺りにあったビンや灰皿などを直し、代わりにひとつのアルバムらしき物を取り出してきた。


鉄平「今回、私が手助けして欲しいのはこの少女です。」


鉄平はアルバムをめくるとクラス写真の中の1人の少女を指差す


鉄平「彼女の名前は岸和田沙都子、私と偶然名前が同じですが親子関係はありません。私も彼女の父親ならどれほど良かったか‥‥。‥‥しかし彼女には本当の父親がいます。それが正人(まさと)です。母親の方は既に他界していて今は正人と沙都子ちゃんの二人暮らしです。しかし、正人は父親でありながら沙都子ちゃんを虐待しています。しかも私生活ては沙都子ちゃんを全く相手にせずに腹が立ったら時に私情だけで沙都子ちゃんをなぐっている!ばっと見では見えませんが服の下には必ず痣があるはずです。ここからは私の考えになりますが彼女は半分自我をなくしていると思います。現に彼女の目には光がなく、焦点も遠い所にあるからです。だから僕は一刻も早く彼女を助け出してあげたいんです。」


鉄平は最初は語るようにしゃべっていたがだんだん言葉には熱意が込められるようになり、最後は怒りも含めた言い方に変わっていた。それは話だけしか聞いていない俺でも沙都子ちゃんを正人から放したいとこの人は本気で思っているのだと、そうはっきりとわかるほどであった。


俺「柴田!俺達も沙都子ちゃんを助けるために早く情報収集をして岸和田さんの助けになろうぜ!」


柴田「うむ、そうだな。‥‥いやだがしかし‥‥」


柴田は何故かこの状況で他のことを考えているようだった。

今は沙都子ちゃんのことしか考えていなかった俺は自ら鉄平に話を持ち出した。


俺「今ので大体の沙都子ちゃんのことは分かりました。ではどうやって沙都子ちゃんを助けるというのですか?」


鉄平は一辺の戸惑いもなく、話し出す


鉄平「今のままでは強制的に家の中に入り、沙都子ちゃんを保護することは出来ません。かといって沙都子ちゃんをこのまま放っておくことも出来ません。なので私達が出来る事は4つ。一つは正人に虐待をしていることを認めさせること。2つ目は沙都子ちゃん自身が虐待されていると名乗り出ること。そして3つ目は正人が虐待している所を捉えること。4つ目は沙都子ちゃんを誘拐することです。」


最後の言葉は妙に気持ち悪かった。

なにか裏がありそうな含みのある言い方に聞こえたからだ。


鉄平「誘拐といっても大衆の誘拐とは違います。私達は沙都子ちゃんを救い出すために誘拐するのです。何も問題はありません。」


俺はその言葉を聞いてやけに気持ち悪くなったが沙都子ちゃんを助けるということを考えていた俺にとってはそれも一つの手段なのだと思い込むことにした。

そうこうして考えていると突然大きな音が鳴り響いた。


ゴーンッ ゴーンッ


俺「なんだなんだ!?」


俺はその音にびっくりして尻餅をついたが柴田と岸和田さんは冷静であった。


俺「なんで、二人はそんなに冷静でいられるんですか?」


そう聞くと柴田が話し出した。


柴田「いい忘れていたな。この音は食べ物を食べろという合図だ。別に食べなくても問題は無いが時間が分からなくなってしまうから食べた方が良いぞ。」


俺はその言葉を聞くが一つの疑問が浮かんだ。

ちょっと待て。俺は昼頃のことを思い出す。


俺「柴田‥‥お前、この世界はご飯の回数が決まっているっていったよな‥‥。てことは昼に食べていたあのパンケーキも食事の回数にカウントされるのか!?」  


俺は多分、焦り気味に言ったのだろう。

それを見て柴田は笑い出した。


柴田「ハッハッハッハッ面白いことを言うなーお前は。」


まるで俺が間違っているかのように言い出す。


柴田「もしそうなら俺がパンケーキを食べるはずがないだろう。ハッハッハッ本当にお前は面白い奴だ。安心しろ俺は補助係だから回数は関係無い。だからそんな蛇に睨まれた蛙みたいな顔をするな。」


そう言って柴田はずっと笑い続けていた。

クソーッ!覚えていやがれ!

1人そうおもう俺であった。



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