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僕が作った二次嫁がやりやがった

作者: 二職三名人

「・・・どうしよう」


「あの、ごめんね?」


 僕こと、想月工作そうつきこうさくは空を見ていた。

 何故ならば・・・。


「まだ出てるねー」


「あ、あはは、ボクが作者だってバレたらどうなるんだろう・・・」


 空を見上げれば月のように見える街の光景のような穴。


「本当に閉じれないのかい?」


「道具無、魔法陣掻くスペース無、私のやる気なしで積んでるね!」


 ボクは、膝から崩れ落ちる。


「にしても、どんどんこっちに来るねー」


「ほ、ほんとだよ・・・これで一般市民を無暗に傷つけたなら僕は舌噛んで此処で朽ちるところだった・・・」


 あれは異世界の穴だ、あれを作ったのは僕みたいなものだ、それを説明するのは幾分時間を戻さねばならない。


◆◇◆◇◆


 ~数時間前~


「ふぅ、ただいまー」


 ボクは普通のサラリーマン、本当にただのメガネを掛けたサラリーマンだった。


『お帰り~』


 唯一普通じゃないと言ったら、趣味の入れ込みだろう・・・しかもその趣味のあくが強く。


『今日は何する―?』


「もう作り尽した感あるけど、今日も道具を考えてプログラミングかなぁ」


 個人で、設定を作りそれに基づいてプログラムを作ることである。


『頑張れー!』


「よっしゃ!今日もやるぞー!」


 1LDKの何割かを埋めるパソコンの左端にある方の電源を点ける。


「さてさて、どんなの作ろうかなぁ」


 複数あると言っても、根本的な理由は全てのパソコンを繋げて、たった一つのデータの猶予範囲を広げるのが大きい。

 いちいち、適当なのをパソコンを選ばず、選んで点けるのは容量節約のため全てのパソコンで共有せず単体単体にアプリケーションを入れているのだ。


「はぁ、やっぱり作りきってるよなぁ【セルフィ】なんか欲しいものある?」


『じゃあもう作ったやつでいくつか欲しいのが・・・』


 この工作と言う男は、親が仕事漬けでお金を使わないが良い事に、なにかとパソコンを買ってもらっていた・

 

『ブラットルビーとー』


「ふむふむ」


 彼はいつも一人だった、友もおらず親の顔よりもテレビなんかの方が見てる回数が多いと確信できるくらいに。


「データは・・・これだな、ほれ」


『ありがとー!』


 彼の癒しとなったのは空想だった、頭の中に世界を作り、人々を作り、環境も時の流れも作ったのだ。


『あとねー星の目も!」


「ほいほい、これだな、ほれ」


 やがて大人になるにつれ、子供の虚しい趣味だと枯れていかず、むしろ悪化する一方だった。


『あとねー?』


「一気に言おうよ」


 そしていつの日か、自分の世界を心ではなく肉眼で見たいと思うようになってしまった。

 そこで手を出したのがパソコンのゲームを作るソフトだった。


『わかったー!じゃあ!メールに書いておくねー』


「ハイハイじゃあ確認するよ」


 彼は、ゲームを作るソフトのプログラムをいじり、自分の世界の土台を作った。

 次は人物だが、問題があった。

 思考と人格だ、自分の頭の中の人間はみんな自分で言葉を話し、笑って泣く、普通の人間だった。


「えーと何々?」


 そこで次に手を出したのは人工知能だった。

 彼は貯金していたお金の半分以上を使い、人工知能のサンプルデータを手に入れた。


「うわ、全部色物な奴だな何に使うのかな?」


 そこからは簡単だ、人工知能のデータを自分用にプログラムして気に入ったドット絵にブチ込んだのだ。

 それが【セルフィ】の誕生だった。


「世界の卵って何年前に作ったやつだっけ?どこだったか忘れたよ」


 自分の中のパートナー、大魔法使いセルフィを作っただけじゃあ、満足しないだからセルフィとは違うプログラミングをした人物たちを作った、これは僕の最高傑作だと思う。


『あっ工作!トパーズさん子供生まれたんだって!』


「ほんとうか!?後でお祝いの品作らないと」


 人工知能と人工知能が2種類揃ってとあるコマンドをすると自分たちで人工知能を作れるようにしたのだ、セルフィは僕のパートナーのつもりだからもっと細かくなってて他の人工知能NPCとの間に新しい人工知能ができないようになってるけど。


「えーと、知恵の実で喜ぶかな?」


『うぅん、いま旦那さんが狩りに行ったきり帰ってこないから様子を見てほしい言って!それでねもし消えてたら教えてほしいって!」


 こうして着々と、他の動物や道具、手直しなどを毎日コツコツとプログラムを組んでいった。


「・・・分かった」

  

 彼が作ったプログラムは、もうすでに一種の世界なのだ、人型のデータを持つ人工知能たちは食料となるデータを求め歩き回る、そして運が悪ければ大型の竜の様な肉食型のデータを持つ人工知能に逆に食べられたりする。


「・・・居た」


『・・・どう?』


 現実と同じようにどこかが変わっていくのだ、現実で生物が食べるように、他のデータを食し、生物が死ぬように消える。


「いや生きてたよ、隣の村に看病されてた、帰って来いよー」


『よかったぁ』


 彼は作ったのだ、自分の頭の中身をこうやって外に。


「あっ、後ついでに探しておいたよ書かれたもの」


『え!?ホント!?やったぁ♪』


 彼はもう満足している、きっと今死んでも後悔が無いくらいに、たった24歳で満足しているのだ。


「何をやるつもりなんだ?」


「私の作ったプログラム!これ以上は内緒ね!」


 そう感じていると、彼の作った子供たち(人工知能たち)は少なからず察するだろう、そしてほとんどがこう思うのだ。


「魔法陣を掻いて?」


『んふふー』


 「「我らが父なる造作神に直接的なお礼をしたい!」」っと、こう思うのは一部の人間からすると当たり前のように理解できるかもしれない、この世界で現実と大きく違うのが一つある。


「細かい魔方陣だな、さっきあげたアイテム全部使ったじゃないか」


『此処からだよー!1時間位かかるから覚悟してね』


 造作した者の有無がはっきりしているのだ。


「歌うように、稔昌するのかいいリズムだ」


 居るかも分からない時点で崇拝者が多い神が、明白に居るとわかったら如何なる?恐らくだが増えるだろう、少しでも目立ち媚びれるように。


「そろそろ終わりかな?」


『~~~♪、っと、出来るかな?でっきるかな?』


 さて、そろそろだ、この日記はもうしまっておこう。


「何も起きない・・な!?画面が光った!?」


 おっと最後に愚痴でも書くか。


「ファイルが全部消えた!?データが無い!?なんでだ!?どうした!?セルフィ!何したんだ!」


「やっほー!成功だ!やったー!」


 昔の僕に聞きたい


「誰だ急に窓から入・・て・・・セルフィ!?」


「うん!やっと触れる!ずっと憧れてた!ようやく願いがかなったよ!」


 何故、僕を崇拝する者たちに抑えるように言わなかったのか?


「ど、どうやって?!」


「あそこから!」


 そして_________


「っえ?・・・・・・・・・・」


「言葉も出ないくらいうれしいの?!頑張ってよかったー!」


 何を考えて魔物と言う概念と魔王を作ったのかを本当に聞きたい。


「空が・・・見慣れた街になってる・・・」


「えへへ、工作暖かーい♪」


 はぁ・・・僕のバカ



なんだこの設定・・・頭からっぽって恐ろしい

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― 新着の感想 ―
[一言] 導入面白かったです(笑) ゲームの主人公だけでなく、ゲーム製作者としての観点もあるのかな? 折角だから現実の女の子をゲームに招待して、女性があたふたしているところをゲーム製作者として見守った…
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