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0.プロローグ

基本は、コメディー路線で行こうかと思っています。

やっぱりシリアスでいくかもしれませんが。

『七英雄』


 そう呼ばれている、七人の男女がいる。

 全員が卓越、いや、超人的な戦闘能力をゆうしている。


『カゲロウ』

『千手闘神』

『拳聖』

『闘悪超人』

『杖仙』

『万貫槍手』

『魔神』


 彼らが成した偉業は、『色獣(カラー・ビースト)』という魔獣を討伐したことだ。

 色獣とは、世界最強の魔獣のことを指す。

 自然界において、己の身を護るために周りの環境と似た色、すなわち保護色をまとっている動物は珍しくない。


 だが、色獣は違う。


 彼らの体色は、保護色どころか、華美すぎるのだ。

 己の存在を誇示するかのように、目立つ姿をもって生まれてくる。

 それは、絶対強者である証明。

 剣も、銃も、牙も、爪も、毒も、戦車も、飛行艇も彼らの前では等しく無力。

 そんな存在の一角を、『七英雄』は打倒した。


 そんな彼らが住んでいる世界に、少年が一人。





 少年は、夜の森を一人で歩いていた。

 手には、一振りの木刀。

 それだけが、彼の頼り。


「うう、寒いよぉ。暗いよぉ」


 彼は母とともに森に入り、はぐれてしまったのだ。


「お母さん、怖いよぉ」


 森の中を闇雲に歩き回り、母を探し続ける。


「あれ?」


 その途中で、少年は金色の光を見つけた。

 訝しげに首を傾げて、光へと歩み寄る。


「わぁ」


 そこいたのは、美しい金色の体毛に包まれた狼だった。

 その毛並みは高級絨毯のように滑らかで、光沢を放っている。

 金浪の息遣いは荒かった。


「どうしたの?」


 金浪へと駆け寄り、体を見る。

 そして、金浪は怪我をしていることがわかった。


「大変だ。すぐに治療してあげるからね」

「…………グルル」

「警戒しなくていいよ。っていっても無理か」


 少年はポケットから、残っていた干し肉を出す。

 それを金浪へと差し出した。


「これ、あげる」

「…………」


 金浪は幾度も臭いをかぎ、肉を食べた。

 肉を食べ終わると、少年の顔を舐め始める。


「ははは、くすぐったいよ」

「ウォン!」


 金浪の頭を撫でて、これからどうしようかと考えを巡らせる。

 そうしていると、


「リヴァ~、どこにいるの~?」


 暗闇の中から女性の声が聞こえてきた。


「あ、お母さんだ!」


 それは、少年の母の声だった。

 嬉しそうに笑い、金浪へと向き直る。


「一緒に行こう。君ともっと一緒にいたいし」

「ウォン!」




 これが、この物語の起源。


『七英雄』

『竜狩りの(アスカロン)

『世界を滅ぼす(レーヴヴァテイン)

色獣(カラー・ビースト)

竜神(ドラゴン・ロード)


 全ての歯車が噛みあい、動き出す。

 世界という『物語』が動き出す、歯車が回り始める。

 もう、歯車は止まらない。


 さぁ、物語の始まりだ。


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